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紙の本
若手作家、綿矢りさ氏の処女作品で文藝賞受賞の傑作です!
2020/05/26 09:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『蹴りたい背中』、『夢を与える』、『勝手にふるえてろ』などの作品で知られる若手作家、綿矢りさ氏の文藝賞受賞作品です。内容は、高校生活から突如脱落した主人公の朝子が、小学生のかずよしに誘われて風俗チャットを体験するという物語です。彼らは一体、どんな大人の世界を覗き見することができるのでしょうか?彼女の処女作でもある同作品ですが、現代社会にある疎外感、インターネットを媒介とした希薄な人と人の繋がりなどを見事に小説として描かれた作品です。
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「蹴りたい背中」の前に書いた作品。いいんですよこれが
2019/01/28 22:52
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者は「蹴りたい背中」で芥川賞をとる前に、この表題作で文芸賞をとった。あらすじは祖父とメールのやり取りをするために買ってもらったが使い方がわからず捨てようとしていたパソコンで、ごみ置き場で出会った小学生とネカマになってエロいチャットのバイトを始めるというストーリーなのだが、高校生の作品としては上手いというより、作品として上手い。高校生と小学生がパソコンでネカマになってひと稼ぎというのは、あの当時、誰も考えつかなかったアイデアだと思う(チャットという言葉に響きがなつかしい)。若いから書けた作品だろうし、若くなくては書けなかった作品だろう。
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前方へ
2006/08/27 07:02
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんにちは。三十代の男性です。
たしか、二年ほど前だったか、別の作品『蹴りたい背中』に関して、少しばかり感想を書かせていただきました。
今回も、あまり書評と呼べるものではございませんが、ちょっとだけ、面白かった点について、書かせていただこうかと、思います。
『インストール』で、主人公の女子高生が、ませた小学生の男の子との最初の出会いで、「幾枚もの図書券」を扇の如く広げて見せる場面、とても高潔な印象を受けました。─その後、暗い押入れの中で、二人が中古パソコンを使って、風俗チャットでいくら大金を儲けても、けっして彼等は世間で路頭に迷うことはないだろうな、と思わせられます。
小説の最後で、女子高生が、風俗チャットで稼いだ数十万円になんら執着せず、男の子の上着のフードに押し込んだあと、お札がヒラヒラと男の子の頭上に舞う場面、実に爽快でした。ちょっとキザな言い方になりますが、長い冬のあとの桜吹雪を見るようでした。
『You can keep it』も、非常におもしろく拝読致しました。気弱な男子大学生の恋慕の情に、強い夏の光が降り注いでいるのを、読後、とてもうれしく感じました。けれども、この作品については、あまり多くを語らないことにします。
─綿矢さんの作品を拝読していると、どういうわけか、不思議と、「前方へ!」という言葉が心の中に浮かんできます。
これからも、心より応援しております。