紙の本
新たなる幕開け
2015/09/28 04:23
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
演劇というものは舞台があって幕が上がり役者が演じるものだと思っていた。しかし「三月の5日間」は役がないという戯曲だ。渋谷のラブホテルで5日間過ごした男の話をその場所で報告するだけだ。ステージ上で語られる言葉は繁華街にいると自然と耳に入ってくる雑音のようなもので、このような劇はなかなかない。本書は第49回岸田國士戯曲賞を受賞しているので、これからこのような舞台を数多く見ることができるかもしれない。
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超リアル日本語演劇とか言われているチェルフィッチュの戯曲。しかし文章として読んでも面白い。言葉のリズム、センス、あいまいさと過剰さ、スゴく興味深い。
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第49回岸田國士戯曲賞受賞作。
イラク戦争が起きた、という世の中の風潮なんか露知らず、
5日間セックスし続ける男女の話。なんと世俗的。
だけど、書かれた手法が深い。
すなわち、ポリフォニーとヘテロフォニーの対比・融合。
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戯曲3作を単行本化したもの。普通、そういうのって読みにくいのだけど、何故かしら、岡田利規のものは読める。あのグダグダと、いらないことまで垂れ流しにするような、あの語り口が好きなのだと思う。読んでいて思うのは、フェーズを幾層にも重ねて、でもそのフェーズは実はちょっとずつ変化していて、ストップモーションしたり、いきなり巻き戻ししたりっていう、あの感じ、脳内をそのまんまポンと戯曲にしたような、あの感じ、だから、きっとあの文章が馴染むんだろうなぁ、あの流れがすっと身体に入ってくるんだろうなぁ、なんて思ったり。ちなみに、表題作「三月の5日間」は小説よりもこの戯曲の方がずっと面白く感じた。(10/5/5)
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どうしたって、衝撃だったし、文体に影響を受けてしまった
文体だけじゃ意味ないけど
よく紙の上に、ここまで・・・はああ~~と感嘆するしかない 小並感
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朗読か演じてもらってはじめてよさが分かることがたくさんあるんだろうなぁと思ったけれど、人ってこんなに文体といいますかモダリティを多用しまくって倒置法なんだかなんだかわからない語の順番がめちゃめちゃな言葉を喋るんだなぁとはっとした。
それは悪いのではない。これだから若者はとも思わないし、まず私もいわゆるこんな言葉を使う若者であるし。
しかしこんな言葉でも通じるんだなぁ。
表題作の、淡々とした何かが気に入った。
今度チェルフィッチュの公演を観にいく予定なので楽しみ。もちろんこれじゃないけど。
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マリファナの害のみ。会話をぶち込んできて変身する、その人に。読点がない分ものすごい勢いで加速してくのが戯曲でもわかる