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主権在米経済 「郵政米営化」戦記 これからも貢ぎ続ける日本でいいのか? みんなのレビュー

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みんなの評価4.2

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6 件中 1 件~ 6 件を表示

紙の本

主権在米属国の政治と経済

2006/06/05 20:05

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:sheep - この投稿者のレビュー一覧を見る

選挙のたびに思い出す話がある。イソップ「蛙の王様」、中国故事「朝三暮四」。「蛙の王様」のあらすじはこうだ。
池に住む蛙には統治者がいなかったので「良い王様を下さい」と神に願う。
神は蛙の愚鈍さを知っていたので、大きな丸太を池に投げ込んだ。
落とされた丸太のドボンという音におびえたカエル、池の底に隠れてしまう。丸太がじっとしていて動かないことに気がつくと、蛙は再び水面に出て、馬鹿にして丸太上に乗る。活力のない王様は約束と違っていると思った蛙たち、再び神に代表団を送り、違う統治者を送ってほしいと依頼する。神は次にウナギを与えた。ウナギのやさしさに気がついた蛙は、またもや次の王様を送ってほしいと願う。やかましい文句に怒った神はサギを送った。サギは毎日蛙を食べ続け、やがて池には一匹の蛙もいなくなった。
郵政民営化というおまじない言葉で、日本の財産をそっくりアメリカに渡してしまう行為を喜んで支持する不思議な国民。敗戦で独立軍を奪われ、911選挙で富を奪われた。徳川による時間をかけた巧妙な策略、冬の陣・夏の陣で豊臣は滅亡した。豊臣家同様、日本の命運はつきている。豊臣徳川の争いは同じ人種の覇権争いだった。一方911クーデターはアメリカ植民地化の完成だ。ペリー以来、驚くべき時間をかけた乗っ取り成功の瞬間だった。2003年9/11からさかのぼること30年前の73年9/11、独立国チリで選挙で選ばれたアジエンデ大統領を、CIAを背景にした勢力が武力によって打倒するクーデターが起きた。2005年9/11、武力こそ行使しないが、同じアメリカ支援によるクーデターが日本でおきた。
この異常事態に至ったのは「ゆで蛙」作戦、ゆっくりと戦後45年かけて、官僚、政府、マスコミを完全掌握したアメリカの戦略あればこそだ。「アメリカインディアン悲史」には、敵対する民族を無力化するための、冷徹で気の長い戦略実行の様子が描かれている。こちらは日本における同じ政策遂行の様が描かれる。著者の言うバカの壁、マスコミ、政治家、官僚が属国化のツール。傀儡政党を喜々として支持する国民、イソップの蛙と重なって見える。
関岡氏の「拒否できない日本」この問題を抉った力作だ。本書は911クーデータ選挙の悲劇を前に「クレージー・ホース」のように抵抗した「果敢な政治家」本人による著作で、アメリカ政府と日本の傀儡政治家による破壊工作が記されている。関岡氏、審議時の著者の姿をテレビでみて感動のあまり涙を流したという。
評者も911選挙前の彼の言動を見ながら、傀儡政党の政治家とは思われない「愛国」心ある行動に感動した。誠実な彼は選挙民国民も、賢明で誠実なものと想定し、真実を訴えれば必ず通じると考えて行動した。「選挙民は馬鹿だ」と考えて(おそらくはアメリカ指示の元に連合して)動いている与党マスコミ広告代理店の連合軍の前に完敗する。クレージー・ホースは留置場に連れてゆかれる際に抵抗し刺殺された。小林氏も政権の放った小池という刺客によって「政治家としての」命を奪われた。詳しくは是非本書を読まれたい。
著者に全面的には賛成できないことだけが残念だ。著者にして「一日も早く憲法を改正してイーブンな関係を」という発言をするのには絶望させられる。独立指向の国会議員が多数であればそれは正しかろうが、奴隷議員多数の元では誤り。順序が逆だ。独立派議員の多数派形成が先だろう。赤字アメリカ帝国の戦争資金提供だけではたりずに、「愛国心」教育のもと、帝国の侵略戦争に、傭兵として日本軍を差し出すための仕組みが壊憲であることを著者はわかっているはずだ。無知な者が金をむしられるのは必然だ。しかし無知だとて無辜の他国民を殺すことは許されない。腐敗の根はあくまで深い。
やがては世界史に記録されよう。自ら進んで二番目のカルタゴとなった日本、と。

