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はじめての法律学 HとJの物語 第2版 みんなのレビュー
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紙の本
物語をとおして学ぶ、はじめての方に好適な一冊
2009/05/29 06:39
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:半久 - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物の一人であるHは、有名私立大学の法学部生。学生生活は順風満帆だ。単位もつつがなく揃ったし、大企業から内定ももらった。将来の結婚を考えている彼女もいる。残りすくない学生生活だ。つい、はめを外したくもなる。
ある日、Hは彼女を誘ってドライブでデートにでかけた。アルコールを飲んでいい気分で公道を突っ走る。夜中だというのに、スピードをぐんぐん上げながら・・・。
もう一方の主役であるJは、とある私立大学の福祉学部生。卒業記念に友人たちとパックツアーに出かけた。観光地では夜遅くまで楽しんだ。ところが、迎えのバスがなぜか来ない。旅行会社の手配ミスだろうか?
しかたなくホテルまで歩いて帰ることにした。Jたちは信号の設置された横断歩道へとさしかかった・・・。
二人の運命が交錯する時、まどろむように控えていた「法」が起動する。そう、ことがあるまで、法はまるで眠っているかのようなのだ。そして、家族や周囲を巻きこみながら波紋は広がっていく。
私たちの頭上に、いつなんどき降りかかるかしれない過酷な現実。悲喜こもごもの人生に、法は無視しえない重みをもって迫ってくる。そこでの法は、非情な存在であるかのようにも見える。
しかし、法は生きている。だから、非情であるだけではなく救済の理となることもある。法に「もっと私の方を向いてほしい」と働きかけることができる。たとえば、植物状態になってしまった人には「死への権利」を積極的に認めてやってほしい、といったように。
HとJの運命の軌跡をとおして、私たちは「法」という名の山脈に刻まれた無数の襞の一端にふれることになる。
そして、法化された現代社会にからめとられた「私たちの宿命」を、呪うことも祝うこともできるだろう。
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