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信長の棺 みんなのレビュー

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みんなのレビュー97件

みんなの評価3.7

評価内訳

93 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

もし加藤が30代でこれを書いたら、凄かったでしょうね。でも遅くデビューした作家、例えば松本清張、隆慶一郎もいることだし、次回に繋ぐ第一作ではあります

2005/08/25 20:01

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人の友人に建築家の内藤廣がいます。彼は芸術選奨も取ったし建築学会賞も取った天才です。で、加藤廣、名前が似ている。だは、それだけ。といっても、私がこの本を手にしたのは、あくまで著者名ではなく、「信長」という名と歴史ミステリ、そしてのデビュー作という言葉に惹かれたからです。
さぞかし、若い作家の意欲作だろう、でもファウストではなく日本経済新聞社というお堅い出版社から出たのは何故だろう、そう思いはしました。先入観とは凄いですね。著者略歴も見ずに読み進めたものですから、若いのにやるじゃん、結構、調べているし、などなど思うわけです。
で、書評を書こうという段になって著者紹介を読んでビックリ。加藤廣は、1930年生まれ。金融畑を歩き、経営書の著書も多く、講演活動、企業経営指導でも実績があり、この作品は作家転向の第一作だという。ちなみに2005年現在75歳だから、この話の主人公が信長記を纏めた頃の年齢と近いですし、作家として転向する自分と重ねているのではないか、そう思いもしました。
主人公は『信長公記』を書いたとされる太田牛一で、彼の事跡を辿る本かといえば、そうではなくて本能寺の変で亡くなった織田信長を軸に、光秀、秀吉、三成、家康といった有名どころを登場させながら、歴史と称される文献資料の意味などを問い直していきます。牛一にとっての信長と秀吉にとっての信長、生きている時の信長と死んでしまってからの信長。
同じ人間にとっても、時代、立場によって信長の姿は変わっていきます。そして浮かび上がる歴史の真実。ま、太田牛一という隠居した人間を主軸に置いたせいか、若々しさというようなものはどこにもありません。歴史ミステリといっても、驚愕の真実、というほどではないでしょう。
特に、前半は全く面白くなくて、私など電車の中で寝過ごしそうになってしまいました。でも、主人公の下に若い女が転がり込んでくるあたりから、話は俄然、面白くなります。やはり恋愛は最高のスパイスではないでしょうか。私などもお目々パッチリ、平均読速120頁くらいには速度を上げました。
加藤は既に書いたように経営畑にいたわけですから、例えば南原幹夫の多くが経済小説的な要素をもっていたように、そういう金絡みの展開をさせてもいいのでしょうが、そういう方面へ向かう気配はまったくありません。ひたすら、信長の若き日の姿と、死の真相、そして秀吉が太閤へと上り詰める背景を探っていくのです。
老人ばかり出てくるので、老人臭プンプンのところがありますが、救いは後半に登場する丹波生まれの女 の存在です。案外、映画にでもしたら、彼女とのカラミが一番面白いかもしれません。そして、キリシタンの歴史までが絡んでくるのですから、スケールもある話です。安土城の天守閣の解釈も、斬新で、少なくとも私はこのような話を聞いたことはありません。これで加藤が30代だったら凄いな、と思うのです。
構成は、第一章 安土脱出、第二章 市中の隠・太田牛一、第三章 捨万求一、第四章 舟入学問所、第五章 隠れ里・丹波、第六章 吉祥草は眠らない、それに、あとがきです。
装幀 間村俊一、装画 水口理恵子で、水口の絵の渋さがいい。気になるので自分の書評を調べましたら、この人、桐野夏生『グロテスク』『残虐記』、林真理子『聖家族のランチ』、乃南アサ『嗤う闇』などを担当していて、そのどれも褒めています。とくに、ちょっとマットな感じで日本画を思わせる間の取り方、透明感と静けさが気に入ったとあります。この人、ちょっと注目ですね。いや、水口のことですが。
加藤は次作待ちでしょうか。今回は及第点。あとは女性をどこまで書くか、ですね。隆慶一郎や松本清張のデビューも遅かったですが、加藤はさらに年齢が上。これからは年齢との競争になります。楽しみにして待ちましょう。

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紙の本

一気に読める歴史小説本

2007/05/13 00:55

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:武蔵野 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 世の中は時代劇、特に戦国時代復興ブームである。その中で、最近は、信長、秀吉、家康、信玄、謙信たちの軍師、参謀の小説が多い。私もTVでこのドラマを見て興味を惹いた1冊である。
 メジャーな戦国大名は、既に書き尽くされた感がある中で、信長の棺は、ミステリー性も加味しながら、信長、明智、秀吉の政治家(謀略家)としての見方として、新鮮味が有り、一気に読んだ珠玉の本である。これひとえに、筆者の経験豊富さのなせる業か?私には吉川英治を彷彿させる文体であった。
 今、秀吉の枷を読み進めている。さらに明智左馬介の恋へと読み進めたい。久しぶりに、追いかけしたくなる筆者である。但し、頭脳明晰、経験豊富のなせる業と思われるが、ストリーでたまに横道に脱線するのはいかがなものか? 他の読者に意見を委ねる。
 以上

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紙の本

歴史の秘密

2009/06/09 22:33

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

信長の棺(ひつぎ) 加藤廣 日本経済新聞社

 主役は太田牛一、信長を慕う警護役の家臣であり、かつ伝記作家でもあります。秀吉から信長や秀吉の伝記執筆を依頼されています。
 本能寺の変で亡くなった信長の遺骸が見つからない。それを探す推理小説になっています。織田信長氏の偉大さが伝わってきます。世界の中の日本の立場・発展途上の位置を正確に理解し把握して将来の日本像を描き日本を発展させていく。そこに、私利私欲はみられません。信長はうつ病になるときがあって、そのときに虐殺や殺戮(さつりく)が起こるそうです。彼は躁うつ病だったのでしょうか。
 桶狭間の合戦における策謀、陰謀がきっかけとなって、信長の死についても同様の策略があったと信じこませてくれる説得力があります。235ページあたりから続く牛一と若くて魅力的な女性楓(かえで)との男女関係の話は、わたしにとってはつまらなかった。ふたりの姿は、歌探しをする長崎ぶらぶら節、なかにし礼著に登場する学者さん、そして遊女と重なりました。
 物語における真実の解明と推理に、はらはらどきどきしました。秀吉の中国大返しを始めとして、自分の頭の中にある日本地図上で、時を越えて複数の人物たちがこの安土桃山時代に重なるように現れては消えるという幻を楽しみました。
 第6章は秀逸です。織田信長氏の人格とか素養とか寛大さについて考えました。

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2005/09/23 12:49

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2005/09/24 12:44

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2005/11/18 08:05

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2005/11/21 01:19

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2005/12/01 21:18

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2006/02/28 09:35

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2006/03/29 00:57

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2006/06/04 21:59

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