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みんなのレビュー46件

みんなの評価3.8

評価内訳

45 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

天使なのか!?悪魔なのか?!戦場を駆ける異能者の冒険譚

2009/11/20 13:31

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ジーナフウガ - この投稿者のレビュー一覧を見る

BOOKOKAの企画している【福岡の書店員100名が選んだ激オシ文庫フェア】。
書店員さん達それぞれが帯に書かれた素晴らしい紹介文。

中でも、『不親切な小説?お勧めはしない。』この紹介文は断トツに強い異彩を放っていた。
題名・天使から受ける印象と、紹介のされ方に、随分な違いが感じられるではないか!?。

結論。読めて良かった!!。

心情や状況の説明がバッサリと削られた文体の独自性。確かに親切だとは言い難い。

けれども、読み進める内、最低限の事だけ濃縮し書かれた文章が、
場面毎に密接な結び付きを持っていた事が分かり始める。そこからは小説の虜。

劇薬のように、じわりじわりと全身の細胞へと世界観が浸透して来るのだ。
300頁足らずの分量でも充分に極上の長編映画に匹敵し得る、スリルやサスペンスが展開される。

文字を読む瞳の中くっきり、物語の舞台や人々の姿浮かび上がるのを体感出来る程だ。
ここまで立体的な奥行きを持つ作品には初めて会えたように思う。

作品全編を通じてのキーワードになる特殊能力『感覚』。
五感を自由自在に制御出来る様になった先に在る超自我の世界。

第一次世界大戦前夜のオーストリア。諜報機関の顧問官にスラムから拾われた少年こそ
生まれついて天才的な感覚を持っている、主人公ジェルジュ。

研ぎ澄まされ過ぎた自身の感覚に振り回され悩んだり。

滅び逝く帝国の中、自己保身ばかり考えている貴族達から便利な政治の道具として
危険極まりない任務を押し付けられたり。死と生は紙一重、隣り合わせの世界。

孤独や不安、絶望を生きる事で成長するジェルジュ。超能力と言えども、扱うのは人間。
SF風の設定が決して絵空事にならないのも、人間がキチンと描けて在るからだと思う。

特に終盤。ジェルジュの実の父が敵か味方か
区別しにくい形で登場、親子が様々な国家の陰謀を煙に巻くシーンは飛び切りのカッコよさ!!

時代小説でスパイ小説で、純文学にして、究極のエンターテイメント!!
本を読む醍醐味を存分に味わえる作品、痺れます。

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紙の本

この世界観に浸れ!!

2007/12/19 18:29

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「バルタザールの遍歴」なんていうとんでもない本で
1Rで軽くノックアウトされた、私としては、
佐藤亜紀さんという存在は再戦を申し込みたいけど、
どんどん強くなられて、練習試合の申し込みもなにやらおそれおおい感じ、、、。
 「戦争の法」とか、この天使のシリーズ(姉妹編の雲雀が、出ました)
それに、ユリイカに連載していた、小説のスタイルについての偉く難しいけど、
読んでみたい、テキスト。(これは、単行本化したおりには、是非読みたい)
後、超毒雑天下無敵スタイルのエッセイでも知られています。
一応、読んでないけど、フォローはしていましたよ、、。
と、へらへらした、にやけ笑いをうかべるのが、精一杯なのです。
 
 で、シンジ君じゃないけど、逃げちゃダメだと、、。
(エヴァ新映画9/1公開だとか、、。)
思い立ったのが、先日の「ミノタウロス」の出版です。
とりあえず、天使シリーズから行こうと、
本書を手にとってみました。
 第一次世界大戦を舞台にしたサイキックものと一応
下準備というか、下知識はもっていたのですが、
相変わらず、超ハードSのついてこれる人だけ、ついていらっしゃいの
佐藤式特別強化合宿スタイルでした。

 プロットは、
特別な感覚(簡単に言うと、超能力)を持つ
ジェルジュは、貧しいバイオリン奏者の下で生活をしていたのですが、
オーストリアの顧問官に拾われます。
 そして、選ばれし特殊能力者として諜報活動に従事するするのですが、、。
です。

 戦争がはじまる前のどこか破滅的
(実際、この対戦の後、オーストリアは小さく分割されてしまいます)
退廃の匂いのするオーストリアを舞台に、美少年ジェルジュが(多分、いや絶対)恋をしたり、特殊な能力を持つゆえにニヒリズムに陥ったり、
恐らく戦争に行くことが英雄的行為だと、戦前は信じられていた
最後の戦争に冒険として参加したり、
 それほど、性的な描写はないのに、
どこか、頽廃的で耽美的でエロティックです。

 それと、超ハードSと書きましたが、
えらい、わかり難いです、この小説。
これはわざと、だと思いますが、
周囲の描写というか、状況の描写が殆どなく
わけもわからず放り込まれた、ジェルジュの
主観のみで、どんどん話は進んでいきます。
 実際スパイって自分が見られることがすべてで凄いスパイほど、
自分がどっちサイドにいるのかさえわからないっていいますが、
正にそんな感じ、、。
 それと、解説で豊崎さんも書いていましたが、この特殊能力の描写が、
恐ろしくすごいです。
 能力者どうしの心での会話は、地の文で書かれ、
これぐらいは、よくあるのですが、
自殺一歩手前になる、感覚を開いていく
(これは、本書特有のサイキックの表現です)
シーンやサイキックバトルのシーン。
 これは、ほんと、読んで感じて下さい。

 バルタザール、、のときもそうでしたが、
短い本のわりに、読み終わると、どっと疲れます。
それだけ、濃密な一冊なのでしょう。
兎に角、佐藤ワールドを御堪能あれ!。

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2005/05/18 02:52

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2006/06/29 16:57

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2006/07/25 00:48

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2008/07/28 00:34

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2009/03/01 16:25

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2009/05/24 15:46

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2009/10/08 22:36

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