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砂漠の王国とクローンの少年 みんなのレビュー

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みんなのレビュー10件

みんなの評価3.3

評価内訳

10 件中 1 件~ 10 件を表示

紙の本

子供向けとナメてかかっちゃあいけません!

2005/07/26 15:43

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うさしー - この投稿者のレビュー一覧を見る

これは面白い!
児童文学かと思って読み始めたのだが、いやいやとんでもない!大人が読んでも十分、いやそれ以上に面白い。
舞台は麻薬栽培・取引によって築き上げられたオピウム国。この国では140歳にもなるエル・パトロンが全ての権力を握り、全てがエル・パトロンに従っている。そして従うことができない者や反感を買ってしまった者は、脳にコンピューター・チップを埋め込まれ、イージットと呼ばれる意思を持たない奴隷にされてしまうのだ。
主人公マットは、この独裁者エル・パトロンのクローンとして生まれてきた。
クローンゆえに軽蔑され、虐げられ続けていくマットが、いかにして生きるのかがこの物語だ。
想像上でしかなかったクローン技術も、クローン羊の成功やヒトへの応用についてメディアを賑わしたり、映画の題材になったりと身近な話題のひとつになってきた。医学的にクローン技術を考えると治療の面でかなりメリットがあるらしいが、ヒトのクローンについては命や人権、また人間の尊厳というものが係わってくる。
そういったクローンというものを題材にしたこの物語は妙に現実感を覚え、かなりヘビーだ。
自分がクローンだと理解したマットがどうやって自分というものを掴んで生き抜くか。
絶望、希望、勇気、友情、愛情、苦悩・・・喜怒哀楽すべてが盛り込まれたこの物語はけっしてハッピーなだけの結末ではない。
でも良いのだ。生きていくのに全てがハッピーなんてありえないし、結末を迎えてもそれは一つの区切りなのであって、問題はまだまだ山積みでマットの物語はこれからも続くのだから。
子供向けとしてはここ数年「ハリー・ポッター」一人勝ちといった感がありますが、それだけで満足してはいませんか。「ハリー・ポッター」だけでなく他の作品も読んでみたい方、ぜひこの本を お薦めします。目から鱗が落ちますよ。

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紙の本

クローンものって何でこうも先が見えてしまうのだろう。おまけに西部劇じゃああるまいし、時代設定まちがえじゃない?

2005/05/13 20:58

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本、そのデザインのバタ臭さ(装幀は大路浩実、装画 中村一枝)、或は分厚さから、結局はOne of Them になってしまっていて、殆ど個性が感じられない一冊。そして、それは中身についてもいえる。児童書の域を出ていないのだ。いや、ヤングアダルトか、ちょっと待てよ、この内容じゃあ中学生だって失望するかも。これで全米図書賞、ニューベリー賞次点?あわてて大森望・豊崎由美『文学賞メッタ斬り!』を引っ張り出す私ではある。
主人公はクローンであることの意味がいつまで経ってもつかめない少年マットことマテオ・アラクランである。そして、少年の本体であるエル・パトロンことマテオ・アラクラン本人がいる。因みに、彼は主人公が生まれた時、既に130歳を越えていて、少年のクローニングのもととなった細胞がアラクラン本人から採取されたのは100年以上前ということになっている。ここのところに注意して欲しい。時代設定にとても大きな影響があるからだ。解説によればクローン羊の「ドリー」誕生が1997年である。つまり時代は殆ど21世紀末である。
で、このエル・パトロンは、オピウム国を支配する麻薬王ということになっていて、このことの意味をマットは最後近くまで把握することはない。そこにエル・パトロンの孫であるアラクラン一家がいる。まず、アラクランの妻で麻薬漬けのフェリシアがいて、その子で悪魔のように狡い(賢くはない)トムがいる。そして、トムの許婚とみなされるマリア、アメリカの有力な政治家メンドサ上院議員の娘がいる。
以上がマットの敵役みたいなもので、今度は味方。まず、クローンである少年マットを育てたシーリアがいる。大屋敷の料理番の長でマットにとっては、母親のようなものである。そして、エル・パトロンのボディ・ガードで後にマットの護衛をすることになるテロリストのタム・リンがいる。ほかにも登場人物はいるけれど、これだけ抑えておけば十分だろう。
で、用語としてイージットは押さえておこう。脳にコンピューター・チップを埋め込まれた人々で、ゾンビとも言われる。でだ、舞台となるのがアメリカ南西部からメキシコにいたる砂漠地帯で、そこに一大帝国を創り上げたのがエル・パトロン。タム・リンに代表される犯罪者を監視役として雇いイージットたちに麻薬を栽培させている。
そして、クローンは人間ではない、豚でしかないという人々の悪意のなかでマットは育っていく。奴隷以下の化けものとして扱われ、獣のような環境下で生きていく。しかし、その彼をエル・パトロンは後継者であるかのように大切にあつかう。自分の位置付けが理解できないままに、時に傲慢に、時に弱々しく成長する。恋もする。
しかし、教育は中途半端。だから少年の前には常に壁が存在しつづける。ま、あとは読んでもらおう。しかし、どうしてクローンを扱う小説は話の展開が陳腐になるのだろう。例えば最近読んだエッシュバッハ『パーフェクトコピー』、古いところでレヴィン『ブラジルからきた少年』。クックや楡周平にもあった気がする。他にもあるだろう。ともかくストレートなのだ。話の先が見えてしまう。
この話も、そこを一歩も出ない。しかも主人公を含めた登場人物に魅力がない。第一、成長しないのだ。かろうじて人間臭さを感じさせるのがタム・リンだけとは情けない。しかもだ、時代設定が全く生きていない。話の展開も含めて、これではハリウッドB級映画を一歩も出ることはない。むしろ時代は現代にしたほうがいい、せめて近未来。こういう粗雑なヤングアダルトを読むくらいなら、手馴れた大人の小説のほうがいい。

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紙の本

謎を秘めた国。その支配者のクローンである少年の波乱万丈の冒険小説。

2005/04/02 21:11

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うっちー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 舞台は、アメリカとメキシコの間にあるオピウム国。その国は、麻薬を栽培することで、富を産み出していた。このオピウム国を支配するエル・パトロンのクローンとして作られた少年マットが、この小説の主人公である。
 マットは、クローンであるがために、皆から人間扱いされない。そのため、過酷で悲惨な生活を強いられる。自分は、なぜ作られたのか、なぜ嫌われなければいけないのか、と悩むマット。実は、そこには、大きな秘密があった…。
 しかし、話の主題は、クローンの是非ではない。今日的な問題であるクローンを取り上げながら、実は、普遍的な問題〜弱者へのいじめや差別、偏見、そして人を管理することの危うさを問題として盛り込んでいるのだ。そして、これは、何より、それをはねかえしていこうとするマットの波乱万丈の冒険小説である。
 悪の権化のようなエル・パトロン、心優しい少女マリア、過去に秘密を抱えながらマットを助けるボディガードのタムリン、母性豊かなシーリア、マットの友達となる孤児たち、不気味なゾンビなど、役者もそろっている。マットの誕生の瞬間、人から隠されて育つ幼年時代、エル・パトロンの屋敷で過ごすことになる少年時代…、謎や不気味さもいっぱいで、おもしろく読める。
 

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2006/05/07 13:48

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2009/11/30 18:40

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2010/08/01 17:10

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2010/08/18 01:03

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2011/08/18 16:55

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2014/09/28 22:00

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2023/12/04 19:16

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