紙の本
本当に一緒にいたいモノ。
2008/10/19 08:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
巻末でようやく、著者があの中目黒の『COW BOOKS』の代表者という事を知った。
衣・食・住・旅など、時折セピア色の写真を挟みながら静かに語られるエッセイ集。松浦氏のモノに対する愛情があふれている。モノは数多く持てばいいものじゃない。その中に本当に自分が良いと思えるものがあればいい。
目からウロコが落ちた気分だ。
余計なモノがそぎ落とされた、シンプルライフ。
質素かもしれないが、良質のそれらはきっと心を満たしてくれる。
心の満足って、実はとても重要なことだ。
松浦氏の言葉はとてもやさしい。
読みながらコーヒーを飲みたくなり、マグカップを片手にページを行ったり来たりした。
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「衣・食・暮・職・本・旅」について綴っているエッセイです。
簡素であるところに、読者にもの思いに耽らせる風通しのいい隙間を持たせた文章です。きっと素敵な方なのだろうな。
くちぶえを吹きながら彼の様々な、押し付けがましくない「生き方のこだわり」を読めてしまう1冊です。
内容に沿った写真もなかなか素敵です。
ひとつひとつの章を読み終えるごとに、ほのぼのとしたあたたくて優しいものが立ち上ってきました。
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一番最後の“旅先で見た町の話”の二人がとても微笑ましい。こんな風に平和でやさしい毎日を過ごしていきたい。
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何かを大切にしたい時に読んでみるといいかもしれない。
「モノを大切にする」っていうのはこういうことかもしれない。
「仕事を大切にする」っていうのはこういうことかもしれない。
「何もない時間を大切にする」っていうのはこういうことかもしれない。
まあ、大仰に言うとそういう感じ。
でも本人はいたって「くちぶえ」のように何気なく書いたのだと思う。
自分のモノ観と似ていて気に入った一冊。
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文章と写真と時間とモノがとっても香ばしく薫りだす一冊。
おとなな時間がそこには流れています。
文化人って松浦さんみたいな方の事なんだろうな。
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takeuchiでお茶をしながら見た一冊。
写真と、そこにくっついている文章とそのいろいろがあーーーっていう感じですきだなぁ。
何をすきなのかっていう、そのツボみたいなのが!
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松浦 弥太郎氏の…写真集?ポエム?いや、エッセイ?なんだか不思議だけど、確かにくちぶえを吹くようにロハスでオーガニックな雰囲気を湛えた本。
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さすがは本のプロ。さらっとした切り口ながら深く印象に残り、手元に置いておきたいと思わせる不思議なエッセイ。
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こういう本を、ひとりひとりが心の中に持つことが出来たら、
きっと世界はもっとずっと豊かになると思う。
人のを読むんじゃなくて、
あたしはあたしの「くちぶえカタログ」が欲しいと思う。
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このカタログを開くと「もの」と「自分」との距離の
取り方を考えさせられる。
30歳を過ぎてから、どうせ持つならいいものを持ちたいと
おもうようになった。だからといって、松浦さんが持って
いるような高額なものは持てないから、せめて長持ちする
ものをとおもいながら買いものをしている。
自分が持っているもののなかで、これはとおもえるのは、
あけびの籠だ。大きさと形、どちらをとってもちょうどいい。
自分にとっては清水の舞台から飛び降りる覚悟を要した値段
だったが、こうして手元に置いて眺めていると、やはり
会うべくして出会ったものなんだなと、つくづくおもう。
この籠と一生使っていくように、この本も一生読みたいと
おもう。
