９カラット （バーズコミックス） みんなのレビュー

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投稿者：ねねここねねこ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

９つの宝石になぞらえた、珠玉の短編集。
jewel 1.〜アクアマリンの空間〜 生きた花を飾りましょう。
jewel 2.〜ダイヤモンドの視覚素子〜 瞳ぐすり
jewel 3.〜ピンクトルマリンの部屋〜 つかまえる日
jewel 4.〜トパーズの誓十字架〜 針の寓話
jewel 5.〜エメラルドの発熱〜 病床トキオ君
jewel 6.〜アメジストの線と線〜 ドロップ
jewel 7.〜サファイアの時間〜 猫と僕と君と
jewel 8.〜オニキスの女王〜 恋チェス
jewel 9.〜ルビーの忘却炎〜 かがり火
not jewel 〜石ころの未来〜 後書
羽央待望の新刊です。
彼女には「もうふちゃん」「天国最上階」という白眉がありますので
星は一つだけ落としました。（限りなく★５つに近いですが）
僕は1.2.6.7.9.が好みでした。
美しい線で描かれた、強かったり、そして脆かったりする人物たち。
人生はきっと残酷で、それでも綺麗なものかもしれない。
すてきかどうかは、わかりません。
そんなことを少し思いました。
それぞれの愛の形と一緒ですね。
後書のことば。
「人間にだけ言語野がありますが、
もしなかったら、もっと美しい世界だったと思う」
「今はただの石ころでも、未来は何になるんだろう？」
このことばが最後に響きました。
過去をそっと思い、未来を少しでも夢見る。
つらくても、とても悲しくても、それでも・・・。
生きる人物が、あふれています。