邱永漢氏による中国広州の美食談を面白く語った一冊です!
2020/12/03 10:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、、日本及び台湾の実業家であり、作家でもあり、経済評論家、経営コンサルタントという肩書もお持ちの邱永漢氏の作品です。同氏には、『密入国者の手記』、『香港』、『日本天国論』、『刺竹 短篇集』、『東洋の思想家たち』といった作品がありますが、同書もなかなか有名なもののひとつです。同書では、「美食の精華は中国料理、そのメッカは広州である」と語られており、広州美人を娶り、白亜の洋館に在って、時に自ら包丁を手にとる著者が蘊蓄を傾けて面白い美食談を語ってくれます。中国的美味求真の世界を満喫できる一冊で、読めば、その美酒佳肴に酔いしれること間違いなしです!
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本を通じて、メディア報道を鵜呑みにするのではなく、本質を見る事を考えさせられました。
本を通じて、メディア報道を鵜呑みにするのではなく、本質を見る事を考えさせられました。
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糸井重里さんが邱永漢さんの文体を称賛していましたので一読。確かに読みやすいし、おもしろいし、勉強になる。また、丸谷才一の書評に驚いた。食がテーマの本著から獲られる教訓は、人間は国が亡んでも生きてゆける。国は何度も亡び、王朝は何度も改まる。そして、それにもかかわらず個人は悠々として生きてゆく である。
まさに邱永漢さんの事です。
邱さんの本をもっと読んでみます!
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図書館で。
この本、絶対一度読んだことあるなあと思いながら読みました。包丁は中華包丁に限る、という辺りでああ、やっぱり読んだことあったわ、と確信。まあ二度読んでも面白かったからそれはそれで良いんですが。
作者の写真を見ると脂っこそうな食事の割にスリムで羨ましい。やはり中国茶効果か。(まあ現在はどうだかわかりませんが)色々とおいしそうな料理はありますが蛇とかそこまで手をかけて食べたい料理でもないなあ…と思ったり。ゲンゴロウも食べたくはないかなあ…
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著者は台南育ちで、香港人の妻をもつ。書かれたのは昭和30年というからいまから半世紀もの昔の作品である。
かなりの良書である。文体も心地よい。
中国人の本質は、軍事パレードではなく、こういった食の部分にあるだろうなと思う。
中国人にとって何よりも大事なのは豚である。
鶏肉はバラバラのもので買ったりせず一羽をまるまる捌くことがなによりも客に対してのマナーである等。
タイトルを見て即購入して間違いはなかった笑
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ウィリアム・グラッドストン(元イギリスの首相)曰く、「人間は、生きるために食うのであって、食うために生きているのは豚だ」って著者はP16ページに紹介し、その手のひらを返すように彼は、食の喜びについて賛同している。如何せん、古い本なので、文字が小さく集中を欠き流し読み。
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『壇流クッキング』を読むついでに、並行して『食は広州に在り』も読み返してみた。初めて読んだときほどの面白さはなかったとは言え、開陳される数々のエピソードや故事は秀逸で、暇な時間にチラチラと読んでいただけだったのに、あっという間に一冊読んでしまった。
邱永漢の本は他も面白そうなので、もう何冊か読んでみよう。
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台湾でうまれ 香港、広州、日本で 生活した
邱永漢の 身体には さまざまな 食が 通り過ぎていった。
また お嫁さんは、広州生まれの料理にくわしい人だった。
それを 噛み分けて、美味しい 文化比較論が さりげなく
表現される。
『人間は生きるために食うのであって、
食うために生きているのは豚だ』
食う楽しみを 単に食うだけでなく
料理の作り方まで 懇切丁寧に 説明する。
よく考えれば、なぜ中国人は これほどまでに
豚が 好きなんだろう。豚を丸ごと食べてしまう。
世界の半分の豚を中国人が食べているという現実は、
なんともいえないほどの ブタフリークだ。
邱永漢の 言葉の選び方が 実に素晴らしい。
選んだ〈中国語〉から、話がひろがっていく。
そして、縦横無尽に 中国の逸話が語られる。
また、父親が 食べる事が好きで、
カラスミに眼がなかったという話から
邱永漢の 食のルーツがよくわかる。
昆明で いっしょに食事した時
学成食堂で 宜良ダックを
『北京ダックよりも安くて美味しい。
それに、気軽に食べられるのがいいね。』
と 笑顔で語られたのが、
読みながら その笑顔を思い出した。
食を楽しみ、人生を楽しみ、
そして、日本 台湾 香港 広州 雲南を
駆け巡る 人生に 終止符をうたれたのが残念。
あの笑顔といっしょに 雲南で
おいしい物を食べたいと思う。
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広東の豊かな、贅沢な食文化がギュッと詰め込まれている。日本はグルメ番組が多くて、日本人は食べることばかり考えていると揶揄されるが、そんなの足元にも及ばないほどの食道楽、世界一。
そして、食だけでない、中国、東洋の文化がたっぷり。
初版が1975年だけあって、若干、女性蔑視な表現が多い。当時は多分当たり前で、笑いをとるために書かれている。まぁ、この本の本質はここにはないので気にすることはない。
じっくり読めるお気に入りの本。