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いずれも"過ぎたるは及ばざるがごとし"を地でいく皮肉たっぷりの作品。皮肉めいたストーリーが星新一の文体とあいまって不思議な魅力を携えている。
『白い服の男』
健康の為なら死んでもいいのか
『月曜日の異変』
手術をしてまで無理に得た理想の性格は、果たして夫にとって本当に良いものなのか
『悪への挑戦』
正しいならば何をしても良いといった世界観
『老人と孫』
メディアが客観的で常に正しいものだと信じると恐ろしいという話
『テレビシート加工』
星新一らしい作品だが、技術的には実現化しそうな話。むしろ形は違えども携帯電話などはこのような状態になりつつあるかもしれない。
『矛盾の凶器』
異常者ならば殺してもいいのではと思ったとき、主人公も異常者となったのではないか
『興信所』
死者からすれば霊媒ははた迷惑なものなのかもしれない
『特殊大量殺人機』
均衡を保つために核兵器を持たねばならぬ現状に似ている
『ねぼけロボット』
無駄に精密過ぎる
『時の渦』
奇妙な最後の審判
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星新一、かなりの量読んでるんだけれど、どれがどれだかわからなくなるからちゃんと記録しよう。
政治とか戦争とか社会に関わる内容が多かった気がする短編集。
白い服の男
「戦争」という概念、歴史、事実をもみ消そうとする世界の話。
悪への挑戦
悪人が裁かれるというスリリングなテレビショーの裏側は…
時の渦
死者が少しずつ蘇ってくる。その原因は?
この三作がお気に入り。特に時の渦は、最後の1ページに「ほお!」って言ってしまいました。
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ひさびさの星新一。もう、沢山読みすぎてどれを読んだか忘れてしまったので、読んでなさそうなものを選んで図書館で借りてきた。
結果からいうと、これ読んだことあった(笑)
でもどの話も肝心なラストを忘れてるので楽しめました。
自分の覚書として、またこれから再度星新一作品をめくるひと用に簡単なレビューを。ネタバレ含まずw
「白い服の男」
セの話。セが何を意味するか考えるのが楽しかったけど、話自体は怖い。
「月曜日の異変」
がさつな妻がある日を境に突如おしとやかに。いろいろ雑な話(笑)
「悪への挑戦」
マスメディアの扇動恐るべし。
「老人と孫」
三度の飯よりTVが好きなおじいちゃんと孫娘。たいていのことは「おもしろいわねえ」で済むのが羨ましい。
「テレビシート加工」
もしもテレビ画面がシートになったら。そしてそれをいたるところにはりつけることができたら。
考えただけで悪趣味。
「矛盾の凶器」
これが一番しっくりこなかった。
博士の作った殺人マシーン、標的はだれ?
「興信所」
オチが弱い気がした。星新一作品で時々出くわす流れだからか(笑)
精神科医の元にかかってきた相談の電話。とある興信所の社長の悩みとは?
「特殊大量殺人機」
デスノートwww
因果応報もここまでくると…っていう話。
「ねぼけロボット」
この本で一番短く、一番クスッとなった。タイトルそのまますぎ(笑)
これ好きだなー。
「時の渦」
ゼロ日時を迎えた世界。あくる日もあくる日もゼロ。消費した食べ物やタバコはもとどおり。記憶だけが堆積。
さらに人間だけが遡って生き返ってくる。記憶と議論。
断ち切るのは意外な人物。
そうきたかwwwってなった。
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短めで綺麗にオチが決まる話が多くていいね。
そういや、デスノートが人気あった頃、星新一に似た話があるって聞いたことあったけど…
本書に収録されてる「特殊大量殺人機」がそれだな。
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初期のものになると、オチがえぐい(笑)
白い服の男、なんて。
現実にもいる。どこにでもいる。
笑えない。
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過去の過ちは後世に語り継ぐべきなのか,弾圧して忘れ去らせるべきなのか.ものすごく壮大なテーマをさらっとまとめる星新一はやっぱりすごい.
