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1961年、衛藤一家は希望を胸にアマゾンへ渡った。
しかし、彼らがその大地に降り立った時、夢にまで見た楽園はどこにもなかった。
戦後最大級の愚策〈棄民政策〉。
その四十数年後、三人の男が東京にいた。衛藤の息子ケイ、松尾、山本―彼らの周到な計画は、テレビ局記者の貴子をも巻き込み、歴史の闇に葬られた過去の扉をこじ開けようとする。
紹介文より
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ワルいのにかわいい男は女心を揺さぶる。
ヒーローがヒーローであることを隠して女とつきあう、というスパイダーマン方式が大好きなんだけど、これはまた新しい恋愛パターンとしてありでしょう。
世間を騒がすテロリストと恋愛関係にある。それも極悪犯ではなく、世間の同情を買う悲哀に満ちたテロリスト。自分はジャーナリストとして事件を追う側なのに、犯人のことが忘れられない。なんか女ってこういうシチュエーションに弱いかも。このケイという男、かっこよさげだものねぇ。
至上の楽園、という触れ込みで移民をつのり、ドミニカやメキシコのアマゾンに多くの農民を送り込んだ戦後最大の愚政「棄民政策」。私の生まれた1960年頃のことです。どれだけ一生懸命耕しても野菜が根付かないやせた土地。悔しい想いで命を落としていった農民たちが地球の裏側に存在していた衝撃の歴史的事実を紹介し、中盤からはハードボイルドへと話が一転。そして最後は甘い恋愛で締めくくる・・・・一冊で三度美味しい小説です。
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板垣涼介といえばNHKでドラマ化された「君たちに明日はない」が代表作になるのだろうが、本作も悪くない。南米への移民政策が生んだ悲劇。とはいえ、移民政策の悲惨さよりも、南米人の朗らかさに焦点が当てられているのは、救いといえば救いか。あと、官能描写に凝りすぎのきらいがあるので、女性には進めにくい。これは、ハードボイルドと呼ばれるジャンル全般に言えることではありますが。
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戦後最大の愚策と呼ばれる棄民政策。いわゆるアマゾン牢人の日本政府への復讐を描く。希望を持ってアマゾンに移住してきた人々の絶望的な運命、その子供たちの運命、復讐計画の準備が、上巻の中心を為す。興味が尽きず、一気に読めた。上巻の最後になっても計画の全貌がわからぬところが、にくい。
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小気味よい展開。前半で引き込まれ、最後が気になりながら読んだ。以前ドミニカ移住の件はテレビで見たことがあったが、ブラジルもひどかったんだな。
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棄民政策によってアマゾンに渡った伊東一家。
そこには政府によって約束されたはずの楽園は無かった。
連日連夜、枯れた土地を耕し、荒れた地に希望を見出そうとした人々だったが、
土石流や現地の流行病のため、仲間は一人、また一人と倒れていく。
最後に残された主人公は、日本政府に復讐を誓う。
主人公たちの苦悩、苦しみが前半で描かれているため、
主人公のしていることは許されることではないとわかっていても、憎めない。
テレビ局に努める貴子をも巻き込み、下巻に続く。
今まで自分が読んだ小説の中で、文句なしに一番面白かったです。
オススメ!是非読んでみてください。
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大藪春彦賞、
吉川英治文学新人賞、
日本推理作家協会賞を受賞し、史上初の三冠受賞を成し遂げた作品、だそうな。
序盤は展開が早い。
が、内容は濃い。
さながら脱毛を考えなければならない程に。
中盤位からは夢中で読みふけた。
面白い、オススメ。
スポーツのトレーニングで死にそうな思いをした事は多々ある。
が、アマゾン牢人達の苦労はそれの比ではない。
地獄絵図そのものなのだ。
FDと書いてセブンと読む。
ならばおれはUDONと書いてソウル・フードと読もう。
ドン・バルガスって響きがいいね。
ヤッキニーン、しーね!
ほいでは、次を読み終えたらまたかくます。
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息をつかせないならまだしも、まばたきすらさせず、
電話のプラグを抜かせ、インターホンも電源を切らせて、
トイレにすら持ち込ませ、
風呂に入るために読むのを中断するのがおしくなり、
文庫本にラップかけて風呂場仕様にしかけたほど
1度読み始めたら止められない、見事なまでに
一気に読ませる小説。
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骨太で奥行きのある大作。
暑苦しそうで3年ぐらい積読状態が、なぜか今ワクワクで進む。
そもそも、ブックオフで買った本のカバーだけが伊坂幸太郎で
中身がこの下巻だった。
買ってからだいぶ経ってから気がついたのでクレームを入れるわけにもいかず、書評もまずまずだったこともあり上巻をブックオフで頼んだ次第。
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最初はブラジルやら何やらで取っ付きづらかったものの、舞台が日本になり計画を徐々に実行に移して行くあたりから引き込まれる。例の如くクルマネタ、エロ描写もあったし。下巻期待大。
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(上下あわせた感想)
戦後のブラジルへの移住政策という日本政府の完全な失策が根底にあり、現在の日本の多くの人にこの悲惨で無責任な日本政府の対応を認知させるために誘拐を実行する話。
暗いネタの話だが、ブラジルで育った一人の主人公の底抜けの女好きと明るさでどんより感が軽減され、読み終わった後は意外にもスッキリ満足感を味わえる。
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復讐劇と思いきや、戦後の日本政府による棄民を目的とした無作為なブラジル移民計画があったことをこの作品で初めて知った。エロ描写は著者ならではだが、それを差し引いても面白い作品。
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第二次世界大戦後、移民政策で南米に渡った人々。明るい未来を胸にブラジル・アマゾン奥地のジャングルに降り立つと、その夢は一瞬にして崩れ去った。
前半は「沈まぬ太陽」のような感じ。日本にいたら経験できない、想像もできない暮らしっぷりに引き込まれたわー
早く下巻を読もう。
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素直に面白かったが、細かいところ(エロ描写や貴子のキャラなど)で鼻につくというか、好みに合わない感じがしたので星4つ。
内容などは、満点です。
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今の日系ブラジル人の謎がわかった。こんなひどい棄民政策が実際に行われていたとは思わなかった。アマゾンで調べたら昔の本はほとんどない。