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最後のほうがちょっとしんどくなったけど、やっぱりあたたかくていいなぁって思った。ムコさんとツマさんの気を使って、でも悲しくてって気持ちがよくわかる。
大地に惚れた★
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若夫婦が九州の片田舎で生活するという、何やら
のほほ〜んとしたストーリー展開からはじまります。
物語の前半部分は田舎での面白い出来事満載で、私は声を
出しながら笑い転げてしまいました。後半になると雰囲気がガラリと変わり、重たい雰囲気に!
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小柄で、かわいい「ツマ」と、
強面だけど、心優しい「ムコ」。
そんな夫婦が片田舎で暮らしている。
虫の鳴き声、蛙の大合唱を聴きながら、
畑にトマトを育てたら夫婦で摘みに行き、
隣近所の「アレチさん」老夫婦たちが
毎日縁側にいつもやってきて、ビールを飲み、
ゆっくりと季節の移り変わりを感じている。
周りの動物や木々と会話ができるツマ、
そんなツマは心臓が弱く、ムコはツマが
消えてしまう不安を抱きつつ、
日常は暖かい二人の愛のあふれていた。
物語は中盤から大きく動き出す。
ツマの元へ、女性らしき謎の人が忍び寄り、
ムコの元へ、昔の恋人の夫から、助けを求める手紙が届く。
ツマとムコ、ふたりの心が、寄り添っていた心が、
急回転で迷い、何かを探しに行く・・・
大切なものをなくしそうな不安を抱えて・・・
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ムコとツマの日常がほほえましく、
それだけでも読んでいて幸せな気分になった。
でも、二人は別々の人生を歩んできて、それぞれの別の過去を持っている。
そんな二人が一緒に暮らしていくのは不思議だけれど、
二人が強く愛し合っていることは確か。
だって二人は「きいろいゾウ」に惹かれているんだもん。
大切なものは、そばにあるんだよ。
大事な人も、すぐそばに居るんだよ。
あたたかい。童話のような、愛の物語。
ありがとうとさようならを繰り返しながら、
虫や鳥や木が暮らしている。
人も、ありがとうとさようならを繰り返しながら、
生まれ、出会い、別れ、また出会い、愛し、
生きていく。
なんて優しい世界なんだろう。
さみしくないよ。
にぎやかで、あったかいよ。
そう、語りかけてきた。
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キャラがおもしろいし、愛らしい。犬のカンユさん、チャボのコソクが好き。田舎に住みたくなります。後半の展開がちょっと・・・と思うところもありますが。
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ツマさんにムコさん。最近思考能力落ちてるかも。。。ダメだぁ↓↓ただ大地君の手紙はいつもいいねぇ〜わかる?わかんないよね。コレ、いい。(2006/5/11)
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18年5月
こんな風に暮らしたい。ぐるっとまわって、大切なものに気がつけたら、それでいいなって思える、シアワセな本です。
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武辜歩(むこあゆむ)と妻利愛子(つまりあいこ)は夫婦。お互いをムコさんツマさんと呼び合い、村に暮らしている。ツマさんは動物や植物の声が聞こえるという体質をもち、ちょっと不思議ちゃん。ムコさんは小説を書きながら老人ホームで働いている。温かい村の人に囲まれ二人の生活は楽しそうだ。しかし、ムコさんの日記をツマが読んでいることを発見したことをきっかけに二人の関係があやうくなる。
自然に囲まれてゆるーい空気の中のんびり暮らすっというような内容なのかと思っていたので途中で二人に危機がおとずれるなんて思ってもみなかった。ツマが昔読んでいた童話を織り交ぜ進むのがよかった。
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借り物。
高速読みが得意な自分がどうしても
速く読むことができなかった。
本の雰囲気の完全に飲まれた。
