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気まぐれ。自由。わがまま。
だけど利口で繊細。
それが猫。
頑固ジジイ感じの内田百閒が、入り込んできた野良猫の出奔に翻弄
される様がほほえましくいじらしい。
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泣き虫なおじいちゃんの、ねこにまつわる悲しみのハナシ。
内田さん家は、自分の通う大学のすぐ近くにあったようで、
なんだか親しみやすい場所でのハナシ。
私には、ちょっと長かったなあ、
おじいちゃんはかわいらしかったんだけど。
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ノラとクルと先生とのお話。
先生は目が溶けるくらい泣いていた。
いつの間にか猫が大好きになっていた。
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ノラがいなくなってから泣いてばかりいるひゃっけん先生。その点クルの時のほうが冷静だ。いなくなるのと亡くなるの差なんだろう。
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「ノラや」「クルか」の呼びかけにしんみり。
猫好きに(犬好きでも可…むしろ身近にこうやって生き物と共にあるならば)は文句無くお勧め。
ちくわを千切ってあげるシーンにぐっときました。
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野良猫の子だからノラ。
猫好きではなかった百けんさんでしたがちょっとしたきっかけで飼うことになった猫ノラ…そのノラがある日いなくなってしまい泣いて泣いて泣いて…する話です。
必死に捜索しても見つからず、いつの間にかクルツというノラによく似た猫を飼う。クルが亡くなった時もまた泣いて…。自分でも書かれてるように本当によく泣かれる方です。
でもペットを失う悲しみって…想像に難しくない。自分もうさがいなくなったら……。
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百鬼園先生、途中からぼけてしまったのかなあ。
「日没閉門」も合わせて読みたいのだけど、手に入らない。
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ただひたすらに愛猫についてのこと。
それも、失ってからのものが大半だが、
追憶ではなく、今もただそう感じられる哀惜について。
百閒先生はこんなにも純情だったのかと思ったけれど
よく考えると、大真面目にわがままなのであった。
そして、愛すべきわがままさだったのだ。
少なくともこの人のユーモアというのは観衆のために
あるのではないからこそ、味わい深いのだなと発見。
※ちなみにこの本は
同じ主題に対しての距離感の変え方についてのいい見本になると思う。
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とにかくカワイイの一言。
切々と延々と同じ繰り言。
ノラや、ノラや…
たった一つのことしか書かれてないが、深い。
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好き。
感傷的と言うか、
感傷そのものだけを
描いたような作品。
「猫かわいがり」とは
まさにこのこと。
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毎日ノラやノラやと泣いてしまう先生が最初は微笑ましいんだけどだんだんうんざりしてきて、きっと奥さん大変だったろうななどと思った。猫好きでも先生の醜態は鬱陶しい。でも同じ猫飼いとしてクルの最期など涙なくしては読めなくて、何というか本当に軽くいかれてるほど愛猫への愛に溢れすぎた作品だった。たぶん猫好き以外読まないだろうけど、飼ったことがあるひとほど身につまされるはず。
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内田百閒『ノラや』を読みました。わたし自身がこの1週間家出ネコを探してるので,実用書にならないかと思ったんですが,百閒翁は執筆時とうに還暦を越えていて,自分で探してない。奥さんやお弟子さんたちに探させて,本人はおろおろ泣いてるだけです。本書は猫探しに役立ちません。
ただ,行方不明の猫を心配する人間のようすが克明に描かれています。なかに,こんな箇所がありました。
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晩の食膳で、確かにノラが鳴いた様な気がしたと思つたら、一両日前から咽喉に故障があつて、風邪気味で、喘息が起こりかけゐる、その咽喉の音であつた。(中公文庫,p81)
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この反応はよく分かります。わたしも昨夜,鼻をかんだあと鼻の奥で小さな音が鳴ってるのを聞きちがえて,物干しに出ました。
また,こんな箇所も。
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夕方多田君が迎へに来てくれて、家内と一緒に山王様の山の茶屋へ行つた。(中略)その席上、同座の法政大学総長の大内さんが、自分も雄猫ばかり三匹飼つてゐるが、一月くらゐ帰つて来ない事は普通です。きつと帰つて来ますよ、と云つてくれたのが非常に力になつてうれしかつた。(同,p62)
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わたしまで大内兵衛氏に励まされた気分になります。
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百閒先生が愛おしくてたまらなくなる。ほんとうに感じる力の強い人なのだろうな。猫と暮らしたことのある人は必読。
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可愛いノラやとクルツの話。
この本で青い魚は強くて猫に毒なのだと知った。
猫が病気になるとバタと卵の黄身を練ったものを食べさせたくなる。
そして私が猫の下僕なのは内田百閒先生のせいです。
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決して猫好きではない。ノラだから、クルッだから可愛い。
語られる愛猫との日々。別れと出会い、そしてまた別れ……
著者のノラとクルッへの止めどない愛情に切なくなった。