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人間と犬、犬と戦争、戦争と人間。
犬は人間と共に世界に広がり、人間の望む容姿・性格・能力を身につけてきた。
それが遠い昔に人類とイヌの先祖が交わした契約だからだ。
だから、犬はつねに人間の隣にいた。
もちろんそれが戦場であってもだ。
犬の繁殖とそこから生み出された犬種の特徴は、その時代の持つ背景と人間の欲望を正確に反映する。
20世紀、多くの犬たちは戦争や戦いのために生み出され、忠実にその役目を果たしてきた。
その末裔である現在のぼくらの愛犬の遺伝子の未来図が、平和と愛情に溢れたものであることを願いたい。
4頭の軍用犬を祖とする犬の系譜と絡み合う戦争の、いや人間の歴史。
それはもちろん犬の歴史でもある。
読みやすくはないが、その分深く心に刺さる、文章と物語。
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表紙がいい!中身もいい!犬中心の話でありながら人と歴史が絡み合っていく... 人質になった日本人の女の子がかっこいい。
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独特の文体(ちょっと煽られてるカンジ)で語られる、犬の話。ひたすら犬メイン、ってのもなかなかに珍しいのではないかと思うのですが。よーく注意して読まないと血縁関係(犬の)が分からなくなっちゃうんですけど、とても面白かったです。
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犬と戦争の20世紀。
夢中で読んだ。
無人島の四匹の犬と彼らの系譜、それらを思うと心が震えっぱなし。
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○イヌを進化させるのはイヌ自身であらねばならない。犬神(アヌビス)、お前はその意志を持っている。お前は目覚めている。お前はこの地上にあって、名前どおりの存在だ。○役立たず、と毛沢東は思った。むしろフルシチョフ、と毛沢東は思った。おい、ニキータ……お前の核は、背面の脅威だ!そしてフルシチョフもまた、なに暴走してんだよ毛(マオ)、と思った。核戦争が勃発しちゃったらどうするの?まいったなあ。こっちはてきとうに「米ソ協調路線」とか謳って、大戦に発展しかねない芽だけは摘んでるのに、もう。馬鹿。フルシチョフは口には出さないが、あのね、と思った。うちとアメリカにだけ世界支配させておけば、いいの。うぉん!やっとのことで読み切った。疲れた。読みにく〜・・しかも苦労して読んだ割り、こう、訴えて来るものがあまりなかったのだが・・。ど、どうなのこれ??!!! 軽く装丁が好みで借りてきたんだけど、話題作みたいで。昨日新聞にも他本で三島賞もらったとか載ってた。けど、ん〜・・文体がちょっと暴力的で合わなかったなぁ。犬よ、お前たちはどこにいる?って呼びかけで進む感じ。あたしの中ではチョットすべってた・・(ごめんなさい)。少女とか大主教の老人とか。確かにおもしろい設定だけど・・過剰すぎた。ヤクザ映画みたいな・・。↑な感じで各国のリーダーを皮肉って、世界を分かり易く見取って説明していくのは好感が持てた。20世紀は確かに戦争の世紀だ。それに翻弄された犬達。迷惑な話だよ、正直。犬にとっては。でもまぁ昔から犬と人間はベストパートナーなんだなぁと。・・そんな粗末な感想しか書けない私に問題があるのか??(苦笑)
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軍用犬の系譜とともに辿る20世紀史。
人間の身勝手に翻弄されてもなお強くかっこよい犬達に惚れる。
犬が本気出すとすごいぞ
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読みにくい感はあった。でも読み続けた。内容はとてもいい。
シュメールと北の系譜に連なる子供たちの邂逅の場面が前半の山場。
何か人間にはどうしようもないものがつながった、部分。
犬にしてみれば終戦なんてずっと前の先祖の出来事でしかないんだなーと実感。
カブロンと怪犬仮面の当たりが良かった。
ほんとにメロドラマ(笑)意味不明にがんばるカブロンがいい。
雑種であること、純潔であること、人間の作為、不作為、そんなこと関係なく[イヌ]という系譜そのものは続いていく。その血は限りなく強い。
そもそも純血がどうの雑種がどうのと変なしがらみにしがみついているのは人間だけなのだ。
獣としての生き方を考えさせられた。われわれもまた、獣なのだと。
はじまりの四頭と同じ状況に人間がいたとして、はたして生き延びられるだろうか。
イヌは偉大で、賢明だ。いつの時代も。
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犬好きの私としては犬視点の物語は面白かったです。戦争とかいろいろ考えさせられました。文体が怖かったですね〜。
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表紙が最高。犬パートと人間パートが交互に展開していき、最後は両者が収束する展開。犬視点で物語を語るときにありがちな、白ける擬人化がなされていないのもいい。けど、期待が大き過ぎたせいかなんかイマイチだった。向井秀徳氏絶賛。[2006年読了]
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壮大なホラ話、という印象。ギュンター・グラス「犬の年」との関係が気になってしょうがない。人犬仮面が好き。
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コレって本当の話??結構詳しくというか、解説っぽい内容が多々ありますけど。
まぁでも、どちらにしろ自分には無理でした。
読み進めていくうちに内容が訳わからなくなりました。どれがどれなのか全然わからんくなって、話も説明文見たいのが多くてほとんどすっ飛ばし。
そして文体が馴染まなかった。多分、イヌ目線とか色々理由はあるんだろうけど、何か昔の本読んでる気分というか、英語の本を直訳してるような感じというか・・・
半分くらい読んでイヌの種類がわからなくなったから、すっ飛ばして最後だけ読みました。申し訳ぬ。
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今さら読みました。すごいよね〜、そりゃ絶賛されるよ。読んでて、どんどん高揚させられる。正史かと思わせるほどの圧倒的描写力。
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トヨザキ社長絶賛の一冊。さてさてと読んでみたが・・自分の読力が足りず文体のパワーについていけないせいか、いまいち理解ができず。犬と歴史を重ねて語るそのスタイルは凄い。のだが。別の本も読んでみようと。
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作者は漫画の登場人物ような斬新なキャラクターを創作するエンターティナーだと思う。エピソード選びも派手に風呂敷を広げる手法が得意のようだ。なのに、なぜこの作品が自分の中で純文の枠なのか?それが、この作者の個性なのだと思う。
作者の個性にグイグイ引き込まれて一気に読破してしまった。ラスト部分の物語の失速が多少気になったが、それをひいても私にとって5つ星の作品です。
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2005年度の「このミステリーがすごい!」の国内部門第7位。
ベルカという名の犬が主役の話かと思っていたが、軍用犬であった4頭から始まる犬の歴史と、人間たちの戦争の歴史が絡み合う。
ある部分は犬の立場から書かれ、また他の部分では第三者が見
ているような客観的な書き方をしている。ハードボイルドっぽい。
残念ながら、私はこの本には乗りきれず、途中リタイヤしてしまった。
好みが分かれる本だと思う