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「アラビアの夜の種族」第一部。
エジプトにも侵掠の触手をのばすナポレオン・ボナパルト。かのナポレオン艦隊に対抗する手段は書物だった。
夜の種族から譚られる「時間の砂にさらされ、その砂におのれの実相を験される」物語を編纂することになる支配階級奴隷アイユーブ。
『災厄の書』
アラビアンナイトの中で綴られる書は『0℃』に帰し、第二部への序章となっている。
アラビアンナイトを知らない人こそ楽しめる本であることは間違いのないファンタスティックなファンタジー小説。
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いわゆる、アラビアンナイトの訳本?ということらしい本で、なんだかとても評価が高かったので借りてみました。
ヨーロッパがアフリカに攻めてくることを知った貴族の優秀な下僕が、その対策として、読むものを破滅に導くとされる「災厄の書」を手に入れるために、語り部からの話を聞き取っている、という形で物語が語られます。
1巻の物語の主人公は、大国の醜い王子様。蛇神を味方tにつけてこの世のすべてを支配したものの、最後は蛇神に騙されていたことに気づいて、心中、って感じだったのでしょうか。
途中まではあまり盛り上がらなかったですが、最後にかけてはちょっと面白くなってきました。短い話なので難しかったのかもしれないですけど、アーダムがどうやって妖術師になったのかとか、背景をもう少し深堀してほしかったような気も。
全然話は違いますが、この物語にミスルという国の名前が出てきて、アルスラーン!!って思いました。
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ナポレオンがエジプトに攻め入るという危機に、アラビアの夜の種族による物語が語られる。アーダムという妖術師の不思議な話。
アーダムの話は残酷な点もあるが、妙にユーモラスで面白い。でも、この話はどこに繋がっていくのか、よくわからない。
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基本的な文体は日本の現代作家そのものだが、訳注の入れ方がいかにもそれらしく、またそういう箇所は文体も海外文学の翻訳風で、読んでいると妙な違和感があるが技法としては面白い点だと思う。
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迫り来る大軍に対抗する為に採用した奇策。
それは、読むものに破滅をもたらす物語を敵に送る事。
物語の翻訳に合わせて進む作中作。
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侵攻してくるナポレオン艦隊を撃退するための秘策として、読んだものを滅ぼす「厄災の書」を献上しようとする主人公のアイユーブ。
書に登場する第一の主人公の物語が「夜の種族」によって語られる。
独特な感じの読み方をさせるんだけど、クセが強めでアラビアンナイト好きなら楽しめます。
いゃぁ濃いな…
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面白かった。物語の中に物語が出てくる構成。アラビアンナイトが好きな人ならきっと好きだと思う。ナポレオンのエジプト遠征の際、カイロで何が起きていたのか、という舞台設定でストーリーが進む。書き方がうますぎて本当にこういう本があるのかと検索してしまった。
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本の中で本の話をされている物語、好き。
寝不足なだけでイライラしたりお肌の調子悪くなるわたしからは、一年半寝ないという修行は考えられない。
これからどうなるのか…
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アラビアンナイトはいずれ読みたいなあと思うくらいで、あちらの方を舞台にした作品は初めて読んだ。
オリエンタルな風情漂う世界観が濃密に描かれていて、千夜一夜物語を思わせる形式で毎夜語られる物語にはワクワクした。
作中作にて語られる人物の張り巡らせる悪辣な奸計の数々、出会った秘密の教団とその聖地……二転三転する場面と運命に読む手が止まらなかった。
でも夜遅くまで読むのを繰り返して体調崩しかけた。