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紙の本
著者からのラスト・プレゼント
2006/01/03 15:36
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:星落秋風五丈原 - この投稿者のレビュー一覧を見る
山下達郎の『クリスマス・イヴ』、ワム!の『Last Christmas』が
一ヶ月間街を席巻した後、クリスマスを境に、がらりとお正月仕様に変わってしまう日本。だが海外では趣きが異なる。クリスマスが過ぎても、厩でのキリスト生誕シーンが教会の外に残っていたり、クリスマスツリーがしまわれずに飾ってある。これは別に、海外の人々がずぼらだからなのではない。ツリーはキリストが洗礼を受けたとされる一月六日まで飾っておくのが決まりなのだ。ちなみに、クリスマスから一月六日までの十二日間は『十二夜』と呼ばれる。こう書けば、シェイクスピアを読んだ人なら、離ればなれになった双子の兄妹が、再び出会うまでを描いた『十二夜』を思い浮かべるのではないだろうか。男装した主人公が、自分の主人が恋する相手に惚れられてしまう悲喜劇は、どんな事が起きても不思議ではないとされるこの時期にぴったりだ。
本書は、名作に登場した数々のクリスマスについて紹介すると共に、クリスマスの料理、ツリー、サンタクロースの歴史についてもふれている。「クリスマスなのに、うちは何にもない!」と四姉妹がぼやくシーンから始まる『若草物語』はつとに有名だが、他にも「おや、こんなシリーズにもクリスマスが登場している!」という発見があり、幼い頃に読んだ名作を、再読してみたくなるかもしれない。そうそう、2006年公開されるC・S・ルイス原作の映画『ナルニア国物語 第一章 ライオンと魔女』にも、ちゃんとクリスマスが出て来る。魔女に支配された国、ナルニアでは、ずっと季節が冬なのに、クリスマスが来ない。だがアスランが動き始めた事によって、サンタクロースが現れ、ピーター、スーザン、エドマンド、ルーシィに、白い魔女と戦うための道具をプレゼントしているのだ。カラー写真や参照した作品情報も充実しており、欧米のクリスマスの雰囲気を感じ取れる。尚、本書の著者であり、ドイツ語翻訳家でもある若林ひとみさんは、2005年11月25日永眠された。最後に素晴らしいプレゼントを残された著者に、心からの感謝の意を表したい。
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