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この松浦弥太郎というひとは、たしか『暮しの手帖』という老舗な雑誌の編集長で(たぶんいまもやってるんじゃないかな、分からないけど。でもこの雑誌は本当に質が高いと思います。)、僕からすると本当にものを知っている、先輩という印象である。最近は流行っているのだろうか、自分が気に入っている身のまわりの物をかき集めたようなこの手のカタログ的な書籍は、本屋に行けばずいぶん多く並んでいるのだけれど、この『くちぶえカタログ』は、やはりその辺のものとは一線を画するなと読んでいて感じる。
というのも、この本は衣、食、職、あと何だったか、そうやって分類されていろいろな「銘品」が紹介されているのだけれど、そのなかで例えばブルックスのオックスフォードのところ(そういえば、ちょっと前のhigh fashionにブルックスの小特集があって、ケネディがブルックスを着こなしている写真が載っていた。ケネディのスーツは全部ブルックスだったそうで。かっこいい。そういえば
high fashionも終わってしまいましたね。寂しいな。)を読んでみると、もちろんウディ・アレンが出てきて、その着こなしを真似た話だったり、マンハッタンの古着屋の話が出てきたり、いろいろなエピソードが重奏されていて、くすぐられるように心地よい。ものを愛してるんだなあというのがすごく伝わってくる。僕も何かとものを買うときは凝る方なのでそういう気持ちはよく分かる気がするし、贅沢をしているという訳ではないということも、読んでいるとその都度何回も念を押してくるが、その辺りも僕が普段言われていることなので共感してしまう。結局、いいものは本当にいいんだよ、そういうものを使っていると、それだけで毎日が本当に幸せな気分になるものなのだ、という当たり前のことなのである。
僕はまだ何も知らない身であるけれど、歳をとった時分には、朝から、パンはあそこのこれじゃないと駄目だとか、バターナイフは僕はこれを使うんだとか、コーヒーはドリップでフィルターはこれじゃないと飲めた物じゃないとか、いろいろ面倒くさい傍迷惑な男になっていたいなあと思う。そしてそういう男に選ばれるものを僕も作りたいと思う。
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随筆とエッセイ
小説は常に時代と共にある生き物であるから、発表された時に読むべきである。随筆やエッセイは、本当にあった「事実」をもとに書かれている。なので、古ければ古い程ためになる。そして、気軽に書かれているだけに読む側も気楽に読める。そして、小説に比べて、随筆やエッセイは文学界から虐げられてきた所為で未知の部分が多い。素晴らしい随筆やエッセイは、まだまだ発掘できるはずである。また随筆を専門とする古書店は今のところどこにも存在しない。自分が店を随筆集を主体とする古書店にしたい理由はこうなのです。
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もしかして・・・と思って読んだけど、やっぱり駄目だった。
このタイプの男性が苦手っていうだけだけど。
イメージ。色白で坊主頭で頭のてっぺんからつま先までこだわりぬいたファッションに身を包んでいる。
拒否反応。
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松浦さんの人、ものに対する深い愛情が感じられる本。身の回りの人、ものに対していかに大切、丁寧に接するか教えてくれる。私にも大切な人たち、ものがたくさんあるが、ひとつひとつ愛を込めて接していこうと改めて思った。人、ものの大切さをかみしめたい人にお勧めの一冊。(図書館)
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男の人が好きだ。
というと、確実に誤解をまねくので
ひとこと弁解をすると、男性の書く随筆なり
フォトエッセイが好きだ。
女性が書いたり撮ったりするほどの
甘ったるさがなくて、
どこかさっぱりとして、そのくせ偏屈で
なんだかそのバランスが、面白い。
松浦弥太郎さんの本屋は月に本が
2000冊、回転するそうだ。
気に入った本しか置けないという店の
在庫やストックはすぐに底をついて
頭がいたいと コノ本にも書いてある。
それは大変そうだ、色んな意味で。
好きな本ばかり集めているのは
同じだが、そうそうは本が売れない。
すてきな本棚ですね。
一冊ゆずっていただけませんか?
その申し出を なんとか断らない程度の
ちょうどいい動きが今はあるだけ。
いつか、在庫がなくて困りますよ、なんて
言ってはみたい、けれどそんなこと言えないで
本にまみれても それなりに一生がおくれるんなら
それもいいかな。
〈くちぶえカタログ 感想〉