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途中で、なんだかドクドクして、ふわふわ飛んで行きそうな気持ちをどうすることもできなくて、寂しくて悲しくて寂しくて、なんだかギュッてなった。ただの文字なのに。あいうえおを上手に使って、組み合わせて、作り上げる、何の色もない白黒が並ぶその文字の羅列に、人はどうしてこんなに感情を揺さぶられるんだろうって思った。すごいな。だから、わたしは言葉が好き。言葉の力がこんなに人に影響を与えるなんて、なんだか信じがたい、神秘的なものに思えてきて、感動すら覚える。うん、人に生まれてきてよかったと思えるのは言葉があるからなんだな。どんな素敵な、高価なプレゼントをもらっても、大好きな大好きな人からもらう、安い紙切れに書かれた1枚の手紙には及ばない。そういう、力を持ってるよね、言葉は。だから、本が好き。
心に残ったのは、大切なものを失うことを恐れることよりも、それが今自分の手の中にあるという、なによりも尊いことへ感謝すべきだというところ。言い回しはちょっと違うけどこんなことをいってた。それって、大賛成。恐れていても仕方がないよね、現に今そこにあるんだから。なくしてしまったらそのとき悩めばいい。今はその幸せを十分かみ締めることが、幸せであると。うん、ありがちな考えかもしれないけど、改めて、いいなと思った。
それから、ちょっと関係ないけど、早く大人になりたがった大地君が、やっぱり子供であったことにホッとして、大地君がツマさんと同年代でなかったことにホッとして、ムコさんとツマさんはどうしたって一緒にいるべきなんだっていうことにホッとした。
素敵な愛の物語。運命を感じる。ふとした瞬間、この人しかいないって思える、そんな描写が切ない。
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読み上げてしまうのがもったいなくて毎晩少しずつゆっくりゆっくりと頁を捲って、幸福な気持ちで眠りを迎えていました。久しぶりにこんな満ち足りた作品を読めた。
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物語の中から溢れてくる生命力を感じて怖いくらいの自然とか、そよそよ吹く風とか、おやつに食べる野菜の味とか、読んでいて自分が田舎の町に暮らしているような錯覚を覚えるくらい、実感しながら(自分がそこにいるような感覚で)読んでしまいました。ひとりひとりの登場人物もとっても魅力的。主人公のツマさんとムコさんの親しいご近所さんなんだけど、もう私も友達になったとしか思えません!前半のほのぼのムードから一変、後半の展開には驚いたけど、人と人の関係って常に変化していて、きちんと理解しあおうとお互いに努力すればそんな変化も不安やぶつかる部分も、信頼の元になるものだなって思った。
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14日読了。
持った感じでは分厚くなかった、けど(察して)
良いよ。良い雰囲気だよ。好きだな。でも最近こういう作家ばっかりで紛らわしい。
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先日読んださくらの著者。
好きです…この人の書くほのぼのした雰囲気。
ムコさんとツマの語りもおもわず笑ってしまう。
とても健気で可愛いツマだよなぁ。終盤はムコさんの過去にふれるのだけど涙してしまいましたね
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西加奈子。の小説の書き方は、こういうもんなんだろうか?前半穏やかに幸せに。後半波乱が起きて気付いてやさしく終わる。という。二作しか読んでいないからわからないけれど。『さくら』よりも、さらさらしていて(それは多分田舎が舞台だから。)温かくて読みやすい。なんだかやさしさに包まれていて、哀しみに包まれている。彼女の描く登場人物たちは、なんだかすこし精神的にやられていて、(でも、それってちょっと剥けば、私もそうなんかもしれないと思う)それってつまり、やさしく哀しいということなんだなぁと思った。去年あたりよく読んでいた本たちと、似ているなぁと思った。近頃、避けていた部類の本たちだ。角田光代のような、ちょっと変な登場人物たちと、ちょっと哀しいずれた生活。こういう作品が流行っているらしい。現代。
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とっても丁寧に読みたくなる本。前作「さくら」は登場人物が自殺しちゃうからイヤだったけど、今度のは、主人公たちがちゃんと「生きること」を見つめているからいい。時折、腹を抱えて笑いたくなるほどのユーモアがあって、ちょっとおとぎ話風のこの物語を血の通ったものにしている。