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摩天楼の怪人 みんなのレビュー

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みんなのレビュー37件

みんなの評価4.0

評価内訳

37 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

先日、娘たちと次女の友人から借りたDVDで映画『オペラ座の怪人』を見たばかりのせいか、どうもね。で、横でこの本のCGを見ていた建築士夫がいうには、いくらアメリカでもこの構造はないだろ、って

2006/01/08 19:08

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

あとがきを含めてピッタシ600頁の大作です。クラシックというのも変ですが、落ち着いた色調の装幀はタダモノデハナイと思っていましたら、やはり菊地信義でした。で、本文中に出てくるちょっとパースが効き過ぎてんじゃんないの、と思わせるCGイラストレーションは、あとがきで島田が触れる友田星児です。
得意の脱線をしますが、そのCGの元となっているのが、これまた後書きで著者が触れている安藤忠雄のアイデアです。さわりだけ紹介しておきますと
「『摩天楼の怪人』という物語が、自分のうちではっきりとしたかたちを成したのは、二〇〇三年四月に東京駅ステーションギャラリーで開かれた、「安藤忠雄建築展」の会場においてであった。この展覧会会場からはいくつものインスピレーションを得たが、なかでもマンハッタンのペントハウスのアイデアは抜群で、この計画を表現した模型の前で、三十分も佇んでしまったほどだった。」
だそうです。
主な登場人物ですが、ロイ・ウィンザースプーン教授、コロンビア大学の助教授ミタライ、語り手は若い劇作家のジェイミー・デントン、大女優の盟友。その大女優というのが、舞台女優として全米屈指の、演劇界の宝と称されるジョディ・サリナス。肝臓癌だそうです。彼女の主治医というのがアダム・カリエフスキー医師。
で、彼らが集っているのがニューヨークに建つ1910年製の38階建て高層アパートで、「1969年にあのクリスタル片が突き刺さったのだ」という設定。セントラルパーク・タワー・ビルというこのアールデコ以前のビルを設計したのは三〇そこそこでこのアパートを設計して、すぐに亡くなったオーソン・タルマッジという天才。
建築的な話をしますと、ジョディの住むのはその34階だそうで、41ページにCGが出ていますが彼女の部屋にガラスのボックスが突き刺さった形の改造がなされています。ちなみに、この本のCGのなかでは、この頁のものが最も自然です。で、このテラスの設計者がタダオ・アンドーということになっています。
時代的なズレもあるんですが、やはりアリエネー、って思うのは41ページにCGです。質的にはいいけれど、完全に構造を無視しています。なんたって肝心の柱が抜けています。48頁の平面図を見ると一層はっきりするんですが、外壁側の柱を抜く、しかも最上階でもないのにそれをやる、というのは上下階に手を加えねばならず、まして古い高層建築では不可能だ、と建築士である夫はいいます。
あとがきでは、安藤忠雄がこういった形で彼の案を小説に使うことを認めた云々とありますが、小説の中とはいえ無責任ですね。ま、これは安藤を責めているのではなく、こんないい加減な形で使う島田に対しての意見なんですが。
で、事件はこの摩天楼で起きます。古い高層ビルとはいえ、やはり38階建てともなると危険も考えて窓は換気用の小窓を除いてすべて嵌め殺し、しかも強化ガラス製。で、1921年、一〇月三日、嵐の夜、大停電が起きました。その時、照明だけではなくエレヴェーターも停止したビルの一階で男が殺されました。ジョディは彼を殺したのは自分だ、と告白します。
しかし、彼女自身、三四階にいた自分がどうやって一階のオフィスにいた男を殺したのか、覚えてはいないのです。その謎を解けますか?それがミタライに突きつけられた謎でした。密室状態のビルのなかで頻発する怪死事件、アメリカ芸能界でのトップの座を狙う女たちの争い、そしてジョディを見守る謎の人物ファントム。あとは読んでもらいましょう。
ただし、個人的には後書きの「当『摩天楼の怪人』は、従来に増した内容の濃い仕上がりとなった自負が、今はある」っていいうのは、どうかな?って思います。近年の作品のなかでは最も軽い内容、といっていいでしょう。期待していただけに残念です。

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紙の本

名探偵・御手洗潔

2005/11/09 11:26

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る

 病床につく大女優ジョディ・サリナスは昔犯した犯罪を告白した…
しかし、それは不可能犯罪。だからこそ、ジョディは容疑を免れていたのだった。ミタライはこの謎を解けるのか!
 美麗なカラー挿画付きの豪華な本格ミステリである。著者「後書き」もあり製作過程やネタ元が知れて面白いのだが、ネタバレしないよう最初から順序よく読むのがおすすめ。
 ようやく、「ネジ式ザゼツキー」以来ようやくの御手洗潔復活である。いちおうシリーズとしては石岡君が活躍する「龍臥亭幻想」が出てはいたのだが、こちらではどうも作中世界にのれなかったのである(それは私がカズミストではなくミタライアンのせいだけではないはずだ)。
 それが本作では違った。しょっぱなから50年前の殺人が明かされ、御手洗が挑戦を受ける…本作は、過ぎし日の名作群「占星術」「斜め屋敷」「暗闇坂」…etc.の流れをくむ、大作にして傑作ミステリーなのだ。これでもかと起こる密室殺人や猟奇殺人にまたたくまに魅了されてしまい、ぐいぐいと引きこまれ、本の分厚さを全く感じぬうちに読み終えることが出来た。挿話ひとつひとつにまで煌めきを感じるつくりで堪能した。
 また猟奇的犯罪を扱いながら、そこに社会派的側面も盛り込まれており、読後いろいろと考えさせられるところも余韻深い。
 無粋なことを言えば、果たしてこの現象は実際に起こりうるものなのか…?など疑念がわきそうな部分もあるが、これだけ酔わせてくれるのならば物語としてアリだろう。
唯一気になったのは、物語における彼の存在が微妙に影が薄く感じられること。御手洗の頭脳のキレは感じられるものの、彼が名探偵という称号に倦んでいるのでなければよいのだが。名探偵・御手洗潔の次の活躍を鶴首して待ちたい。

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2005/11/18 13:18

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2006/01/09 17:36

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2010/01/14 22:50

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