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本の全体の流れや構成のうまさはすごいですね、この人は。わかりやすいし、何か考える種を頭の中に残してくれる。基本、構造主義の本です。初心者向け。一応高校生向けらしいし。偉い先生を探している人は読んだほうがいいよ。
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中高生向けに優しい言葉と多くの例示で書かれているが、内容は深い。結局、「学びの主体性」とは学ぶものが何を読み取るかにかかっている、というのは凡庸な結論だけれど、それを学びの構造を解きながら解説している。その構造解読は凡庸ではない。「わかることはコミュニケーションを閉じる危険と隣り合わせ。だから、言語にはわざわざ誤解を生み出すように構造化されている」とか「交易は有益なものを手にいれようとした結果ではなく、交易そのものが楽しかったから」とか、師弟論というよりも、コミュニケーション論として読むことができる。僕は「勉強になった」。ということはこの本は「えらい」ということだ。
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中高生向きに書かれており、読み口は非常にライト。
でも内容は十分にヘビー。
中身は先生論でも教育論もなく、学習論とでも言うべきか。
ウチダをはじめて読む人にはちょうどいいかも。
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中高生向けに書かれた本ですが、
冗談を飛ばしまくりながらユーモアたっぷりに
恋愛やコミュニケーションの本質を語りながら
タイトルに結び付けていくという面白さ!
わかりやすいし!
まあ恋愛の部分は賛同しかねるところもあったんですけど(笑)
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なるほどなるほど、師匠ってこういうことですよね。
お師匠様!と誰か…もちろんふさわしい方を、呼びたくなります。
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よい先生であるだとか恩師といえる人が現れるのはすべて誤解が原因。よい先生に巡り合えなかったというのは間違いであるという。
高校生向けに書かれているが大学生にとっては必ず役に立つ一冊。
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『下流志向』をうけて、内田氏が中高生向けの新書として執筆した「中高生に聞かせる教育論」。ちくまプリマーかわいい(装丁が一冊一冊違うことを知らなかった!)。
「誤解」が生命の多様性、ひいては種としての生命力を維持する、という恋愛の話(=師弟の話)は、「どこかで無意識にわかっていたかもしれないけど改めて言葉で引っ張り出されるすっきり感」を多くの人が感じられると思う。
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これまでの,教師バッシング対する反証かと思ったら,全然違った。帯は「何も批判しない教育論―ひとりでできる教育改革」。これも本書の内容とは全然違う。つまり,タイトルと中身が一致していないというフザケた新書。
ここでいう「先生」とは,現場教師ではなく,恩師とか師範とかの「先生」。なので,「教師―生徒」関係ではなく,字義どおり「師弟」関係の「先生」論。なので,「教育論」ではないし,「教育改革」とも関係がない。
いつもながらの,内田氏独特の茫洋とした論述。文章は平易なのだけど,いまひとつ私にはよくわからない。氏のような高い教養のある論者に特有の,そうではない読者を想定して書いているからじゃないかしらと思う。あちこちに議論が飛ぶのはいいとして,その議論の思想的背景や論拠を論じないと,著者の思いつきともとられかねない。この本でいえば,「贈与」や「交換」を論じていながら,文化人類学的背景を議論しないのは,どうかなあと思った。
それはともかくあっさりと読める。わたしは、花粉アレルギーによる耳鼻科の待合で読んでいた。鼻はすっきりしたけど、読後感はあんまりすっきりしませんでしたね。
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内田樹(たつる)による師弟論です。
大学の教員で、長年に渡って合気道もされてるので
「いかに師から学ぶか、どう接すればいいか」というのが
書いてあります。
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情報科教員MTのBlog (『先生はえらい』を読了!!)
https://willpwr.blog.jp/archives/51243582.html
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大学生になるまで〈自発的な読書〉というものをほとんど経験しなかった僕が、《読書好き》に転向(?)するきっかけになった本です。大学時代の恩師から学んだ「常識を括弧に入れる」という考え方がそのまま表れているような本です。中高生向けに書かれた新書ですが、大学生のみならず大人も十分、知的満足を得られる内容になっていると思います。
「先生はえらい」と、現職の教員が自ら口にしたら、各方面からお叱りをいただいてしまいそうな時代ですが、自信を持って「先生はえらい!」と言えてしまうくらい、内田氏の軽妙な語り口に溺れてしまいます。
「沈黙交易」「コミュニケーションは誤解の余地があるように構造化されている」「張良」の話が面白いです。
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「先生」というのは定義上「えらい」ものである。あなたが「えらい」と思う人、それが「先生」であるという必勝不敗の同語反復を断固主張するところの書物
「えらい」の構造分析
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わたしはいつも自分がどんな人間なのか何が分かりたいのかを探している気がする。
だから会話って面白いし、いろいろな人と関わってみたいと思う。
そんなことに対する1つの答え、のようなものがつかめそうな気になる本。
先生がいかにえらいかを書いた本ではないです。
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引用されていた村上春樹の「うなぎ介入」の比喩が興味深かった。
尊敬できる「師」にはすでに出会っているつもりだが、ここにあるように
一種の「のろけ」もしくは「勘違い」なのだ。
つまり、学びなんてものは主体的で、自分がやらなきゃ何も身に付かない
ということだ。
わかりやすい言葉と少々の毒。
病みつきになりそう。
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2010.03.23. おもしろかった!今まで読んだ内田さんの著書の中で、1番わかりやすく、脳みそにするする入ってくる。最後の煙に巻かれた感じもよろしい。後半が特に、よく考えながら読む必要があって、こういう風にいつも使わない頭を使うのは、新鮮な感じだった。沓を落とす、あの話はどこかで読んだことがあったけど、そういう風によくよく考えて解釈を導き出すことって、大切なのだなぁ。