紙の本
ひさびさに共感する知的生産本
2007/05/20 21:45
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
梅棹 忠夫 の「知的生産の技術」以来,この種の本をいろいろ読んできた.もっともインパクトがあったのが「知的生産の技術」であることはいうまでもないが,最近読んだ本のなかではこの 鎌田 浩毅 が出色である.日本はホワイトカラーの生産性がひくいといわれている.生産性をさげている原因としてはダベっている時間がながいこともあげられるだろうが,なにもしないでかんがえている (フリをしている) 時間がながいこともあるのではないだろうか.知的生産の生産性がひくい理由のひとつはいきなりむずかしいことをしようとすることにあるとおもわれる.この本はラクなところからはじめればよいこと,もとめられるアウトプットにできるだけはやくちかづくことを主張している.それは,私自身が実践していることでもある.ほかにもいろいろ,私のやりかたと共通するところがあった.本にどんどんしるしをつけること,原稿は締切よりずっとはやく書くこと,などなど.理系であれ文系であれ,やくにたつことはいろいろあるとおもう.
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個人的にやっていることもあるけれども、職場に取り入れたいことも数々ありました。
研究者の仕事のかなりの部分は文章を書くことなので、後半はそれに重点が置いてある。
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この手の本は、時々読むが、
オリジナルとクリエイティブの違いを明確にしているところは、良い点だと思う。
ト
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ラベル法=とりあえず区別する姿勢、知的生産と知的消費を湧ける
枠組み法=あらかじめ完成形をイメージする。どこが不足していて何を埋めれば完成に近づくのかを、直感的に判断する。これからすべき仕事全体の枠組みを先に与えてしまう。できるところから書き始める。
何本かの仕事を平行してやる。行き詰まったら別の仕事に取りかかることで、アタマが活性化する。分類できない「その他」の箱を作って働いている頭のストップを防ぐ。動きを止めない工夫。
不完全法=完璧主義から逃れること。完璧主義とは自己満足の世界、いったん完璧主義に陥ると、それに気付かなくなってしまう来るべきアウトプットからはだんだん遠ざかって行く。不完全であることを許容し、切り捨てられた内容は思い切って断念する。不完全主義こそが、効率良くラクな知的生産を行うための方程式。
時間管理をきちんと行うためには、「システムに任せる」こと
システム作りで重要なのは、「要素に分解すること」と「実験してみる」ということ。細かく要素を分解し、いろいろ試行錯誤しながら実験してみることでシステムを作ることができる。要素分解+実験。
朝、仕事に取りかかるのが億劫なときのために、心地よいスタートを切る「システム」を前もって作っておく。仕事のスケジュールを確認する。何時から何時までの何時間を、その仕事に使うことが出来るのか。そして、何をその時間にやり遂げたいのか。それを最初にきちんと把握する。当日のスケジュールは、仕事始めの朝に書き出すのではなく、前日の仕事の終わりにあらかじめ作っておく。片付けるのではなく、前日の仕事の状態のままにしておく。朝のウォーミングアップのシステムをつくること。前日にすべての仕事を完了せずに、次の日の最初につながるような仕事をすこし残しておく。
覚えておくのは、わずかな記号のみで自分の頭を常に軽くしておく。 Ex. E=MC2
棚上げ法=いま分からないこと、うまく行かないことは無理に進めようとはせずに、とりあえず先に進む方法。解けない問題はさっさとやめてしまう。解ける問題だけでも、仕事は無限にある。
時間の枠組みを初期設定する。これからの1時間はクリエイティブな時間についてだけ考えると決める。。次に、「この一時間は無意識に身を委ねる」と決める。そして一度決めたことは変更しない。ほんとうに無意識が教えてくれるだろうか」などとは思わない。時間をいつまでも散漫にダラダラと使わない。→場所の移動でメリハリ
当たり前のことを当たり前でないと考える習慣。見慣れたことを見慣れないもののように思う。そのようにラベルを張り替えてしまう。逆に見慣れないものは、よく見知っているもののように考える。とにかく正反対のラベルを貼って、それを前提に考え始める。
他人と比べないこと。自分の体をよく観察しながら知的生産を行うのであって、他人はまったく関係ない。第3者の仕事と自分の仕事を比較してもなんにもならない。いいかえれば、自分のペースを崩さないのが、もっとも効率の上がる基本行動。自分の感覚にできるだけ忠実になりながら、クリエイティブな行動パターンを磨いて行く。
無意識の��きに素直に従う経験を積む、いったん重要なアイデアが頭をかすめたら、一気に意識の世界に引きずり出して活字にする。うまく表現できない場合でも、とにかく断片でよいから言葉にしてみる。とにかく必死で言語化する。これが無意識と意識を使いこなして、クリエイティブなアウトプットを生み出す根底にある作業。
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知的生産
・とにかく書き始める
・仕事はとにかく一目でわかるように
−クリアフォルダでの分類
・自分を観察するもう一人の自分 -メタ認知と離見の見
・バッファー時間で無意識と語り合う
−時間を置いてレビューすることで、成果物の品質を向上させる
・オリジナリティとクリエイティビティ
−クリエイティビティ:既存の情報を並べて、新たな視点から”整理"する
・書籍著作
−9つの章、それぞれに3節に分類 (トータル27節)
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一気にばばばっと読みました。で、ファイルを利用した分類をさっそく試してみる。確かにきれいになった。
後は仕事術の基本、仕事をこなしていくだけです。
役に立つように自分の意識を持っていくという意味でも、鎌田先生の文章は面白いですね。
しかし、なんで火山学とか理系でフィールド系の先生はこんなにできる人が多いんだろう・・・。文系人間という表現は抵抗もあるが、とりあえず認めざるを得ない能力の差。
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カマター本の中で最も有益な一冊である。
3部×3章×3節=27節で一冊の本を書く、あるいは、400字詰め原稿用紙で250~300枚が新書1冊に相当するなど、これから、本を書いてみようと思っている人には参考になるのではないだろうかと思う。
図書館で借りて一度読んでいたが、今度は購入し直して、線を引きながら読んだ。
また、読みたくなる一冊。
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文理の枠にとらわれない領域が発展している昨今ですが(実際著著者の鎌田先生は火山の研究をしながら知的生産の研究もしている)、あえてその分類で考えるなら、私は理系のなかの文系人間だと思ってました。
でも本書を読んでみて、そんな私でも無意識的にやっていたことがあったりもしました。
無意識も大事だけど、それを改めてゆっくり、一度意識してみることも大切だと思います。
特別なことは書いていないと思うけど、そういったことをきちんと文章で、しかも裏づけがあってかつ分かりやすく示してもらえる本。うん、とにかく分かりやすい!
