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朝倉心理学講座 18 犯罪心理学 みんなのレビュー
- 海保 博之 (監修), 越智 啓太 (編)
- 税込価格:3,740円(34pt)
- 出版社:朝倉書店
- 発行年月:2005.10
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紙の本
エビデンスベースの研究に基づいた犯罪心理学の初めてのテキスト
2005/11/11 20:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:朝倉書店編集部T - この投稿者のレビュー一覧を見る
紹介/
本書は,朝倉心理学講座の刊行開始を飾る1冊として社会心理学とともに刊行されました.編者は,越智啓太先生(東京家政大学)で,「まえがき」でも書かれているように,「エビデンスベースの研究に基づいた犯罪心理学の初めてのテキストである」と高らかに謳われています.
ところで,日本で一番有名な犯罪心理学者というと,明智小五郎ではないでしょうか? 創作上の人物ではありますが,作中で,「大学の非常勤講師で犯罪心理学を講じている」などとされています.ここからも窺えますように,世間での犯罪心理学のイメージは,「犯罪者の動機や心理を洞察し,天才的な見事な直感によって解決につなげる」とまとめられましょう.常人には理解しがたい犯罪が頻発するなか,世間での犯罪心理学への関心や期待が高まっているせいでしょう,刊行される書籍も少なくないようです.2005年だけでも「犯罪心理」を冠した本が4冊を数えます.
本書もそのうちの一冊となりましたが,目次を見ていただければわかりますように,「犯罪心理学」の守備範囲が,犯罪者に限られている訳ではないことが理解されます.犯罪が行われる環境,取調室,被害者の心のケアにいたるまでと実に幅広いだけではなく,それは日常生活と地続きなのでもあります.実際の研究は,天才の「直感」などではなく,地道な証拠(エビデンス,データ)の積み重ねにあることが本書全体から理解していただけるでしょう.
犯罪心理学という言葉の響きから,推理小説でお目にかかれそうな,なにかとても劇的なものを想像した人にとっては,やや物足りないかもしれません.小説やドラマ等で多くの犯罪心理が扱われる分,多くの真面目な犯罪心理学者はちょっと割を食っているかもしれません.しかし,実際にお読みいただければわかるように,こうした証拠の積み重ねこそがスリリングな営みなのです.そう,かの明智小五郎も,それと対峙した怪人二十面相も,そしてシャーロック・ホームズをはじめ多くの名探偵たちも,かれらのスリリングで鮮やかな直観のもとには,ふだんの生活での鋭い観察と証拠へのこだわりがあったことを思い起こしていただけるでしょう.
●目次
1,犯罪心理学の対象とその展望 越智 啓太
2,犯罪原因論 水田 恵三
3,犯罪環境心理学 羽生 和紀
4,捜査心理学 横田 賀英子
5,犯罪者プロファイリング 渡邉 和美
6,目撃証言と取調べ 越智
7,ポリグラフ検査 平 伸二
8,非行犯罪臨床心理学 田中 奈緒子
9,被害者心理学 藤田 悟郎
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