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理不尽きわまりない展開
2019/05/19 11:43
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投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
そもそも理不尽だから怪異なんだろう?って。
作者一流のオカルト譚、宗教譚は鳴りを潜め、ひたすら邪な女の”念”に支配される。
ただ、地元の旧友と再会して、飲み会で出くわしただけの端緒しかない。
呪術めいた技術に通じているのか、それとも亭主を取られたと壮絶な勘違いの果てに一途な思いが成就してしまったのか、誰にも分からない。
『203号室』に続き、壮大なる人々の無関心、生々しいのに実体験か白昼夢か確信が持てない。
このあたりの心理、唐突に表れる念の籠もった小道具の描写、これが絶妙だ。
先が読めず筋も通らない(真理からすればそれなりの理由もあろうが)展開もうまい。
しかし最も信じられないのは『ブロッコリー五十五円』の値札だ。
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亮子の悪夢のような日々は、幼なじみの森本との再会から始まった。匿名の手紙、日に何十回もの非通知の着信、食べ物に繰り返し混じる異物…。二人の仲を邪推する森本の妻・真理の仕業なのか?それにしても、理屈では説明のつかないことが多過ぎる。深夜に襲ってくるこの異様な気配はいったい?反撃に出る亮子。だが、本当の恐怖は始まったばかりだった
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怖い、本当にヒタヒタと忍び込んで来るような怖さ....
女性が読めばもっとこの怖さが自分のこととして感じるだろう。
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お正月、暇なんで古本屋で加門七海さんの本を見つけたので、読んでみたら、怖いもの見たさが止まらない!一気に読みました。女の執念って怖い>_<
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オーソドックスな怨霊(生霊)ホラー。次々起こる怪奇現象も怖いけど、生きた人間の勘違いっぷりがやはり怖いね。生霊と死霊……どちらが怖いか、というのも案外悩むところ。
そしてこのラスト。一瞬「え、これってどういうこと?」と首を傾げて、その後にぞわっと寒気が。やってくれるなあ。かなり怖い部類の一冊。
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実家に戻った主人公が、小学校時代の同級生に10数年ぶりに再会する。懐かしさも手伝って気軽に同窓会らしき集まりを約束しただけのはずが、同級生の妻からありもしない浮気を疑われ、ストーカーじみた嫌がらせを受ける……と、よくある「サイコな女の恐怖」てな話かと思ってたら―こう来たか。しかしこの主人公、理性を保っているようで、何ぜ直接対峙しようとするんだろう。元凶は同級生にあるだろうに。そこで“真理”の正体というか人となり、なぜそうなったのかてな種明かしがあると思ったんだが。それを書いたら陳腐だってことか。
……それとも、真理じゃなかったのか?
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個人的には表紙が「おぉっ」という感じ。
ちょっと読んでから日が経ってしまったので思い出しながら書きます。
簡単な粗筋。
ある日亮子は小学校の頃の幼馴染の森本と再会する。
それ以来匿名の手紙、日に何十回もの非通知の着信など変な出来事が続くようになる。
それは二人の仲を邪推する森本の妻・真理の仕業なのかそれとも――。
正直言って、女の嫉妬というものは怖いと思いましたよ。
雰囲気的には『リカ』に似た感じだったのですが。
何も思い当たることもないのに勝手な濡れ衣を着せられてしまう。
それは本当に嫌な怖さでしたよ。
けれども、ですね。
正直、怖いか?と聞かれれば「うーん」という感じです。
『203号室』の時も思ったのですが……。
すごく怖い設定だと思うのだけど、いまいち書ききれてない感があるんですよ。
それどころか「おいおい!」というシーンまで出てきてしまって何とも言えない状態。
まぁホラーを読みなれていない人にはすごく怖い話なんだと思いますが。笑
実際あり得る話だと思いますよ。
本当は浮気なんてしていないのに、勘違いで嫌がらせを受けるようになってしまう。
けれどもその加害者(本妻)はそう思い込んでしまっているので、説得することもできない。
実際にそんな状況になったら、自分でもそれを説得する術は思いつかないですよ。
まぁ久々に「ホラーを読んだ!」という感じでした。
面白かったですよ、人間の嫌な部分が緻密に描かれていて。笑
たまーにこういうホラーを読むとスッキリします。笑
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怖いです。真面目に怖い。
しかも理不尽。心の底から理不尽だと思った。
これまで読んだこの作者の話の中で、一番怖いと思った。
ホラーでなくとも、このタイプの話は怖いと思う。
逆恨みで理不尽。どうにもならん。
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これは怪談でなく、ホラー小説。人違いを何度伝えても全然話が通じないところがさすが生霊という感じで理不尽で怖い。ラストが追い払うでもなく、殺されるでもなく、お話ならではのまとめ方で面白い。
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異形の怖さはないですが、人の怨みは怖いと思うストーリーでした。
別の小説で読んだ“異形を潰して人が死ぬ”部分に近い表現があり。。くすっと笑ってしまいました。
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300ページに満たない作品だからかテンポよくサクサクと進んでいくが、ホラー小説なのに致命的なレベルで怖さがない。ストーカーが近づいてくる様にも狂気を感じこそしたものの、そこまでではなかった。