紙の本
貪欲な好奇心
2021/03/23 23:39
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦時中を生き抜いた著者らしく、食べ物に対する執着は人一倍です。徹夜で原稿を書き終えた後に自転車で練馬から築地へ向かい、魚河岸で食べる定食が美味しそうでした。
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『この喰べ物は、普通の基準ならば何点、とそこらへんから離れずに居たい。ものを喰べるのに初心というのはおかしいが、妙にハネあがらずに、日常の喰べ物を大切にしていきたい。
そうしてときたま、夢のようにおいしいものを喰べたい。』
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武田百合子のエッセイで名前が出てきた人、
そして佐藤愛子のエッセイにも登場。
この本の中にはいろいろな食べ物が出てくるけど
梅むらの豆かんとショコラティエ・エリカのチョコレートを
食べに行きたいなと思った。
でも動けないほど食べ続ける姿は…飽食の罪?
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どれもめちゃめちゃおいしそう。
高級なものとかひねてるようなものじゃなくて素朴で安価なものばかりだけど色川氏の「喰いたい」意思の強さがにじみ出て来てる。
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気楽に読むのに最高。現存する店もいくつかあって楽しい。ものを喰うということに対する著者の姿勢に共感。手元に置いといて数年に一度読み返すだろうな。古びないよね、この手のエッセイは。
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グルメ本とは違うし,随筆かというとそうとも言い切れない。いわゆる食通とは違う,色川さん(阿佐田哲也)の楽しみ方や感じ方がよく分かる一冊。こういう食の楽しみ方ができるようにはなれないだろうな。
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2021年10月3日読了。
色川武大といっても、知っている人は少ないか?
阿佐田哲也と言えば知っている人も多くなるか?
色川武大は本名で、阿佐田哲也はペンネーム。
本書は「潮」に」連載されていたものを、単行本→文庫化したもの。
色川氏の食のエッセイ。
1年12か月、月ごとにその月に楽しみな食べ物を書いてある話があるのだが、私もリストアップしてみたい。
これを「個人的な食札」と言って紹介している。
1月のフグから始まり、12月の大根で終わる。俊が重なるときは苦労して考えているらしい。
自由な人で、豪快な方だったんだろうね。
文中からもうかがい知れる。
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今はもうほとんどないであろう町の名店の味をにくいまでに美味しそうに描写している佳作。その豊かで雑多な食の向こうから、もう見ることのできない著者の姿が沸き立ってくるたまらない一冊。
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読んでいるとお腹がすいてくる。つまりは名編。
カメチャブ、牛めし、モツ混ざりの肉と葱に白滝が入った汁。