紙の本
読み始めると、どんどん引き込まれました
2024/02/15 19:59
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投稿者:みえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初は口の悪い鳥井が偉そうで好きになれなかったけど、読んでいるうちにバックボーンも見え、普通じゃない環境や友人関係にも慣れてきて、謎解きも面白く、楽しく一気に読みました。
優し過ぎる坂木司くんにも慣れてきて、何だかハマってしまいました。3部作、読みたいと思っています。
電子書籍
優しい本だと思います。
2015/05/04 00:37
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投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて読んだ著者の本です。じんわりと心が温まる物語だと思いました。日常の謎を解き明かす、というタイプの本を読むのも初めてだったので、とても新鮮な気持ちで読み進めたのを覚えています。これ以降、日常の謎を追うお話を、よく手に取るようになりました。大切なきっかけの本です。一度読んだ本を、私はよく読み返すのですが、やはりほっとするな、と思いました。
紙の本
涙もろい凡人坂木・引きこもり探偵鳥井のコンビを楽しむ
2006/08/21 13:35
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投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者と同姓同名の「坂木司」を語り手とした安楽椅子探偵ミステリー。探偵役は、引きこもりの友人鳥井真一。
坂木司は、鳥井のために生きているようなもの。比較的自由な時間の取れる外資系保険会社に就職し、毎夜、彼の元に通い話し相手になり、週に一度は近所のスーパーマーケットに誘い出します。
鳥井もまたクールな性格なのに、涙もろい坂木が泣けば、シンクロして泣き出す。情緒不安定なのですが、それでも重篤なトラウマを抱えた彼が、シンクロするということは、内面ではかなり依存度が高いといえます。
この奇妙なふたりが日常のミステリーを解決する連作短編集。
鳥井が受けた傷、彼が発する心の傷を吐露するシーン、また彼が坂木によって癒されるシーンや、坂木が彼にとって絶対の存在であることを叫ぶなど、現代の繊細な若者を癒すモチーフがてんこもりです。
描かれるミステリーもまた、人間関係に疲れた心理を深く探るようなもの。本書で癒される人も多いんだろうな、と思います。私はほとんど理解できなかったけれど。
さらに著者は覆面作家。同姓同名の登場人物を男性に描いていますが、おそらくは女性でしょうね。このふたりの関係はボーイズラブっぽい。男性作家には書けないでしょう。
また、ふたりの同級生で、今は警察官になっている滝本孝二と、その部下小宮のコンビも登場。男性ばっかりな小説。
「夏の終わりの三重奏」
坂木と鳥井は週に一度行くスーパーマーケットで、美人だけれど化粧の濃い女性と知り合う。鳥井は彼女が故意に近づいてきた、と予測する。果たしてその通りになる。
「秋の足音」
坂木は通勤途中、ハンサムな視覚障碍者塚田と知り合う。しかし彼の後をつけている第三者がいることに気づく。
「冬の贈りもの」
前回「秋の足音」で知り合った歌舞伎役者安藤に、ファンから不思議な贈りものが次々に届く。匿名ではあるが、手紙が後日、必ず届く。やめる、と言いつつ、贈りものは続く。
「春の子供」
坂木は、駅のロータリーで迷子の子供と知り合う。彼が持っていた住所のアパートに行ったが、誰もいない。子供はほとんど喋らないが、おとなしい。なんとか鳥井も受け入れてくれそうなので、昼間は彼に預けることにする。
「初夏のひよこ」
おまけのような短編。本書の登場人物のその後をさりげなく追う。
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ごくごく平凡なサラリーマンであるぼく「坂木司」には、ちょっと非凡な親友がいた…。
その名は「鳥井真一」。
ひきこもりの名探偵。
鳥井の推理もいいけど、通販で買う銘菓と鳥井家で作る料理が、美味しそう♪
シリーズもあります☆
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3月7日購入。9日読了。文庫になるのをまっていた本の一つ。人物描写がぶれているけれど,なかなかよかった。シリーズ物が好きな自分としては登場人物が違う話にも再び登場してくるのはとても嬉しいです。マリオの話は泣けた。
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連作中編集。ひきこもり探偵3部作シリーズ第1弾です。爽やか日常ミステリーとでも言うのでしょうか。なかなか面白かったです。鳥井と坂木、ちょっと間違うとキモい関係に見えちゃうんだけど、純粋な心で読むといいかなって感じです。2人の今後が気になります。第2弾、3弾が早く文庫化されることを心待ちにしています。
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7.面白い!たまたま書店で新刊のところにあったので買いました。鳥井と坂木がどうなっていくのか待ちきれず、読後図書館で後の2冊を予約してしまいました。
