紙の本
「わたしは疑いません。信仰とはそんなものです」
2018/10/18 10:21
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投稿者:きん☆ぎん☆すなご - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後まで良く出来たお話ですね、物語の構成力でしょうか。結局のところ人が国や組織を造るのだが、そういった物は長くは続かないんでしょうねぇ。同じ人が創った物でも宗教は残ってますが、争いの種にもなってます。信仰とはそんな程度のものです…。
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作者自身が創作した「エステーリア戦記」が題材。
普通だったら既存の神話などを下敷きにするのに、
自分で戦記まで書いた作者に脱帽。
国を滅ぼされた王子、サリオキス。
敵国ウルジナのスネフェル王。
スネフェルに恋したナイル姫はサリオの妹で。
壮大で豪華なコミックです。
エジプト好きなら是非一読をw
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相変わらずナイルの位置や、イザイの生き様など、実に神話的である。
それ故に主要登場人物らの人間的魅力は薄くなってしまう。なんだろう、物によって都合よく動かされているように見えてしまう。しかし脇役が輝くのは力量なのか。
アウラがけなげでかわいいが、しかし、このさき神々と同列に並ぶのかと思うと、彼女は悲劇のヒロインのようにも見えてしまう。
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4/4
時期的には「風と木の詩」直前。
経緯としては、竹宮、「風木」を発表したい。
しかし編集部から待ったをかけられる。
じゃあ今から連載する作品で読者アンケートで一位を取ったら発表させてくれ、と交渉。
したはいいが、どうしたもんかね。
増山法恵「貴種流離譚がいいよ」とアドバイス。
竹宮がなんとなく思い描いていたビジョンと合わせて、じゃあ時代はどこにする? エジプト? 「墓」ってタイトルはどうなん?
などと戦略的に作り上げていった作品、とのこと……「少年の名はジルベール」より。
この成立過程自体が面白い。
戦略的にストーリーを随時見直しているためか、とにかく展開は目まぐるしく、次はどうなる、今後どうなる、と引き込む。
確かに面白い。目が離せない。当時の少女たちの鼻息が、感じられる。
が、清廉潔白なサキオリスと、無垢な妹ナイルキアと、イカレた暴君スネフェルと、話の分かる婚約者アンケスエン姫……と、あまりに「顔=性格そのもの」すぎて、飛躍や逸脱はない。
そりゃ年頃の少女をときめかせるための漫画だから仕方ないが、たとえば(当時の習俗だからとかいって)サリオが妾を持ったり、スネフェルが性病で全身が病み爛れたり(三島由紀夫「癩王のテラス」)……と、いや、これはおじさんの発想だった。
それにしても、アビドスのアウラ・メサ姫の健気さよ! 可愛い!