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火の鳥公式ガイドブック 悠久の時に刻まれる生命の謎と真実 みんなのレビュー
- 手塚プロダクション (監修)
- 税込価格:1,650円(15pt)
- 出版社:ナツメ社
- 発行年月:2005.6
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紙の本
注目できるのは最初の40ページだけ
2005/06/20 07:47
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
紀元前から西暦30億年までを描く手塚マンガ「火の鳥」についての「公式ガイドブック」。
_ 手塚プロダクションが監修しているだけに手塚作品の原画をふんだんに掲載しており、本書の半分はそうした原作からの絵の引用だといえます。
最も注目すべきは「火の鳥 休憩(INTERMISSION)」という5頁程度の短編マンガです。「黎明編」から「羽衣編」までが連載された後に掲載誌「COM」に発表されたもので、「望郷編」に向けての中休みに位置づけられます。この作品は「火の鳥」を描く手塚自身の思いを、彼が見た夢からときおこして綴っています。
「『火の鳥』の結末はぼくが死ぬとき はじめて発表しようと思っています」という言葉に、その約束が果たされなかったことの意味の大きさを改めて感じます。
本書はこの「休憩」に続き、手塚が各作品を連載時とその後の単行本化でいかに大幅な加筆修正を行なったかについて概観していきます。本書も参照書籍として挙げている「手塚治虫の奇妙な資料」(野口文雄・実業之日本社)で既に目にした内容なので、私には新鮮さはありませんでしたが、それでも被爆の末に子供を生んだ時子の放心した姿(掲載時の「羽衣編」)が本書には2カット掲げられている点に目を引かれました。
しかし第2章以降の200頁余がいただけません。
「火の鳥」各編の粗筋と数々の登場人物を丹念に紹介しているのですが、原作をなぞっているだけで、深みがありません。これではまるで「忙しいあなたのための 2時間で読む世界の名作100」というお手軽本と変わりません。
このような単なる内容紹介本を読む時間を、「火の鳥」そのものを読むことに充てるほうがマシです。
私はこの20年以上、毎年故郷に戻るたび、実家に置いてある朝日ソノラマ版「火の鳥」を時間の許す限り読み返してきました。そんな私には、本書はその9割が「今さら」の内容でした。
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