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ミステリの探偵というのは昔から変わり者が多く、自分から他者との関係を築くのに積極的でない、というのも一つの特徴です。この作品の探偵、鳥井は特にその傾向が強い「ひきこもり探偵」。最初は語り手の坂木以外の人とは全くと言っていいほど没交渉です。二人が他人と関わりあって謎を解きながら成長する物語・・・なんですが。正直「あんたらは子供か?」と言いたくなるくらい青臭いことをこの二人はいちいち噛み締めています。他者との関係について、親切にするとはどういうことか、人のためになることとは何か、なんて10代の頃に散々考えて、それなりの答えを出したというのが普通の人ではないでしょうか。ただふとそこで自分に問いかけます。考えて答えを見つけて、その後どうしただろうと。自分の答えに従って行動したのはほんのわずかな間で、じゃあ今の自分はどうやって人と接しているんだろう。変なプライドが邪魔したり、人の目が気になったりして人との関わりを難しくしてるんじゃない?人との関係っていうのは実はとても単純で、子供の頃に教わった「自分がされて嫌なことは他人にしない」とか、そんな当たり前のことで成り立ってるんじゃない?改めてそういう大事なことを思い出させてもらった気がします。
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ひきこもりの友人に謎を持ちかけては外との接触を図らせようとする。ふと思い出す、もしくは知らない、見ない振りをしていたことを痛烈に指摘される。連作風味の一風変わったミステリー作品。
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ひきこもり探偵という帯に惹かれて読んだが、
イマイチ新鮮さに欠ける。
いい年して世間ズレしてないせいかやたら尊大で
口の利き方をしらない「探偵」と、
彼の世話を焼いてるつもりが依存している「ワトソン君」が、
ご近所に住む「ナイーブで繊細な」人々が巻き起こす
ちょっとした事件をハートウォーミングに解決していくローカル話。
としかいいようがない。
全てがとても陳腐で、リアリティに欠ける。
まるで使い古された話をつぎはぎしたような感じがする。
特に主役級の男2人がベッタリ依存しあっているところなんて、
昔の少女漫画にありがちな設定だ。
繊細でナイーブな人間がちょっと感情が行き過ぎて罪のない事件を
起こし、探偵役に指摘されて反省して皆で泣いたりするところ
なんて・・・もう読んでいてうんざりする。
昨今流行りのハートウォーミングな話をミステリ仕立てで書こうと
して失敗してしまったような、なんとも言えない後味の悪さを感じた。
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日常の謎ときモノとしてなかなか面白かった。少し暗いテーマに焦点をおいてるけど、とても読みやすくて面白かった。文庫が出たら次ぎも買いたい。
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僕、坂木司には一風変わった友人がいる。自称ひきこもりの鳥井真一だ。複雑な生い立ちから心を閉ざしがちな彼を外の世界に連れ出そうと、僕は日夜頑張っている。料理が趣味の鳥井の食卓で、僕は身近に起こった様々な謎を問いかける。鋭い観察眼を持つ鳥井は、どんな真実を描き出すのか。謎を解き、人と出会うことによってもたらされる二人の成長を描いた感動の著者デビュー作。 ※「鳥井」が私好み。全体的に爽やかな印象で読みやすい。話の展開や表現が「ちょっとベタで拙いかな」と思う部分と、凄く「深いなぁ」と思える部分の両方を合わせ持つ感じがした。賛否両論がありそうですが、私は好き。
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ひきこもり探偵。友達の精神状態にシンクロして泣いてしまうところがいい。心優しい名探偵って最近の流行かも
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うーん、うーん。
ひきこもり探偵と言うあおりだったので買ってみたものの。
なんか、ほかほかしてるなぁ・・・・ちょっと、非現実的すぎるかなぁ・・・・いいけどね、別に。
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3部作の一作目らしい。一応、「日常の謎」モノ。正直、なんだかな、という感じ。
でも、心のキレイな十代くらいに読んだら、間違って感動したかも。内容がものすごくつまらないというわけではないけど、主人公のキャラクタが受け入れられないせいか、読んでいる間中、あまりにも居心地が悪かった。主人公は成人男性なのに、視点や感じ方がどこか少女くさいというか、独白めいた文章があまりにも少女趣味で、少女向け小説かと思った。
「ひきこもりの探偵」というのに興味を持って読んだのだけど、
ああいう人は「ひきこもり」とは言いません。でも、あの生活スタイルはうらやましい。しかし、何の予備知識もなく読んだら、坂木君と鳥井君の共依存関係には普通の人はドン引きじゃなかろうか。
言いたいことはわかるのだけれど、青臭い正義と作者の価値観を押し付けられている感じがするのもちょっとな、という感じ。
文章力、というか、ストーリーテリングの技術がまだまだなのかも。