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情報を扱う人ならではのファクトに基づいている(はず)の明晰な文章。歴史観を持つ人の文章っていいですね。
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ソ連崩壊。単なる外交政治的側面よりも、国家イデオロギー/宗教/民族が流動化する局面に於いて、そのひとびとが帰依する観念的側面と生存手段の二極で全てが決まっていく有り様が、宗教は認められてない筈の社会主義国家内で二重構造としてしたたかに存在しつづけたロシア正教/キリスト教/ユダヤ教の絡みの元にスリリングに描きだされている。国家は事実上の国教を持たないと内側から崩れるというのがプロテスタント神学者でもある著者の持論で、ロシア正教と神道の「祭儀」慣習としての類似性を示唆。「欧米の連中は自分の作ったロシア像に騙されやすい。」と、各国対ソ政策についてチクリ。
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政治にそれほど深い興味をもっていないので、そちらの話はなるほどねぇ、という感じだったが、佐藤さんの行動力、知に向き合う姿勢、そして、自らで考えようとする意思に強い印象を受けた。彼のような人をインテリというのだろうと思う。そして、いつの間にか僕が官僚に対して抱いてしまっていたイメージがいかに貧弱で、偏見に満ちたものであったかを思い知らされた。これこそがまさに、情報を鵜呑みにし、僕が「考えていなかった」ことの証なのだと、強く感じる。
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まだ最初の方しか読んでないけど、ウーン、超おもしろい!
図書館で予約して借りたけど、図書の本として一読するのが勿体なく(線引きできないから)、すぐに購入。今年の面白本ナンバーワンは長沼毅さんになると思っていたけど、年末ギリギリになってこの佐藤優さんが攫ってゆきました。
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ソビエト連邦が崩壊する過程がリアルに描かれている。原因は宗教がらみの人種問題なのだ。リスクをものともせず活躍するミーシャにサムライ魂を感じる。本当は、最後に書かれた国へ自壊の警告がしたかったのではないか。
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鈴木宗男氏の懐刀と報道されていた人の諜報活動記録のようなもの。
内容は非常に地道な活動なので007のようなものではありませんが、こういった活動が日本を支えていることに感謝するべきでしょう。
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外交官って大変だ。人としての信頼関係と、国のために動かなきゃならんこととか…
すごく面白い本でした。
2007/6/16
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真実かどうか検証のしようがないが、本来外交官とはこうあるべきではないかと考えさせられる。それにしても、読むだけで酔っ払ってきそうな感じだった。
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佐藤優氏が旧ソ連の日本大使館にノンキャリ外交官として滞在した際の体験をもとに書いたノンフィクション。旧ソ連の体制が崩壊していく経過、ラトビアで民主化運動が盛り上がっていく経過を詳細に記録している。
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USSRの崩壊を肌で感じた外交官ならではの詳細なドキュメント。
改革派、守旧派、様々な派閥に人脈を形成
している。ウオトカに強いから成せた偉業だと思う。
豊富な人脈のおかげで、USSRの崩壊を多角的に描写できている。
どちらが良くて、どちらが悪いのではなく、信念を貫く人こそが素晴らしいと思う。信念を方便としている君たちに喝だ、このやろー
2007/11/15
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とっくにマルクス主義など信じられなくなっていた末期のソ連で、民族や宗教、そして要人個人のそれぞれの人間性を縫い合わせるように外交を編んでいく記録。国の内外ともにあまりに知らない(知らされない)ことが多いのに驚く。
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逮捕された外交官が書いた自叙伝。ソ連が崩壊していく様子を日本の外交官からの視点で描いたもの。面白い。
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『”ほんもの”とはどういう意味だ。』
『言っていることとやっていることが分離していないという意味だ。それから約束を守るということだ。』
『私が執拗にイエス・キリストとカール・マルクスを追い続けるのも、貨幣の呪縛から開放されるためにはこの二人の言説をきちんと押さえておく必要があると考えるからだ。』
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(2008/3/16読了)普段1冊1時間の新書ばっか読んでるので、読み応えありました…。5時間かかった。いずれの道も、その道のプロの話はどっしり重みがあります。我が身では絶対体験できないことを知るのも面白いし、作者独自の社会構造への洞察も面白い。ソ連が崩壊するってすごい歴史の現場だと改めて思う。
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ロシア崩壊を体験した外交官の視点で、実際に政治へかかわった人物らを軸にした回顧録。キリスト教徒である著者の素地が、人脈形成や思考過程の構築に、重要な要素として成立した。イデオロギー転換が宗教感とも折り重なる。信仰への視点がロシアの理解には必要と思った。ロシア正教会での黒司祭と城司祭の記載と、続く信仰関係の対話描写が、とても興味深かった。小説のように骨太なドキュメント。