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主人公は猛将で知られる福島正則・可児才蔵・花房助兵衛・飯田覚兵衛・木村重成。 そしてあまり知られていない長宗我部信九郎と安井道頓。
福島正則の狂人ぶりと木村重成の美しさがお勧めの秀作です。
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短編7編。長宗我部元親の末子『信久郎物語』が好きです。駆け抜ける青春の挫折と苦悩、大阪夏の陣の後に生きのびて世の中を渡って行く逞しさ。散らなかった武士の生き様を短編でなくて長編で読みたいです。
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戦国、それは凄惨残酷な時代であると同時に、気宇壮大な時代でもある。だからこそ、常識を常識とせず、天衣無縫、奇想天外に生涯を全うする人物が輩出するのだ。超人的武勇の裏の意外な臆心、度はずれに呑気な精神の持主のじつは繊細な真相・・・・・戦国時代人の豪穀闘達にして人間味あふれる桂話七編を収録。
2008.10.23 読了!
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戦国時代、それは苛酷残酷な時代であると同時に、気宇壮大な時代でもある。だからこそ、常識を常識とせず、天衣無縫、奇想天外に生涯を送る人物が輩出したのだ。超人的武勇の裏の意外な臆心、度はずれに呑気な神経の持ち主のじつは繊細な真情。戦国時代人の剛毅闊達にして人間味あふれる短編7編を収録。
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読むのは3度目ほどでしょうか。 司馬先生の短編集の中でも、結構好きな1冊です。 主に関ヶ原、大坂の陣の頃の人物を主題にした作品が収録されています。 「若江堤の霧(木村重成)「信九郎物語(長宗我部康豊)」「けろりの道頓(安井道頓)」の3本が最近のお気に入りでしょうか・・・。
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信九郎物語のみ読み終わり。
長宗我部信九郎。誰それw
別ので読んだ盛親さんも、会ったこともない異母兄弟から見たらこんなもの。
だって、土佐なんか行ったことないんですもの(兄もほぼ同じなんだがね)。
付き従ったお爺ちゃんs含め、それぞれの生きる=死ぬ場所を求めて戦って、満足ってことかなぁ。
しかし、長宗我部ではっきり生き残ったのがこの信九郎康豊だけとは、
お父さんにも予想つかなかったことでしょう。
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福島正則、可児吉長、木村重成、安井道頓などの「有名だけど歴史の主役にはなれない」「無名だけど魅力的」な人物を主人公にした短編集。
マイナーな人物にも活き活きとした表情を与えるのが著者の作品の魅力であるが、これもそんな中の一冊である。
これと併せて、彼らが端役で登場する著者の長編を読むとより楽しめるのではないだろうか。
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『愛染明王』…福島正則の話
『おれは権現』…可児才蔵の話
『助兵衛物語』…宇喜多家家臣、花房職秀の話
『覚兵衛物語』…加藤家家臣、飯田直景の話
『若江堤の霧』…木村重成の話
『信九郎物語』…長宗我部盛親の弟、長宗我部康豊の話
『けろりの道頓』…道頓堀を作った、安井道頓の話
司馬遼太郎の小説を読んでると、物語の主人公の行動が、
この人はこうするしかなかったんだなぁ、と腑に落ちます。
実際の選択肢としても、心情としても、生来のものとしても、
それを選ばざるを得なかったという納得感があります。
必然的なかんじがします。
しかもその必然の種が、その前にちゃんと蒔かれています。
不本意だとしても蒔かれていて、それによって、
こうするしかない、という心理や状況が生まれています。
『愛染明王』、『覚兵衛物語』では、そんなことを思いました。
『おれは権現』では、可児才蔵という豪の者が、
一人の人間に人生を縛られていることに、
なんだか退廃的なときめきを感じました。
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色々な短編があるが。「けろりの道頓」という話がもっとも感動した。大阪の道頓堀の名の由来となった安井道頓。
彼が豊臣家に殉じていたとは全く知らなかった。
魅力ある男の物語だ。
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福島正則、可児才蔵、木村重成、長曾我部康豊、安川道頓他、花房職秀、飯田直景 7編。
関ヶ原後、徳川幕府の安定へと戦乱の世が終焉する過程での戦国武将の気風、最後の煌めき。
気宇壮大 この漢字四文字、漢は皆憧れるのでしょう。そう生きるための悲しさ。努力。ギャップへの苦悩。
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司馬作品というと、どちらかというと長編小説群に目が行く人も多いのではないでしょうか。この作品は、戦国期を舞台にした7編の短編集です。司馬作品は長編ばかりではなく、短編でもその魅力を十分に発揮していることが、この本でよくわかると思います。
いずれの作品も限られた紙面の中で、主人公の魅力を遺憾なく発揮し、その主人公の人生にどんどん引き込まれます。歯切れのよいストーリー展開で、一息に読み通してしまいました。
また、これらの短編が、長編作品を書く際の屋台骨となっていることも感じ取れます。ほかの作品とあいまって、読者にとっての司馬世界を豊かなものにしてくれると感じました。