紙の本
ハッピーエンドにしてくれない黒木さん
2020/09/06 07:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は,「三和銀行に含むところがあるのだな」と思わせるところがある。登場人物の一人の邦銀に対する呪詛は,ある程度著者が共有するものであろう。生い立ちも似ている。こんな恐ろしい世界に入らなくてよかったと思う。銀行に就職した同級生たちに同情してしまった(給料はよかったみたいだけど)。さて,本書は著者の出世作。だから生硬なところがあるかと思ったら,よく練れたストーリーでぐんぐん引き込んでいく。すごい才能の人だ。不満を言えば,主要登場人物を殺してしまうこと。それはそのほうがドラマティックになるのはわかるけれども,あそこで殺す必然性はなかろうと思う。ハッピーエンドにして,かつ名作にするのがほんとうの名人芸であろう(もっとも夏目漱石もあんまりハッピーエンドの小説はかいていませんが)。あれでは薄幸の少女がかわいそうで,ちょっと後味が悪かった。
投稿元:
レビューを見る
投資銀行業界では結構有名な本(?)。外資と日系銀行の対比が非常に誇張されて書かれてる部分は否めないけれどある程度納得できる部分も多少ある感じです。
投稿元:
レビューを見る
某バンクマン借りた本のひとつ。
邦銀の体質に嫌悪感を感じながらも、社会貢献という大儀をかかげ自分の仕事に邁進する者。
一方、邦銀の旧体制に見切りをつけ外資系投資銀行に転じた者。
邦銀同期の二人が織り成すストーリーは、金融素人の僕を国際金融の世界に引き込みました。
久しぶりに読んだ金融小説は、僕の読書欲を書きたてるに十分なものでした。
投稿元:
レビューを見る
同じ業界に進む人間として、単純に龍花みたいにはなりたくないなと思いました。内容は、普通に面白い。個人的には、商社のビジネスに興味を持ちました。06/07/08
投稿元:
レビューを見る
トップレフトを獲得するためには手段を選ばない。そんな世界に恐ろしさを感じるが、男として興味を引かれることも事実。
投稿元:
レビューを見る
就活中に読んだ本で、銀行での面接でも話題づくりができた本。
国際協調融資がテーマで、邦銀と外資系投資銀行が対比して描かれている。両者で働く日本人が中心人物だが、雰囲気・考え方が180度違うことがはっきりわかる一冊。
解説が詳しいから、金融の予備知識が無くても読めるはず。
投稿元:
レビューを見る
マイ、バイブル。名作です。
小説としてのストーリーも素敵。
黒木亮を紹介してくれた先輩に感謝感謝!
何とこないだ一緒に食事が出来る機会があったのに!!
残業で抜けられなかった(T-T)
投稿元:
レビューを見る
文字量が多い上に、金融の専門用語が多く出てくるので、読みきるのに時間がかかった。
シンジケーション・ローンの組成の業務イメージが掴めて良かった。
投稿元:
レビューを見る
インベストメントバンカー奮闘記。
ちょっと古い本だけど、読み物として面白いと思う。
とりあえずこういう本があるから誤解をうける側面もあるのかと思います笑
あと、金融わからずに読むとつまんなそうな気がした。
投稿元:
レビューを見る
銀行内では確かに、どさ回りをさせられる行員と、経歴に傷が付かないように本店や行内で大切に育てられる行員がいる。入社したときは同じだったはずなのに、採用されたときから二者は区別されているのです。
まぁ、どこの会社もそうだと思うし、私は銀行関係者ではないのでそのあたりは妄想でしかないのですが・・・
そんな2人が、いい歳になり、世界で活躍するプレーヤーになったとき。しのぎを削ってワールドワイドで活躍します。そんな小説。
BL的にもおいしいと思うし、金融にほとんど関係ない業種の森山君も楽しく読めたようで、たまに登場人物の口癖をまねしたりします。
おすすめです
投稿元:
レビューを見る
主人公2人の生き様、邦銀と外銀の姿勢がそれぞれ対照的に描かれる。
邦銀の閉鎖的な組織に嫌気が差しながら出世コースにいる今西。かつてその邦銀と日本を捨て去り、外銀に身を投じた龍花。big dealを境に様々な思いが交差する。
著者・黒木亮氏のデビュー作だが読み易い。難解な用語も少なく、純粋にストーリーを追い、惹き込まれていった。
投稿元:
レビューを見る
黒木亮さんの作品はこれが初めて。
読み始めると止まらない感がありました。
(自分の興味とマッチしていたからかもしれませんが…)
シンジケートローンを巡るインベストメントバンカーの壮絶な闘い。
読み応えのある1冊だと思います。
投稿元:
レビューを見る
とても面白かったです。
日本の銀行と外資系投資銀行のバトルが描かれています。日本の会社の悪いところと良いところ。外資系の特に投資銀行の良いところと悪いところが明確に描かれています。外資系の企業風土は、実力主義というと聞こえがいいかもしれないですが、弱肉強食というべきか、金こそすべてという感じを受けます。実際その通りなのだと思いますが。ただ、人間の限界を定めないほどの脳の使用や体の酷使は、人を発展させるのだろうなと思ってもしまいます。アメリカの理系出身者の大部分もウォール街に集まることを思うと恐ろしい競争社会だと感じます。話言葉の部分で、‘お金を稼ぐことそれ自体に意味はない。ただ、お金を持つと選択肢が広がる。お金はそれ以上でも以下でもない。’という言葉は共感です。できる限り色々な選択肢を持って色々なことを経験したいです。読んでいるだけで、登場人物の’何かに追われている感’や交渉の緊迫感を感じたので実社会で働いている方達は本当に大変なのだなと感じました。また、自分の夢である‘世界一のキレ者になること’を実現するためには、絶えず自分を叱咤激励しなけらばならないと感じました。
投稿元:
レビューを見る
ロンドン・シティを舞台に各国の金融機関がしのぎ削る物語。
本書はかなりデフォルメされていると思うが、米国の投資銀行がどのようにして巨大な利益を上げているかを少しだけ垣間見れたような気がする。逆に、日本の金融機関が減点主義のもと、世界の金融市場で存在感をなくしていっている様子がよくわかる。世界に羽ばたいている自動車、電機その他製造業の海外展開に当たって、邦銀も世界に出て行ってはいるが、彼ら自身が各国で金融業でビジネス展開しているとはあまり思えない。
かつてバブル期に幻想の金任せに世界中を買い捲った邦銀が、未だに公的資金のお世話になっていると思うと、残念に思う。
投稿元:
レビューを見る
都銀VS米国投資銀行
筆者は国際金融を舞台に仕事をしているだけあって
リアリティがあって一気に読んでしまいました。
投資銀行のしたたかさ。
まあ、これを読めば日本の金融機関が世界の中でいかに力が無いのか、島国根性から抜け出せていないかが
よくわかります。
それにしても総合商社の存在は凄いですね。
人の幸せはどこにあるのか?
なんてことも考えさせられますね
まあ、一介のサラリーマンとは次元が違うんですけどね