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紙の本
近くて遠い国、中国が今このような姿である理由を歴史から探る
2006/03/29 23:05
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Skywriter - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国史にはそのごく一部の期間に熱狂的なファンが存在する。言うまでもなく三国時代である(評者もその一人であるのだが)。その偏りのためか三国志関連の本は沢山出ているのに、それ以外の時代は途端に出版数が少なくなる。そんな残りのほとんどは、史記の時代、それも始皇帝による統一から項羽と劉邦が覇を競った時代が占めている。
その理由の一つは三国を統一した晋がたちまちのうちに内紛によって自滅し、長い分裂時代に入ってしまうこと、その間に異民族の国も含めて多くの国が興亡を繰り返すことで流れが複雑に入り組んでいること、そこから派生する問題として特定の国や人物に愛着がわきにくいからではなかろうか。
しかし、秦の始皇帝による中国統一からカウントしても2200年余りの歴史を持つ隣国に対して知られている歴史が1800年ほど前の三国時代まで、というのではあまりにもバランスが悪すぎる。バランスの取れていながら入門書的な本が望まれるところである。
そんなニーズに応えてくれるのが本書。前2000年ごろの伝説的な国、夏から20世紀までの約4000年の間から、50の話題を切り取っている。話題の幅も各王朝の持った性格や制度、重大事件、法制度、思想、はては中華料理と実に広い。通り一遍の解説だけではなく、著者の意見が強く出ているのも面白い。著者の専門である、古代の木簡から読み取れる事実には驚かされる。
中国史に興味がある方には一読をお勧めしたい。
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