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紙の本
セクハラでクビになった人の書いた「序説」
2018/12/31 22:29
4人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
天皇・皇族を戯画的に書いたり、共産党員(中野重治のような除名された人も含む)が書いた文章や不敬罪に引っかかるので伏せ字になった箇所でも皇室を否定的に書いたりした箇所を集めて「不敬文学」を作りだしている。どんな本だろう、と思って手に入れたが、不快感しか感じなかった。
この本の「天皇(あるいは皇族、皇室)」を「渡部直己」とか「広河隆一」とかと入れ替えたら、ちょうどいい感じすらしてくる。
今だったら「群衆の中に、ただ一人だけ『誠実で、清潔で、心から尊敬していますわ』とほめたたえた少し頭の足りない娘がいたそうだが」(170頁)という文章は別の意味で問題になるはずだが、著者には、どういう文章を引用すべきか、という問題意識がなかったようだ。何しろ教え子に「俺の女になれ」とセクハラ発言をして早大をクビになったのだから、広河隆一なみの「人権意識」の持ち主で、序文にある浅田彰の「土人の国」発言にしろ、この種の面々が「マルクス・レーニン主義」的な前衛エリート主義で頭がいっぱいなのだろう。
何故か「天皇小説」の中に張赫宙の「秘苑の花」が出て来ない。おそらく張赫宙も「秘苑の花」も知らないからだろう。
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