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27 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

スタンダードであることがラジカルであることの証明のような名著

2006/08/16 01:15

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:伊豆川余網 - この投稿者のレビュー一覧を見る

たいへん面白く読んだ。
 入手しやすく手軽に読める新書という形式による概論・概史は、常に諸刃の刃を含んでいる。手軽さは浅薄な読物に変じ易いし、概論は概して折衷と項目の羅列に堕し易い。
ところが、本書は、極めて読みやすいわりに中身は濃く、倦んだりしない程度に実例を挙げて広い目配りを怠らないばかりか、さまざまなことを考えさせてくれる。
日本において宗教とは“神と仏”である。たとえば、古代における仏教の受容に関して、「それまで必ずしも明確でなかった神々の個性が次第に明確化されるとともに、寺院の影響で神を祀る固定した神社がつくられるようになっていった」のはもはや自明であり、その後の「神仏習合」についての解説も、同じ著者の10年前の『日本仏教史』(新潮文庫)と変わらない。だが、続いて「神仏習合こそ、日本の宗教のもっとも「古層」に属する形態と言うことができる」と論じるとき、我々は、日本的な支配被支配のモデルを想起する。
著者が語る“日本の宗教の歴史”を、今なお日本社会の基軸となっている象徴と実体、もしくは、すべからく「何か」に包み込まれつつも、常に一体化を拒む二重構造、すなわち「同化とその拒絶」というアナロジーで読んでしまうのは、危険なのかも知れない。
だが、神仏習合について、著者はこうも語るのだ。
「日本の神は仏教によって滅ぼされたのではない。神は仏の支配下に立ち、変貌しつつも、完全に混合し一体化してしまうわけではない」
これは、無宗教を標榜しつつも、個人と世間に共依存を繰り返すまさに現代の我々自身の分析そのものではないだろうか。いや、著者のいう「古層」(この用語について、著者は「はじめに」で丸山真男のそれであることを紹介し、その評判を真摯に伝えた上で、慎重に用いることをためらっていない。あたかも鋭利な古刀を手にした達人のように)とは、やはり、我々の拠って立つ日本社会そのものではないのだろうか。
 いっぽう、クリスマスではしゃぎ、神社へ初詣でに出かけ、仏式で葬礼することに違和感をもたない我々の先祖たちの信仰については、次のように述べている。
「さまざまな信仰は雑然としているようであるが、必ずしも無秩序というわけではなく、今日と同様にある程度の分業がなされていたと考えられている。すなわち、死に関する儀礼は仏教の独占するところであり、それに対して、現世利益的な面は、仏教・神祇信仰・陰陽道が併せ用いられる。現世利益のうち、積極的な子孫繁栄や立身出世は神祇に祈り、疫病の除去などの消極面には陰陽道が用いられ、仏教はそのいずれにも関係した。」
そして、明治政府による「神仏分離」だ。形式的には“神と仏”の分化を促し、その結果、「国家神道」が誕生したという“近代”の逆説の叙述は、最も興味深い箇所である(「神仏補完」という用語もまことに当を得た表現)。極めてデリケートなテーマであるので、詳細については、ぜひ読んで頂きたいとしか申し上げられない
。特に『日本仏教史』の読者であるならば、この最終章(近代化と宗教)を読むだけでも意味があると思う。と同時に、この一章があるゆえに、本書はいわゆる凡庸な宗教概説の域を超えているのである。
 著者は最後に「どのように『古層』が呼び出され、また、新たな『古層』が形成されてゆくのか。長い歴史の蓄積を振り返りながら、今日の宗教状況をも見定めていくことが、宗教史研究のもっとも大きな課題といえるであろう」と結んでいるが、これは謙譲である。“神と仏”つまり、日本人の信仰対象についての論述は、そのままあらゆる場面における今日的課題を、強く呼び覚まさずにはおかないからだ。

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紙の本

入門書に最適

2018/08/25 22:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つかも - この投稿者のレビュー一覧を見る

宗教史を学問対象にする人も、教養として読む人にもちょうど手ごろな本。

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2006/06/22 12:22

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2007/02/02 22:08

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2010/03/14 22:40

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2010/10/08 23:42

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2010/11/24 15:15

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2012/03/13 16:00

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2011/04/24 18:26

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2007/05/28 03:07

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2012/09/03 10:15

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2014/03/13 22:21

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