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『100人が100メートルを走った平均記録を計算したとしよう。平均記録が、いちばん速い人の記録よりも速いことは絶対になくて、確実につまらない記録になるはずだ。だが、100人が質問に答えたり、問題を解決したりするときには、平均的な回答が一番頭がいい人の回答と同じくらい、あるいはそれ以上に優れていることが多い。』
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The Wisdom of Crowds=「集団の知恵」の原題のほうが内容を的確に表してますが、それだと売れないんでしょうね。多様性のある不特定多数ですね。そして個々はお互いに影響されないことが大事だと。
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多数決といった単純な仕組みが、実は一番効率的な正しい答えの見つけ方であるということが良く分かった。組織・チームは画一的な考え方のメンバーで構成すべきでないとの意見も頷ける。
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多様な人々がそれぞれ独自の考えを持ち寄って生み出した意見は、優秀な個人の意見よりも正しいことが多い。逆に、似たり寄ったりな人が集まった集団が下す判断は当てにならない。
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内容は、ある理想的な状況では集団が出す判断は正しい、ということでしょうか。みんなの意見が正しくなる条件と成功例・失敗例などを実社会での実例や実験をとりあげて解説しています。
問題は理想的な状況を作り出す風土が、通常の集団には無いことですね。この本に書いてあるようなことをみんなが理解していないと理想的な集団にはなれなそうです。
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訳の問題からか、難解な部分が多い。ポイントは、p87のこの部分。「いちばん望ましいのは個人が専門性を通してローカルな知識と私的情報を集約して集団全体に組み込めるようになっている状態だ。こういう状態をつくりだすために、市場であろうと、企業であろうと、諜報機関であろうと、あらゆる集団は二つの命題の間でバランスをとらなくてはならない。個人の知識をグローバルに、そして集合的に役立つ形で提供できるようにしながらも、その知識が確実に具体的でローカルであり続けるようにしなければならないのだ」
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「みんなの意見」は案外正しい
ジェームズ・スロウィッキー,小高 尚子
角川書店(2006-01-31)
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1対1ではほぼ勝つような天才でさえも1対集団の知恵比べだとほぼ負けるという本。web2.0での集合知を語る際に、よく引き合いに出される本なので買ってみた。ちょっと文体が冗長。前半だけでいいとおもうな。
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集団での意思決定の妥当性は結構あるんじゃないかという内容。んでも、集団には多様性・独立性・分散化が必要。少数のエリートに任せるものではないっていうのは、日本の官僚への依存による方針決定などへの危険性っていう感じに対応してるんじゃないかという気もする。
(T)
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【読む目的】
集団の知恵をビジネスに活かす方法を知りたい。
【読んだ感想】
『集団は賢明な判断を下す』ので『予測市場は将来の予測をする時に役立つ』とのことです。世の中の動き、市場の動きを見極めることが大切なんだと思います。
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非常におもしろい。
ある程度バイアスを排除した集合知は平均的な人よりも正しい選択をするというのが本書の趣旨ですが、そのことを実際に経験することが多々あるので、確かに案外正しいようです。