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紙の本

貢ぎ続ける日本

2006/07/20 20:18

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:喜八 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『主権在米経済』著者の小林興起さん(前衆議院議員、「新党日本」代表代行)のことを以前は「ならず者的雰囲気の人だなあ」と思っていました。ところが、小林さんは東大法学部を卒業後、通商産業省に入省し、政府派遣留学生として米国ペンシルベニア大学ウォートン・スクール(大学院)でMBA(経営学修士)を取得している大変なインテリなのでした。
 さらに小林興起氏は「地盤・看板・カバン、なにもない」非世襲議員で、初当選は通産省を退職してから足掛け8年後。浪人中は「人間は月3万円で生活できる」と言えるほどのビンボー生活だったそうです。さらには落選経験が4回という典型的な叩き上げの政治家です。
 「主権在米経済」「郵政米営化」「貢ぎ続ける日本」「日本はカネだけがあるアメリカの保護領 dependence、属領 territory」「植民地」という小林興起さんの現状認識に私(喜八)も同意します。これらの「現実」を認めるのは日本人のひとりとして憂鬱なことではありますが、現実から目を逸らしていても前には進めません。
 『主権在米経済』は大変な良書である、と私は思いました。思想の「右・左」に関係なく、「憂国」の情を抱くすべての方に一読をお勧めします。なお付け加えておきますと、強い調子で日本の現状を批判する小林興起さんですが「サヨク的」「反米主義者」というわけではありません。「むしろ親米であり、それ以上に日本国民として自国を愛しているにすぎない」そうです。

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紙の本

再読しての感想

2009/10/09 16:40

7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:CAM - この投稿者のレビュー一覧を見る

 2006年5月の刊行である。 05年9月のいわゆる郵政選挙で著者が落選した後に著されたもの。 評者は、刊行直後に購入して読了している。その初読時には、(小泉・竹中による)郵政民営化案について論じるのであれば、「資金の流れを官から民へ」とか「公務員数大幅削減」とかいったスローガンの欺瞞性、4分社化の問題点など、(小泉・竹中による)民営化案そのものが持つ問題性を主題とするべきであって、米国による「年次改革要望書」に関する指摘は副次的なものとするべきではないか、という感じを持った。後者を主題的に扱い強調し過ぎると、なにやら「陰謀論」的主張という印象となり、主張についての格調を低めることになるのではないか、というのが評者の考えであった。改革案が国民的立場から適正で有益であるのならば、その案の出所が国外であろうと国内自発的なものであろうと、本質的な問題ではないと評者は考えるからである。

 3年以上経った今、あらためて読み返してみて、以上の初読時の感想について変わりはない。ただし、その後、09年選挙においては著者は民主党に転じ、比例区ながら議員に復帰している。そうしたその後の動きを既成事実として読みかえしてみると、初読時とは異なった印象を受ける部分もある。

 たとえば、著者が政界に入った動機として、故中川一郎氏の存在があったこと(p.262)など、少し意外感がないでもなかった。そして、通産省退職後初当選まで8年もかけたこと、1990年衆院選に3度目の挑戦でやっと政治家になることができたという事実(p.264 )も、あらためて著者についての先入観を改めさせるものがある。
 
 また、郵政民営化案について、多くの国民、政治家の認識程度が低く、問題点が十分に理解されていなかったように思えることも大いに憂うべきことだと思うが、「新会社法」についても、担当官僚までもが不勉強であったという著者の指摘(p.202以下)には暗然とさせられる。

 著者は「アメリカの事例だけで法改正などできるか」(p.206以下)と述べるが、アメリカの内部についてでさえも、デラウェア州法とかなりの部分について(例えば金庫株について)考え方を異にするカリフォルニア州会社法、模範会社法(MBCA)等についての十分な検討が行われていなかったのではないかという懸念が残る。 

 自身がエリート官僚出身でありながら、著者は官僚について手厳しく、「官僚の人材不足をなんとかしないと国が滅ぶ」(p.211.以下)と述べるが、今後民主党政権の下で「政治(家)主導」なるものが強調されすぎると、評者などは、その短所面がおおきく顕在化して、過去の経緯などについての十分な検討がないまま、国政の中核的部分についての朝令暮改が始まる恐れを感じている。専門的には何も分からない人間が居丈高に指示をし、結局は恣意的な人事で恐怖統治を行うという現象が頻出しなければよいが、と願わずにはいられない。

 政治家の著作には、とても再読に値するとは思えないものが多いが、本書についてはそうしたレベルを超えるものではあると思う。

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2007/01/01 18:33

投稿元:ブクログ

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2010/07/16 06:03

投稿元:ブクログ

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2013/02/26 14:15

投稿元:ブクログ

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