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勇猛なるジャレグ みんなのレビュー

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みんなのレビュー5件

みんなの評価3.3

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (3件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
5 件中 1 件~ 5 件を表示

紙の本

冒険だけがファンタジーじゃない

2006/07/23 22:16

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:シノスケ - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヴラド・タルトシュ。ドラゲイラたちの暮す帝都アドリランカで、裏の世界の一角を牛耳る東方人である。全身に武器を隠し、妖術と呪術に通じ、ジャレグという竜に似た小さな生物を使い魔にしている暗殺者として名を馳せていた。そんな彼の元、キナ臭い依頼を持ち込んできたのはドラゲイラ族ジャレグ家の有力者デーモン。評議会からその運用資金のほとんどを盗んで逃げたメラーという男を始末して欲しいという。破格の報酬に釣られ、危険と知りつつも依頼を受けるタルトシュだが、この殺しの裏には驚くべき事実が待ち受けていた。

異世界のファンタジーというと、大河的な冒険や血沸き肉踊る様な英雄譚、もしくは世界を巻き込む波乱万丈の物語だったりする。しかし、本作はあくまで帝都アドリランカをほとんど離れず、暗殺者達の情報戦や駆け引き、ドラゲイラの一族同士の陰謀等々むしろタルトシュを中心としたハードボイルドなシティ・アクションと言ってもいいだろう。とはいえ、そこはファンタジーの世界。瞬間移動や、便利な魔法、強力な武器が登場する。このファンタジーならではのギミックを有効に活用しながら、異世界、特にドラゲイラの社会事情を盛り込みタルトシュが奮闘するさまは読んでいて飽きない。特に使い魔ロイオシュや仲間とのユーモラスなやり取りはテンポが良く、後ろ暗く影のある主人公から好感の持てる人間味のあるキャラクターに仕上げている。

世界のルールが多く、後出し感のある設定も見受けられるけれど、ハードなファンタジィ・ミステリとしてはなかなかオススメ。

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紙の本

剣と魔法とハードボイルド!?

2006/02/20 00:29

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Leon - この投稿者のレビュー一覧を見る

ドラゲイラ族の支配する帝国で、東方人という出自はタルトュに辛酸を舐めさせたが、父親が一生をかけて貯め込んだ金でドラゲイラとしての身分を購い<市民>となった後も色眼鏡で見られることは変えられない。
しかし、そのような生い立ちは彼に強みを与えもした。
ドラゲイラ族が<帝珠>を通じて使う妖術と、東方人に伝わる呪術の双方を学んだ者は少なく、更には武器の扱いなどにも積極的に取り組んだ結果、賭博場の用心棒を手始めに裏社会でのキャリア積み重ねて今やドラゲイラ貴族の間でも名の知れた暗殺者の一人となったのだ。
そんな彼の元に新たに舞い込んだ「仕事」の依頼主は、ジャレグ家全体を取り仕切る<評議会>の中でもナンバー2の地位にある大者”悪鬼(デーモン)”。
滅多に無い上客であり、報酬も帝国金貨6万五千枚と破格なのだが、その分だけ「仕事」も難しそうだ。
ターゲットはやはり<評議会>のメンバーであるメラーという男で、ジャレグ家の資金を着服して逃げ出したというのだが、そのような不始末が他家に知れ渡ればジャレグ家そのものの存続さえ危うい。
更にはそのような不始末を知ってしまったために、身の振り方を誤ればタルトシュ自身も口封じの対象になるのは間違いない。
行方知れずの男を僅かな期間のうちに探し出し、確実な死を遂げさせるため、ジャレグはあらゆる伝手に頼って作戦を練るのだが・・・
死線を幾度も掻い潜るうちに培われたタルトシュの言動や行動は、ハードボイルド調の雰囲気を醸し出しているが、彼の使い魔であるロイオシュとの遣り取りなどにはユーモラスな部分もあって、その双方が絶妙のバランスを保っている。
物語が展開するドラゲイラ帝国には17の<家>があって、数千年という長いサイクルの中でそれぞれが帝位を担う人物を順番に輩出するという制度となっており、各<家>の名前となっているのは帝国に存在する生き物たち。
「フェニックス」や「ドラゴン」など馴染みのある幻獣の他に、高い知性と猛毒を持つ小型の翼竜「ジャレグ」など独自のものも多い。
それぞれの<家>に属する者は、名前の由来となっている生き物と似た性質を持っているのだが、そのような「異世界の常識」については背景世界や歴史が大風呂敷であるが故に、少し詰め込み過ぎとなっているように感じる。
暗殺者が主人公ではあるが内容的には私立探偵ものに近く、プロットが良く練られていて謎解きを愉しめるものの、その一方で魔法による瞬間移動が日常茶飯事であるなどの世界観は幻想性を薄めているように感じられた。
魔法や幻獣のような存在を小道具として多用すると、言わば「幻想インフレ」とも言うべき状態となってしまうように思うのだが、本作にもそのような傾向があり、ファンタジーとしての特徴よりもミステリとしての印象が強く残ってしまった。

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2006/04/10 19:18

投稿元:ブクログ

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2008/04/18 02:20

投稿元:ブクログ

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2022/10/28 14:44

投稿元:ブクログ

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