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第19回サントリーミステリー大賞・読者賞ダブル受賞作。
子供が欲しくてもどうしてもできない女、子供を引き取りたかったがどうしようもない男に親権を奪われてしまった女、臨月になるまで妊娠を軽く考えるいい加減な女・・・・・・それらの間で名前の通り、”子の盗り合い”になる話だった。筋書きとしてはありきたりなものではあったが、それぞれの執着心の描写がとてもリアルで怖いと思いつつ一気に読んでしまった。結局哲也は、1番幸せになれる所に落ち着いたということだろうな・・・。
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自分たち夫婦に子どもができず、産婦人科から子どもを盗む。しかし、だんだん主人公が移行してきて、違和感を感じる作品。
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私の好きな作家さんです。まだ書いてる作品は少ないけど、いい作品が多い。この本は最初の作品で確かサントリーの応募作品だったような・・・。
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最近知った作家さんですがとても気に入っています。登場人物1人1人の描写が細かくておもしろいです。子盗りは子供が欲しいけどなかなか出来ない夫婦にまつわるミステリー。一気に読めてしまう展開のおもしろさでした。
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「できちゃった婚」・・こんな言葉もある一方で、「不妊問題」で悩んでいる人は多い。
ましてや、この小説の主人公のように由緒正しい家で、ことあるごとに姑からは愚痴られたら立場が無い・・
「自分は母親になれないのか?」と悩み、美津子の心の中の闇の部分が、やってはいけないことに向うのだ。
この小説には3人の女性が登場し、それぞれ交錯する。
望んでも産めない女。子供を奪われた女。母親になれないのに執着する女。
もちろんオレは男なので、それぞれの気持ちが「わかる」とは軽率には言えない。
また、結婚して何の苦労もなく妊娠した女性にはわからないのだろう。
女として妊娠できないことにプレッシャーを感じることって、本当に重いことなんだろうな。
実は我が家も、結婚してからなかなか子供ができなかった。
(正確に言えば、2度ほど流産してしまったのだが)
カミサンは色々なところから情報を聞きつけ、遠くまで不妊治療に出かけたり、薬を服用したりもした。
友達や親戚に子供が生まれるたびに、複雑な思いをしたことだろう。
そして、なかなか成果が出ないことに半ば諦めた頃に懐妊・・・
こういうことって、やはり精神的な問題もあるのかな。
だから、美津子が精神的に追い詰められ、過ちを犯す方向に思考が進んでいったことは非常に残念に思う。
熊本の福祉病院だったかな?
生まれたばかりの赤ちゃんを預けることができる「赤ちゃんポスト」の設置が論議を醸し出している。
不妊症で悩んでいる人たちには、許しがたい考えに映るような気がしてならない・・。
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京都の旧家に嫁いだ榊原美津子は子供に恵まれない。親戚筋から養子を迎えるよう迫られ、妊娠していると言ってしまった美津子は、夫とともに産婦人科病院から新生児を奪おうとして、看護師・辻村潤子に咎められる。その後まもなく赤ん坊を抱いて祝福される夫婦の姿が…。第19回サントリーミステリー大賞・読者賞ダブル受賞作。
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旧家に嫁いだものの子供に恵まれず、追い詰められて産院から新生児を奪おうとする女。
暴力的な夫と姑に娘を奪われ、養育権までなくしてしまった女。
望まぬ子供を出産しながら、その子に執着する女。
3人の母親の情念が交錯して物語を構成する。
3人の女の運命が偶然につながっていくストーリーの展開は、なかなかうまくできている。
我が子を思う故に、常識や倫理を逸脱していく女たちの姿には、言葉に表せぬ「すごさ」を感じてしまう。
第19回サントリーミステリー大賞受賞作である。
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第19回サントリーミステリー大賞・読者賞W受賞作らしい。
海月さんの本は初めて読んだけど、面白かった!
出産等に関しては気持ち悪くなるところもあったけれど;、
ストーリー展開はうまいと思う。すごいどきどきしたー!
(2007.01メモ→2010.04ブクログ)
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海月ルイさんの本を読むのは「プルミン」に続き2冊目。
新津きよみさんの書く小説が女VS女なら
海月さんのこれは母(女)VS母(女)ですね。
辛いお話でした。
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未読の作家さんを開拓するべく手に取った。
第19回サントリーミステリー大賞読書賞のW受賞。
美津子、潤子、ひとみ。
嫌な人がたくさん出てくるから気持ち悪くなりながら読んだのだけれど、
「ん?そう来たか。」とか、
「繋がった!」とかの感動があり、引き込まれていく。
潤子の強さにも救われた。
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子ができない女、子と引き離された女、子がいらない女の話。
サントリーミステリー大賞という割りには、まったくミステリーしてなくて残念。
描かれている女性がえぐすぎて嫌悪感。
まぁ、実際いるんだろうけれど。
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京都の旧家、榊原家に嫁いで13年。美津子にも夫の陽介にも異常はないはずなのに子供に恵まれない。「跡継ぎを産めないのなら・・・」姑のクニ代や親戚からの圧力に耐え切れなくなった美津子は、妊娠を偽装してしまう。
美津子に産婦人科の看護婦の潤子、製薬会社のプロパーの峰岸、自堕落なホステスのひとみ、登場人物が皆どこか狂気じみている。特にひとみが美津子に近づき榊原家にまで押しかけてくるくだりは、読んでいて空恐ろしく感じた。ストーリーは飽きさせず、始めから、完全犯罪になり得ないと見せかけながら、何度かどんでん返しが仕込まれている。
☆サントリーミステリー大賞・読者賞
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読むほどに暗い気分になる本。
登場する女性(男性も)全てがなんだか不気味で
でもこれがオンナなのだ、という感じ。
最後のどんでん返しが哀れなほどにまともな結論。
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結婚して13年、不妊治療しても子供に恵まれない夫婦を中心に、離婚で子供から引き離された母、不注意で妊娠した肥満女性の話が織り込まれ、重なっていきます。
京都の田舎の旧家で子供が生まれず、姑同居に親戚も近所という環境、文章から薄暗さや息苦しさがひしひしと伝わってくるようでした。
子供ができない=嫁の責任という認識は、延々と続いているんですね。特に地方は顕著なのかもしれませんが。田舎にお嫁さんが来ないこともわかるような気がします。
ただ、赤ん坊がやってきただけで薄暗い旧家が急に活気づいたことに新しい生命の持つ力を感じました。
赤ちゃんの誕生は喜ばしいことだけど、子供に恵まれない場合の夫婦のあり方(きっぱり諦める、養子縁組するなど)は夫婦で決めるべきと思います。外野は黙っているべきでしょう。
読後感はあまりよくもないのですが、子供は幸せに育っていくのではないかと期待できました。
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何人かの登場人物の話が各章で語られ
それらが交わりだして終盤へ
子供が欲しいけど授からない夫婦のお話
起こるべくして起こったっていう
感じの流れでした