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潜水艦沈没した位置を探す話、スペースシャトル墜落原因の話などおもしろかった。少数の専門家より大勢の意見の方が正しいことがある内容は興味深い
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いわゆる集合知がどれだけ優れているか、集合知が専門家の意見よりも優れるためにはどのような条件が必要かを述べている。
でも、まだまだ嘘くさいよね。集合知がゴミかどうかって、まだまだ検証の余地があると思う。方法は難しいかもしれないが。
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再読必要----
読む目的、集団の意見の重要性は?----
読んだ感想----平均すれば個人が出すどんな答えよりも正確な答えが出せる場合も多くあるが、
常ではない。
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開始:20071125、完了:20071125
「ウェブ進化論」の梅田望夫氏の帯紹介に引かれて購入した。
基本的には、「身の周りのモノゴトにおいて、集団の方が優れた個人より
モノゴトをうまく判断している」ということを事例を用いて説明している。
事例は、牛の体重当て、株式市場、美人選び(バブル)、交通渋滞、
映画の料金、ザラ、選挙、民主主義、などである。
そして、この集団のほうが賢く判断するための条件としてあげているの
が、多様性、独立性、分散性である。
企業の中の意思決定についてにも言及しており、自分の身の回りの
事柄を思考する上で参考になる。例えば、自社のグローバル度を考える
際に、売上等の指標とともに、全従業員にそのグローバル度を聞いてみる
という手段がある。社長の言っているそれと乖離があればまだグローバル
度が浸透していないということがわかる。
大変読みやすく、事例が身近であるため、とても共感しやすい内容だと
思う。以下メモ。
専門家を追いかけるなんてことは間違いで、しかも大きな犠牲
を伴う間違いだというのが本書の主張だ。専門家を追いかける
代わりに、集団に答えを求めるべきなのだ。
(集団の中には天才的な専門家も含まれているかもしれないが。)
群集とは一つの独立した生命体のような存在。
集団や群集が到達する結論は、「人の個人よりつねに知的に優る」
雄牛の体重あて、本書では次の3つに問題を絞る。
第一は「認知」、第二は「調整」、第三は「協調」。
集団が賢くあるために必要な条件は多様性、独立性、分散性。
大きな集団は問題を解決するのに適しているが管理しにくい。
小さな集団は管理しやすいが考え方が画一的となり過度の合意志向
に陥る。
理論的にいえば株式市場は企業が将来獲得するすべてのフリー
キャッシュフローの現在価値を計算するメカニズム。
市場は実践的にはうまく機能しているようにみえるが、実際に
どのように昨日しているか理論的には不明。
確かなことを知っている個人はいなくても確かなことを知っている
集団は存在する。
集団の意見にも間違いはあるが、それでも集団より正確な予想を
し続けるのは難しい。
どんなシステムでも事前に勝者の選別なんかできない。
はちゃめちゃに混乱したアプローチがいちばん賢いこともあるのだ。
多様性。
似た者同士の集団だとそれぞれが持ち込む新しい情報がどんどん
減ってしまい、お互いから学べることが少なくなる。
不確実な未来を予測し、不確実な未来と相対しながら採るべき
ベストの行動を決めるスキルはそうではない。
1943年IBMのトーマスワトソンは、「コンピュータの世界的な
需要はおそらく5台程度だろう」。
専門家の意見は一致するより対立するほうが多い。
全員が自分が知っている以上のことを知っていると信じていた。
過去の実績は将来の結果の保証にはならない。世に専門家モドキ
も多く、ただ運が良かっただけの人と本当に優れた人の違いを
見分けるの���至難の業だ。
集団思考で重要な点は、異なる意見を封じ込めるのではなく、何らか
の形で異なる意見が合理的に考えてありえないと思わせるところにある。
集団に従ったほうが自分の考えを貫き通すよりも簡単。
