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歴史小説初心者の私ですが、かなり楽しめました。歴史小説では「これは著者が考えたことなのか、実際にあったことなのか」私は時々分からなくて困ってしまうのですが、この本では一段落おくとそこらへんが丁寧に説明されてたりするのがよかった。例えば「甲陽軍艦では○○と書いてあったが○○ではこう書いてあった。私は自分の武田信玄像を崩したくないので○○の説をとった。」と言うように書いてある。合戦の様子もよく書かれていて読み応えがある。100ヶ月かかって書き上げた著者の気合いが伝わる作品。
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林の巻まではまだ若々しさが残っていた
信玄公もすっかりおっさんになってしまった。
信玄や勝頼に好意的な人物は好意的に描かれ、
彼らに敵対的な人物は貶されているのに少々違和感を感じるが、
それはそれとして、とても面白い小説である。
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今川氏の崩壊したのがメイン。
サブで、忍びのあかねが活躍が目立つ。
信玄は、老いてくるが精神的には高揚ぶりと歳の戦いが年齢と共に熟知してくる。
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織田信長の台頭しつつある世においての、今川家の衰退、義信の反抗、信玄自身の病気と老いとの戦い。最高の頭脳と仲間をもってしても時代に流されてゆく。しかしこの小説の信玄、いい人すぎないだろうか!?
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再読2020.7.19~
2020.8.7完了
義信の悲劇と勝頼の頼もしさが載る。
武田家を扱う小説を読むと、いつも勝頼が活躍し出すと武田家の終わりが近いことを覚り何とも言えない悲しい気持ちになる。
駿府を取り上り調子真っ只中であるのに悲しいものだ。
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(*01)
エロスとタナトスとを備えた戦国考証文学(*02)と言えるだろうか。雑誌への100回にわたる掲載という関係もあってお色気路線への脱線が見え隠れする。これは脱線というだけでなく、タナトスである戦場描写とのバランスとしても読み物に必須であったとことと思う。
(*02)
文学であれば一人称(*03)から三人称で済ませるものが、考証パートとして、甲陽軍鑑ほかの史料の引用や検証が文内でなされ、著者の考察も射し込まれている点に文芸の新しさを感じさせる。
(*03)
この著作に描かれたのは近代人としての信玄とその近代性であった。戦略戦法、経営、愛憎において中世的でない刷新者や先進者としての人物像を描き、病魔と野望の桎梏に喘ぐ人間像を結んでいる。その視角や文体が既に近代である。かつての戦記が描いた英雄像を還元し、必ずしも英雄的でないが様々にとびきり優れた人物と手腕として描ききったところに著者自身(*04)の近代的な史観が投影されている。
(*04)
多くの読者から指摘されるように、川中島、桶狭間、三方が原などの有名な合戦に、気象的な要因を読み込むのはこの著者特有のものであろう。また、情報収集や情報操作、血族による婚姻や人質による戦略的な人事、鉱山経営、攻城における工兵や兵站など、経営規模拡大のための諸々も描かれている点で、近代的な読みにも対応したリアリティも付加している。
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信玄も中年となり、地盤も固めた感のある「火」の巻。
子義信との確執、周辺国の領主たちとの駆け引き。戦国の世の困難は、戦ばかりではない。
信玄を読みながら、信長の地理的有利さ、日本人の京に持つ感情など、様々な要因が積み重なったのが歴史なのだろうという思いが強くなった。信玄や、他の武将がいくら優れていても、きっと超えられない事実があったに違いない。
関連する、他の武将たちの事も知りたくなるのが、時代小説の面白さ。
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信玄の戦略のすごさと長男のワガママ、親を超えたいがために命令を無視して重臣を死なせるなど度重なる違反で信玄は親子の縁を切る。
勝頼を跡継ぎとし、勝頼のたくましさに親バカになりそうなのを必死で隠すなど、信玄の人間らしさも描かれている。
勝頼も期待を裏切らない戦略で期待の跡取りだったんだなぁ。
戦闘部分は飛ばして読む。。。
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川中島の大会戦に勝利を得た信玄は、天下に号令する道を一歩一歩確実に歩んでゆく。しかし、長男の義信との仲が思わしくなく、やがて信玄は苦悩のすえ、親子の縁を断つのである。後継者を愛する湖衣姫との間にできた勝頼と決めた信玄は、強敵北条氏を追いおとすために、関東に軍を進め、小田原城に迫る。
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武田信玄、全4巻の3巻目。ボリューム感は凄いのですが、著者の読ませる力もまた凄い、という感じで、あんまり苦にならず読了。
この巻、風林火山の「火」の巻で、そりゃまぁ3巻目なんだから当たり前なのですが、個人的に最も印象的に感じた「火」は、武田信玄が織田信長に対して抱いた「嫉妬の炎」でした。
これまでロジカルかつ慎重に物事を進めてきた信玄が、信長の上洛を機に嫉妬を燃え上がらせ、天下統一への焦りを見せ、性急にも見える動きを取るのがこの3巻。実際にそうだったのかはもはや誰にもわかりませんが、信玄の行動パターンの変化を、信長の影響と見て著者が描いたその姿は非常にしっくりきます。あれだけの人でも嫉妬するのか。。
他にも、親として側面、夫としての側面で意外な人間味を感じるシーンがあり、本当にこうだったのかなぁ、と思うと面白味があります。
4巻をどう締めくくるのか。日本史をあまり知らない自分ですが、楽しみになってきました。
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前半は義信事件、中盤以降は駿河侵攻と北条との戦いが話の中心。
武田信玄というととかく川中島にスポットが当てられるが、実際には川中島後と言うよりも晩年の西上作戦の方が重要だったのかもしれない。
本巻はその布石となっている。
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2021.58
4巻中、3巻目、完!
勝頼に継ぐことが決まり、北条攻め!
ラストどうなるか楽しみだなぁー!
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円熟期を迎え、いよいよ太平洋側(駿河)への進出を図る信玄。一方で、嫡子である義信との仲が難しく、結局は義信を失ってしまう。やがて正室の三条の方との別れも突然にやってくる。第3巻では、信玄の親としての悩み、年を取ることの悲しみもしっかりと描かれています。