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ビッグ・ピクチャー ハリウッドを動かす金と権力の新論理 みんなのレビュー
- エドワード・J.エプスタイン (著), 塩谷 紘 (訳)
- 税込価格:2,970円(27pt)
- 出版社:早川書房
- 発行年月:2006.1
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紙の本
オレたちが思っているのとは全然違う「映画産業の実像」がここに
2007/02/15 15:57
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
そのまま副題の通りの内容なのだが,これが実に面白い。
そもそもハリウッドは,前世紀初頭に東海岸で映画制作を始めたユダヤ系移民たちが,撮影用カメラや映写機に関しての特許料を徴収するエジソン・トラストの追及を逃れるために(トラストに雇われた弁護士たちには大陸を横断するだけの情熱はなかったらしい)西海岸に逃げて作った拠点だった,てなところから筆を起こし,トーキーの発明やテレビの出現,ビデオデッキの普及といったエポックに対してこの「映画の都」がどのように対処してきた,あるいは変貌させられてきたかを丹念に追っていく。
著者のエプスタイン(60年代に死んだビートルズのマネジャーとの関係は不明だが……そんなの気にするの,オレだけか?)はケネディ暗殺に関する「ウォーレン委員会報告書」に疑問符を投げ掛ける著作でデビューした根っからのジャーナリストで,一般には公表されていないスタジオ各社の財務諸表やバランスシート,膨大なインタビューや資料を駆使してオレたちが思っているのとは全然違う「映画産業の実像」をあぶり出す。
アメリカ産以外の映画について若干の間違いがあるのは(例えば「ファイナル・ファンタジー」をソニー作品に数えてるとか)ご愛嬌として実に読み応えのある本である。特にマルチプレックスの劇場チェーンが挙げている利益が大部分ポップコーンやドリンクなどの売り上げによるものだ,と言う話にはクリビツテンギョウ,日本のシネコンとかもそうなのかしら。だとしたらオレ,映画館にとってあんまりいい客ぢゃなかったんだな。すいません(ここで謝ってもしようがないが)。
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