多様性には集団に新しい視点を加えるだけでなく、集団のメンバーが
自分の本当の考えを言いやすくするメリットもある。
兵隊アリが自分のコロニーに戻れなくなった状態。
一匹のアリの動きはすべてほかのアリの動きに影響を受けている。
1人の男性を街角に立たせて空を見る。
今度は5人の男性に立たせる。空を眺める人の数が
増えるにつれ通行人の80%以上が空を見上げるようになった。
この実験は世の中の人は周囲に同調しがちだという傾向を示している。「社会的証明」
集団に加わる人が一人増えるということは、それだけ重要な何かが起きている
証拠である。だからこそ集団は大きくなればなるほど影響力が増す。
模倣は自分自身の認識力の限界に対する合理的な反応。
一般的に人々は自信過剰。簡単な問題よりも難しい問題に直面した
ときのほうが人々は自信過剰になりやすい。
みんなの意見が正しくなる鍵は、人々に周りの意見に耳を貸さないように説得できるかにある。
独立性を保つことの重要性。
インターネット、目に見える分散化されたシステム。分散性。
いちばん望ましいのは個人が専門性を通してローカルな知識を手に入れて、
システム全体として得られる情報の総量を増やしながら、個人が持つローカルな知識と
私的情報を集約して集団全体に組み込めるようになっているじょうたい。リナックス。
目玉の数さえ充分あれば、どんなバグも深刻ではない。
分散性がありとあらゆる問題に対する理想的なソリューション。
分散性は簡単に無秩序に陥ってしまう。
ウィリアム・H・ホワイト、16年間をニューヨーカーたちの街中での動きの観察のみに費やした。
低速度撮影のカメラをつかった撮影やノートへの書込み、講演の利用方法、
混んでいる歩道をすり抜ける方法、渋滞への対応の仕方。「都市という劇場-アメリカン・シティ・ライフの再発見」
調整の問題を解決するには、自分が正しいと思う答え意外にも、周りの人たちが正しいと思う答えは何かを
考えなければならない。相互依存関係。
バー、毎週混みすぎない程度に混んでいるという絶妙のバランスを保つことだ。
「誰もあの店にいかないんだよね、いつ行っても混んでるから」
人々は非常にうまくお互いをコントロールする。
「いい感じがする数字を挙げてください」と言われると学生の40%は「一」を選んだ。
シェリングポイント(暗黙の了解)。
人々が生きている日常世界、個人が体感しているリアリティは驚くほど似通っていて、
それゆえに調整が成功しやすいと考える。
先着順のルール。座っている人に席を譲ってください。「そんなこと言ったら殺されちゃいますよ。」
話しかけた人の半数が席をゆずってくれた。お願いするだけで半分の確率で譲ってもらえた。
彼らがまず相手に話しかける勇気を振り絞るのが難しい。
先着順というルールが見に染み付いているため、ルールを変えるためにたいへんな労力が必要とされる。
割り込みの場合、人々はもっと苛烈な反応を示した。
不況期でも企業が従業員の給与削減にはきわめて慎重で、それよりはレイオフを
選びがちなのも慣習によって説明できる。
映画、興行成績ボロボロの映画も人気の映画も料金は同じ。
経済的合理性はまったくない。
企業は需要が高く供給が低いときには価格をあげ、逆に需要が低く供給が高いときには
価格を下げる。映画館は人気にあるなしに関わらず同じ料金。
製作会社の重役を何人か怒らせるのがイノベーションの代償だとしたら映画館チェーンもそれくらいの
支払いはしてもいいはず。
自由市場は正しいところに正しい価格で資源を配分する。
1人の人間が市場全体の活動を監視しなくても、ベストな解答が何かわからなくても、
市場がうまく機能することになっている。
最後通牒ゲーム。
2人1組をつくり、2人の間で分けるべく10ドル与えられる。
2人のうち配分者と呼ばれる人が分配の比率を決める。(1:1, 7:3)
それから配分者は受益者と呼ばれるもう一人にのるかそるかの提案をする。
受益者は提案を受け入れてもはねのけてもいい。
提案を受け入れた場合、2人ともその比率で現金がもらえる。拒否されたら
どちらも1セントももらえない。
合理的なら受益者は1ドルでも提案を受ける。
実際やると2ドル以下の提案ははねのけた。よくみられる提案は5ドル。
人々は報酬が「公平」であるかに関心がある。
ゲームのおもしろいバージョンでは、テスト成績がいい人に配分者の