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皮肉、社会風刺が強めに思います。子供にも読める星新一の掌編はたくさんありますがこれは大人向けでしょう、白い服の男。
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【本の内容】
横領、強盗、殺人…こんなたぐいの犯罪は一般の警察にまかせておけばよい。
わが特殊警察の任務はただひとつ-人間が作り出す平和の虚妄性を痛烈な皮肉をこめて描く表題作。
男っぽく言葉づかいのぞんざいだった妻が一夜あけるとすっかりしとやかな女になっていた-軽妙なタッチで医学の進歩の盲点を衝いた『月曜日の異変』。
ほかに、『老人と孫』『テレビシート加工』など全10編。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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『特殊大量殺人機』各人が所有しているだけで相手を牽制できる点が面白い。
新潮文庫版『午後の恐竜』と作品名の載せ方のレイアウトや作品の収録数に似通ったところがあるなと気付いたが、早川書房版『午後の恐竜』の後半10編を収録したから、新潮文庫版『午後の恐竜』と同じレイアウトにしたのかなと思案。
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読んでいて爽快感がなく、むしろ不快感・嫌悪感を抱かせるような展開で、結末も腑に落ちません。一体この作品は、何を表しているのか分かりません。
ウィキペディアにも「星の真意は不明であるが」との記述があります。
言葉狩りのような偽善行為を批判しているのでしょうか。
言葉狩りを批判して一時期断筆宣言されていた筒井康隆の作品だとしたら、納得できたのかもしれません。
そういえば「特殊大量殺人機」「老人と孫」は、筒井康隆のショートショート風ブラックな展開です。(というようなことを書くと、熱心なファンの方に「それは違う」と批判されそう。所詮私のレベルはこの程度なんです。失礼ご容赦下さい)
しかしよく考えれば、「白い服の男」的展開は、実は2014年の日本で進行中なのではないかと。
一新聞社による一つの証言の撤回によって、日本の政権及びその御用マスゴミによる、歴史的事実全てをなかったことにし・歴史を都合よく改竄しようとする試みが開始され、強力に進行中です。
歴史教育や歴史教科書の介入から始まり、過去の政府見解まで、全てが書き換えられようとされています。
それに呼応するかのように、大き目の書店に行けば、そういった本がコーナーを作って嫌というほど並んでいます。そのコーナーだけ日本の軍国主義独裁制を先取りしているようです。いずれはその風潮が他のコーナーに広まっていくのでしょうか。
この苛烈な思想統制・思想弾圧は「白い服」に象徴されるのではなく、「黒い服」「灰色の服」「茶色の服」「灰色の服」「カーキ色の服」「迷彩色の服」でしょう。
それとも、「安倍色の服」でしょうか。
星新一さんが本書を執筆された時代、戦後民主主義の風潮が強かった時代だったのでしょう。
しかし世の中の風潮は大きく変わり、本作品とは正反対の状況で「白い服の男」的状況が実現しているのではないでしょうか。
もし今の時代星新一さんが存命であったら、もっと違った内容の作品を描かれたのかもしれません。
http://sfkid.seesaa.net/article/407910669.html
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気楽に読めた短編集。
白い服の男
セのつく行為を禁止する社会の話。映画のリベリオンとそっくりや。
特殊大量殺人機
完全なる殺人機を作ってしまった話。殺人機から自分を守るのは殺人機を保有する事、核の保有による均衡を想起させられる。国より遥かに小さい組織が恐ろしい兵器を保有する世界、エゴに満ちた世界になりそうで怖い。
時の渦
時間の流れが止まってしまった世界でのお話。その世界で人は未来がみえず、過去を深掘り追求する。時間観念の変化が人の考え方を変えてゆく。
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表題作はじめ、ハード系・辛辣系の色合いが強い10篇を収める。1話ごとの分量が少し多めなのも特徴で、「特殊大量殺人機」は全6章からなっている。星新一作品集のなかでは、けっこう味が濃いぞ。
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H30.08.10 読了。
表題作『白い服の男』はショートショートというより短編。
その分、物語として深さもあり、ブラックさも良い感じに面白い話だった。
『老人と孫』みたいなショートショートも入っているのが良いクッションかつ、面白い。
最後の『時の渦』は締めにふさわしいと思える不思議さとオチ。
なんだか納得できるようなできないような。
個人的にベストだったのは『悪への挑戦』。
ブラックな話だけど、最後は救いもあるのがホッとした。
全体的に読みやすいし、10編という短い編成のおかげでそれぞれがしっかりと濃厚なのがこの作品の良さだと思う。
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筒井康隆、小松左京ときたら、星新一も並べて置こうと思ってエントリーしました。『ボッコちゃん』と迷ったけど、こっちに。
暴力を抑圧することが暴力的なんだ、とまとめてしまうと単純ですが、星新一にかかれば切れ味鋭いショートショートになります。着想とかプロット自体に真新しさはないんですが、人間の本質をついてる感じがするんですよね。書けそうで書けない、というのが星新一流ショートショート。
ちなみに余談ですが、著作権を管理してる娘さんが他人の作品にいちゃもんつけてパクリだなんだと騒いでいたのは星新一の名に泥を塗る行為だと思いました。古い話ですけど。
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社会性や風刺が強い
ショートショート作品より少し長めの短編集
おかしな未来と卑劣な皮肉がおもしろいな〜