色々行き詰まることもあるけど、とりあえず置いておく、できることからやってみる、『不完全法』を改めて意識。
アウトプット優先主義で、とにかく出し惜しみはせずに常に最良のものを出していく。発想というものは、くみ出せばくみ出すほど量が増していく。
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とてもウマの合う仕事術の本。渡部昇一など知的生産のプロの言葉を引用しながら、自分の方法論も紹介している。アウトプットをとにかくつくってみるとか、カット&ペーストでまねながらクリエイティブを作って、オリジナリティへと昇華させるとか、非常に参考になった。
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別の本で読んだことがあるような、仕事をさくさく進めるのに必要なハウツーを寄せ集めた感じの本。でも、扱っている内容は多岐にわたり、また、文章も読みやすいので、さっと読んで自分に必要そうな方法論を学ぶにはいいかも。
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「知的生産の早道は不完全に」「知的消費でなく知的生産を」「オリジナルな仕事をしなければならないというのは強迫観念。」色々心に響くフレーズでした。面白かったです
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実用向けの理系型仕事対処法。比較的薄いので読みやすいです。
この本のテーマは一言で言うと「いかに楽をするか、効率よく結果を出すか」です。内容を読むと「なるほど確かにいかに手を抜くかだなぁ」と思いました。私は学問上は理系の人間ですが、個人的に性質では文系に近いと思っています。そんな中途半端な位置に居る私にはこの本の言わんとしていることが良くわかりました。
この筆者は出来る範囲の楽をする仕方を提唱しています。例えば現在いろんな仕事術や整理整頓術の本が出ています。私は比較的それらを読むことも多いのですが、そこに出てくる技は「これはさすがに個人差や性質の問題が出るだろう」と思う凄い技がそこそこ出てきました(主観ですが)。
しかし、この筆者の提唱するやり方は比較的簡単なもので、少しはどこかで聞いた事があるものや実際皆さんも自然とやっているのもがあると思います。その意味では他の凄技整頓術と比べると身近に感じるので、納得できながら読むことも出来るかと思います。
個人的に納得度が高かったのは「完璧主義をすてること」です。理系では結構文を書くことも多いのでいちいち完璧に物事をやろうとすると無駄に時間を食ってしまいます。だから完璧は捨てる!なぜならようは条件を満たす結果を出せばいいんですから。いかに効率よくやるかです。これは非常に納得でき、私もこつこつと完璧主義は捨ててます。
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卒論を書くときの準備である。書く前に読んでおくとためになることが多いであろう。書きやすいところから書け、コピー&ペースト法などいろいろと試してみたいが、なにせ新書なので具体的な方法がなく、イラストが無駄になっているのが残念である。
2度目に英語の勉強のために読んだが、内容をすっかり忘れていた。
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アウトプットを意識した無駄のない仕事術の話が満載でした。久々に読んで良かった、と思えるビジネス書でした。
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成功を理系的に分析して、そのノウハウや技術を紹介しているビジネス書。
【備忘録】
・頭の中の整理
・ラベル法:「知的消費」と「知的生産」
・不完全法:いらないものはこだわらず捨てる
・枠組み法:できることからやる!(大枠をつかんだら、まず手を動かしてみる)
・タイムシェアリング:物事を並行して行う(集中が切れたら違う勉強をする。しかし、1つの物事を集中力のある間に途中で止めない)
・仕事環境の整理
・クリアファイリング:時間順にPUSH,POPする。重要度の高いクリアファイルを上に置く
・メール交換術:返事は内容が決まってなくても「届いた」とすぐ返事せよ
・前日に次の日の最初の仕事を考えておく
・情報収集
・ルーズリーフはバインダーに止めない
・パソコンを使う(メールの件sなく昨日でメモ代わりにする)
・整理
・整理に時間をかけすぎてはいけない!大切なのはそれをアウトプットさせること。
・発想
・まず紙に思いついた事を書く(絵コンテ、一枚の紙に書く)その後パソコンを使う。
・当たり前のとことを当たり前と思わない習慣
・無理にでも言語化してみる
・クリエイティブな会議のルール
・意見を出し切る
・他人の意見を否定しない
・目的をしっかり置く
・発想➡メッセージ
・コピペ(人を学ぶ(まねぶ))
・クリエイティブ➡オリジナル
・アウトプット
・三脚法:内容を正、反、中の3つに分ける
・またそれを9つに分け、さらに27の切に分ける。そして1つの節に1つの意味を持たせる。