役割を与えるようにした。少額でも拒否されることはなかった。
人々は業績と報酬の間にバランスを求めている。
受益者が申し出を断れない独裁者ゲーム。
渋滞。調整が失敗したとき。
シンガポール、有料にした、自動的に引き落とされる。
メキシコ、ナンバープレートの末尾が5か6は月曜運転できない。
7か8は火曜日運転できない、3か4は水曜日運転できない。
土日は全員運転できる。これで交通量へらせなかった。
自分が持っている車では運転できない日用に2台目の車を買う人が
たくさんいた。
ボトルネックの部分は動いていたが、クルマの流れは相当スピードを落としていった。
高速道路での調整が難しい理由としてドライバーの多様性。
よい判断には多様性が不可欠だといってきたが、多様性が調整の問題を解決しにくくしている。
科学的な証明は再現可能でなければならないので、理屈からいえば、
誰かの判断に信頼をおく必要がないというのも本当だ。
確証バイアスがあると医師決定者は無意識のうちに自分の直感を裏付けるような情報ばかり
を収集してしまう。
ほかのメンバーがコメントする機会をつくらないのは、どんな状況下でも絶対に間違っている。
情報も分析も不十分なまま意思決定がなされる可能性があるからだ。
何十年にもわたって行われてきた小さな集団に関するさまざまな調査結果に共通
しているのは、議案が明確で、参加者全員が発言できるようリーダーが
積極的に役割を果たすと、議論がいい方向に向��いやすい。
視点の多様性。
リスクを好まないメンバーが集まった集団だと集団はますます慎重な立場をとる。
情報カスケードと同じく一度決まった枠組みを壊すのは難しい。
集団のメンバー同士が知り合いだと地位が発言のパターンを規定する傾向がみられ、
だいたい地位の高い人は地位の低い人よりも発言量が多くなる。
地位の高い人は自分が全く知らないことでも、頓珍漢は発言をしたがる。
どんなに優れたアイデアでもそれが優れているという一点だけで指示されることはほとんどない。
アイデアのすばらしさが自明のように思えても、集団全体としてそれを採用するためには
みんなの尊敬を集める庇護者が必要。
小さな集団ではどんなに優れたアイデアでもそれを強烈におす人の存在が必要不可欠。
洞察力や眼識の高さゆえでなく、地位や発言量の多さをもとにチャンピオンが選ばれて
しまうと、その集団が賢明は判断ができるチャンスはへる。
集団のなかでいちばん優秀なメンバーよりも集団全体としてのパフォーマンスのほうが
優れていることも多い。
集団の中でいちばん優れている人と集団の判断の正しさにはまったく相関関係が
みられなかった。
MMTは多数決を行った形跡がまったくなかった。
ザラは「世界でもっとも革新的で破壊的な小売業者」
ザラにとって柔軟性は重要。ザラは顧客をコントロールできないが、顧客の行動に自分の
行動をあわせられる。
ザラにとっては単純なコスト計算よりもスピードとコントロールのほうが重要だった。
企業は、?垂直統合されて何でも自分たちでまかなう、?階層状のそしき、?中央集権化。
官僚的な硬化症の現象。組織の末端にいる従業員が積極的に何かをはじめようとする
インセンティブはほとんどなかった。多様性のなさ。
事実を知らずに正しい判断をくだすのは難しい。
目標達成をボーナス支払いの条件にすると、わざと数値を低く見積もる。
それと目先の業績がよくみえる会計上のいかさまをじさなくなる。
まず何か問題がおきた場合現場に近い人たちが意思決定すべきだ。
TPS、問題があったら生産ラインを止める権限がある。
自分にそういうことが出来るという事実が重要。調整のしやすさ。
現在の事業の状況とはまったく違う状況下で達成された過去の業績に
もとづいて経営陣の才能を過大評価する傾向。ピラミッド状の組織の
枠組みを超えて発想すべき。
ゴールドマンサックス、モルガンスタンレー、メリルリンチ、各社のCEOが
毎朝企業の株価を決める仕組みがあったら誰だっておかしいと思うだろう。
どんなに賢い人でも少人数の集まりよりも市場のメカニズムのほうが
価値を判断する能力に長けていると思うからだ。
だが製薬会社のCEOが毎朝どのクスリへの投資を継続して、どの
クスリへの投資を打ち切るか決めている事態には誰も疑問を抱かない。
賢明なCEOは必ず自分の周りにマネジメントチームをつくる。
経済学者は経済に関して人間は合理的な行動をとることを前提としてきた。
