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ものを知らないゆえの「ポー」の真っ直ぐな心と、ポーを取り巻く様々な人たちとのつながり。
物事の表面的な部分と、そのずっと奥にある大事なこと。流れていく時間。
そして、言葉のひとつひとつにたいせつな想いが込められているような、そんな本でした。
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おもしろいけれども、
時々かなしいところがあったりして、壮大だけれどわたしは
ぶらんこのりとかプラネタとかのほうがすきだなあ。
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すごいシンプルなタイトルにひかれて読み始めたら、そこには不思議な世界が広がっていました。そしてうなぎ女の胎から生まれた無垢なポーが浅黒い肌で大きな白い目をきょときょとさせながら立っている。
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「ぶらんこ乗り」と違う感触。長いこと読んでいて息苦しいのだけれど、結末に向かうピカッと輝く光が見えてくると瞬間がとてもよかった。読後感はいつものいしいしんじでいい感じ。
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話題になっていたので手に取ったが、あまり好きな文体ではない上に、登場人物も好きになれない。好みが分かれる作品。
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うなぎと色男と猟師と埋立て屋と入り江の人魚の話です。いや、本当はもっといろいろありますからね!というか、ポーはどうなっちゃったんですかね?という疑問が残る話です。
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スケールが大きい!周りの人たちとの関わりによって成長してゆくポーの心情の移り変わりが気持ちよく読めます。
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うなぎ女の息子として生まれたポーの人との関わり、成長の話。
無垢の子供に近いポーの視線で感じられる人間の世界って、不思議がいっぱいだなぁ。
そのポーに数多のことを教える出会った人たちのことばは優しく説いている分、核心に迫っている気がした。
犬じじの「つぐない」の答え、大正解だと思い出したような気がした。
悲しいけど納得できたのよね。
つぐないは自分のためにする。
自分の罪悪感を軽減させるためだよね、確かに。
こんなけやったから言い訳が立つみたいな。
今度からは相手のことを考えて・・・・できるんだろうかしら?
なんて考えて暗くなっちゃった。
にしても、いしいしんじ氏からつづられる言葉は心地よいね。
多くを語らなくても悟れるから。
これがいしいしんじ氏の上手さなんでしょうな。
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名うそつきとして名高い気鋭の作家・いしいしんじの長編小説。うなぎ女たちにとって希望の息子・ポー。冒険譚を装いながら、善悪や清濁といったひとの「生きる」の核心をつまみあげていきます。装丁が本当にグッドジョブです。
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善と悪。
人間は善行しかしないで生きていくことはできない。悪行を知らずに生きていくことはできない。
物語のすごみを感じることができた。
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スフスフ スフスフ。ポーは元気だ。あぁ、うれしい。
これは、今までの集大成、なのかもしれない、と思わせる力作。もしかしたら、これ以降いしい作品を、読まなくなる読者も、あるかもしれない。いつも描かれる「生と死」「再生」。神奈川の三崎での、理想的な正しい生活の中で書かれた作品とは思えないほど、主人公「ポー」のたどる道はなかなかに重い。ポー本人は、そう思っていないだろうけど。 (^^;) ポーに関わることで、変わって行く人たち。魂の救済。
ゆるゆると流れる泥の川で生まれ育った、無垢なるポー。そして母たる「うなぎ女」たちは、災厄から街を救う。様々な相反するものたちが織りなす物語。
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シュールで不思議で、でもポーの無邪気さがリアルに感じられた。
「うなぎ女」達の献身や無償の愛情はどこから来ていたのだろうか、一人の子供を争うこともなくみんなで育て、ひたすらに幸福を願う、その姿が胸にずしっと来た。「ひまし油」は、「ジョゼと虎と魚たち」のジョゼみたいなイメージ。「天気売り」はポーと一緒に街を出て川を下り、鳥小屋を作ったり、鳩を育てることができて、街にいて変人扱いされただけで終わらなくてよかったね、ポーと一緒にいられてよかったね。読んでいても、天気売りに最後まで救われたような気がした。
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今までのいしいしんじ作品とは少し違う匂いがする。
まるでパッチワークのように継ぎ接ぎでできているような感じだ。様々な色や柄、形の、それぞれのものがたりがあり、しかしそのどれかひとつでも欠けたらポーの話は成り立たない。
そしてやはり、いしいしんじの描く世界はものがたり以外のなにものでもないなぁと思う。物語作家というのに深く頷いてしまう。
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どこまでもどこまでも、ゆらぎながら生命は紡がれてゆく。
いしいしんじの描く世界はとても近くて、果てしがない。
川の流れにゆられながら読み続けたい、超大作。
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相手のことを思う気持ち。相手(自分)にとって一番大切なもの。そして自己犠牲の精神。とても切ない世界だった。ポーがぶらんこ乗りの弟と途中からだいぶダブった。