紙の本
「新々・考えるヒント」
2005/12/20 13:50
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る
「読売ウィークリー」に連載された文章と、6つの章のそれぞれの頭に置かれた書き下ろしの「考えるヒント」を収めたコラム集。
医学に基礎医学と臨床医学があるように、脳科学にも「一人一人の人生の中で起こる具体的な出来事に脳の視点から向き合う「臨床脳科学」があってもよいのではないか」(まえがき「人生という具体の海に飛び込まなければならない」)。これはほとんど茂木流「バカの壁」もしくは「手入れの思想」であり、茂木版「新々・考えるヒント」だ。
本書に、茂木氏いうところの「養老さん独特の、ひんやりと肝に響くロジックの痛快さ」が加われば鬼に金棒だが、茂木健一郎は養老孟司ほどにヒトが悪くない。『ケータイを持ったサル』の正高信男が著者を「多動症」と診断したと本書に書いてある。なるほど多動症では目が、いや腰が据わっていないわけだ。(これは悪口ではありません。フットワークが軽いと言っているのです。念のため。)
それにしても、この人はほんとうに文章が上手い。この調子でいけば、政治や経済や経営のことを明快に論じることなど朝飯前だろう。実際、『中央公論』で時評を連載しているし、本書にも企業の研修会に呼ばれた経験を踏まえて「個人と組織の関係がどうあるべきか」と考える「あなたの会社は「野球型」?「サッカー型」?」が収められている。
脳科学者兼サイエンスライターとしての茂木健一郎ファンたる私としては、茂木氏にはこういう種類の文章を書いてほしくないのだが、それは茂木氏の勝手だろう。
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理学系の脳科学者が、最近の脳知見をもとに、人生や生き方について考えている。ふむふむなるほど、的な所もあるし、いまいちやな、ちょっと説教くさいかな、的な所もある。と思った。
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我々の周りで日常的に起こる事象や、我々の心の動き、考え方などを脳科学の観点から著者なりの意見を加えつつ解説。脳を鍛えるというよりは、より人生を楽しむための処方箋に近い。
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これを読んで、小説を読んで素敵なことばに出会い、何かに気付いて感動したりした時のように心がうきうきした。自分の考えの幅が少しだけ広くなった気もし、心(脳)にまだまだ『知る』すきまを与えてくれる一冊。
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「世界一受けたい授業」などTVでも活躍している脳科学者 茂木 健一郎さんの本。シンボル化、メタ認知のところなんかは、なるほどなぁと感動した。全体的にさらっと書いてある為、不完全燃焼になる話もちらほら。まあ、こんなもんかねってことで、★3つ。
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『変わらなくちゃが探究心を殺す』衝撃的なサブタイトルです。 世界一受けたい授業にも出演されている数学者 茂木健一郎 さんが書かれている本です。脳研究をしている私もふむふむと思いながら読んでます。
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脳科学とおもしろいトピックのコラボレーション。内容もさることながら、伝えたいこと×難しいこと×読みやすさ、という書き方も秀逸
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「脳」の視点でみた日常をエッセイ風アプローチで描かれている。 第六章『精神を世界に開いてみませんか?』がお気に入り。 茂木さんはやわらかでロマンチックな脳の持ち主なのだろうと思えた。
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人生の愛で方(いかに生きるか)を、最新の脳科学を引き合いに出しながらの小論集。
まえがきに「人生という具体の海に飛び込まなければならない」とあったんですが、このまえがきだけは、後から読み返してみてもさっぱりわかりません。こんなことで、以後、どこまで付き合えるか心配でしたが、本文の方は、全テーマ2〜3ページに要領よくまとめてあり、わかりやすかったです。
印象に残ったお話として、
1.京都で有名な「哲学の道」を歩いても閃かなかったのは何故か?
2.最近、よく目にするようになったセレンディビティという言葉の意味。使い方。
3.「世界は誰のものか」と問うてみる人間性
4.日本の科学離れは、いたずらにわかりやすさだけを追求し、わかったことだけをおもしろおかしく紹介するメディアの風潮によるところが大
といったあたりでした。
なお上の第4項は著者の天に向かっての唾になっているように感じた私はひねくれ者でしょうか。
2007/4/1
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5月5日読了。茂木氏の語る短いコラムを集めた構成の本。「脳を鍛える」ためには変なドリルをやったりするのではなく、日常にあふれる様々な事柄に感動していくことが必要だ、との主張か。とは言え最初っから寄り道しまくりの人生ではきっと人生に新しい発見なんてものは生まれず、目的に向かって脇目も振らず一直線に進もうと努力するからこそ、寄り道における発見が可能になるのかもしれないな。
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脳みそってほんま不思議やな〜!!
この本で特に述べられていたのは
ゆったり時間をすごすことの大切さ。
なにもしないことも、なんでも脳の刺激になるんやな〜。
やりたいことをやってみよう。
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2007.11.16読了。
キーワードは創造性と不確実性の共存。不確実なものを真剣に考えることで創造が生まれるという。不確実性とはいいかえれば可能性でもある。仮説でありつづけることに満足できないこともあるかもしれないが、それが何等かの実感、共感を得て個人の事実に成り得ることもあるのだ。逆にいえば実際に裏返ることのないような証明においても、視点、観点、もしくは扱う資料を変えればあるところではその論理の欠陥を浮き彫りにしてしまうことなのかもしれない。「わからない」ことを楽しみたいと作者はいう。それは「わからない」課題に対して、ある可能性の糸口をあらゆる視点から想像、仮定してみる作業のように思う。はあ、「結婚」のいくとおりかの可能性を想像して少しだけがっかりもしたり、楽しみだったりするように。
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読売ウィークリーで連載したコラムをベースにしたエッセイ集なので、気軽に読めるし専門的な内容でも平易な言葉でわかりやすい。 以下引用。 「新しいものを生み出すことは、何かを思い出そうとすることに似ている」 ひらめくためには、脳がある程度「退屈」しないとダメなようである。 車に乗って運転しているときに、車が自分の体の延長として感じられる、いわゆる「車両感覚」も、車という道具にボディ・イメージが拡張されるプロセスだと考えられる。 言葉とは、他人と自分の心を結ぶ「鏡」のシステムの産物なのである。 人間の脳は、自己完結しない。 さまざまなエピソード記憶が蓄積されてくると、それが次第に脳の中で編集されて、「意味記憶」が立ち上がってくる。蓄積されるエプソードが質量ともに充実すればするほど、そこから編集される意味も豊かなものになる。 他人の心の状態を読み取る、前頭葉を中心とする「ミラーシステム」のはたらきにより、人から人へと感情は簡単に伝わっていく。 創造性の促成栽培はできないのである。 などなど。折にふれる話題もバラエティに富み、読み物としても面白い。脳科学への入門としては、圧倒的に手頃。興味のある方、ぜひお薦めします。
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脳と人生の結びつき―当然すぎるこの関係は、これまで不思議なほど論じら
れてこなかった。真に“合脳的な”人生術の数々を、世界の最前線で思考し
続ける脳科学者がやさしく講義する。
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脳科学者、茂木健一郎の脳科学に関する本…。と思ったら軽く自己啓発本だった…。
しまった!新書の7割は自己啓発本だった!!!
私は自己啓発本と言うのが苦手だ。800円くらいで人生変わるなら苦労しないし。当たり前の事しか書いてないから。
その当たり前の事が出来ないから駄目人間なんだよー!!!
でもちょいちょいある脳科学の話は面白かったです。
もうちょっといっぱい知りたかったな。