20年後の不確定な未来を予測する仕事なら、予測値た100%ずれていても
不正確といえるだろうか。
100%ずれていたら予測は確かに不正確かもしれないが、300%ずれるよりは正解
である。集団はどんなときでも正しい答えを出せるのではなく、平均すれば
個人が出すどんな答えよりも正確な答えが出せるという信頼が、しゅうだんお
知恵という発想の根本にある。したがって、つねに市場を上回る
実績を出せる投資家はごくわずかしかいないという事実が市場の効率性の
証左である。
レバレッジとは単純にいえば借りた金でかけること。
ボウリングの合理性と機械的な効率。
1950年代、1000万人以上が週1回。
40年前にくらべてアメリカの人口は1億人増えたにもかかわらずボウリング場の数は半減した。
短い間だが、ウォールストリートはボウリング関連株に夢中になった。
バブルは金融市場特有のもの。株を買うときに本当に買われているものは
何かを考えてほしい。そこで買われているのは企業の予想収益の一部。
自分が買ったよりも高い価格で買ってくれる人が理想の転売先。
りんご1個だったら90円が妥当かどうかどのくらいの価値があるかわかる。
株価は相互依存しているため、人々の評価はほかの人たちがその株に
見出している価値によってある程度決まる。
美人選び、100人から6人選んで。その選択が全体の平均に近かったら賞品。
この場合、自分が美しいと思う要望を選ぶのではなく、ほかの投票者の
好みに最もよく合うと思う要望を選択しなければならず、しかもほかの投票者
のすべてが問題を同じ視点から眺めているのである。
多くの投資家が平均的な投資家の意見ではなく、平均的な投資家が
平均的な投資家の意見をどう考えているかを気にしていることだとケインズは気付いた。
ただし、ウォーレンバフェットは、独自に行動し、単純にいちばんきれいな女性を選び
やがて市場もその女性を選ぶようになると信じている投資家。
この割合が相互依存の方向に大きく傾いたときにバブルが発生する。
みんながボウリングこそ金のなる木だといったのでみんながボウリングは金のなる木だと信じた。
バブルの崩壊は単純にバブルの発生の逆。発生より崩壊のほうが急に訪れインパクトも強烈。
バブルはなくならないいったいなぜだろう。
自分がバブルの只中にいると気付いていない。
多くの人が叫んでいれば叫んでいるほど、みんなももっと叫びたくなる。
暴徒の行動と非常に似ている。
社会全体として何を善とするか、正しい知識に基づいた意見を形成するのは、
個人の私的利益を特定するよりもはるかに難しい。
個人の指摘利益に関しても、惑わされることがないわけではない。
だが、所与の目的を達成するもっとも効率的な手段を選ぶ議論の道筋のほうが、
社会全体にとって何がベストかといった目標を決める議論の道筋より、はるかにすっきりしている。
民主主義は何のために存在しているのだろうか?暗黙の前提は自己利益の追求。
有権者は自分が抱えている具体的な関心ごとの面倒を見てくれる政治家を
選びたいのであって、別に国全体の利益を考えている政治家を選びたいのではない。
政治家は何よりも再選したいと思って���るので、国家のために最善と思われることではなく、
有権者の心をつかむと思われることを追求する。
自分が投じる一票が選挙の結果を変える可能性は限りなくゼロに近い。
そもそも誰が当選しても大きな違いがないのならなぜ投票するのだろう。
人々が投票するのは「義務感」。
平均的なアメリカ人は市場での行動と同じように基本的にはローカルな知識を頼りに判断しているだけ。
「アメリカは対外援助に金をかけすぎていると思うか?」
昔から決まって「そう思う」という答え。
国民は年間予算の24%を対外援助に費やしていると考えている。実際は1%もない。
アメリカの有権者がほとんど何も知らないことを示す根拠。
03年は回答者の半分が過去2年間にわたって減税が行われていることを知らなかった。
冷戦の頃国民の半分がソ連がNATOの一員と考えていた。
複雑な問題に対しては「専門家に聞く」のが正しい答えだとする考え方は、
一つのソリューションに専門家たち全員が同意すると前提している。
だが、同じ問いを問われた専門家全員が一つのソリューションに同意することはない。
集団の方が優れた個人よりモノゴトをうまく判断している事例がたくさんある。