紙の本
ねこという不思議なメディア
2006/07/10 11:08
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:jq - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家たちをねこという切り口からみてみると、意外なポートレイトが浮かび上がってきます。「そこにおじゅの(そこにいるの)?」という赤ちゃん言葉をねこに使っていたという稲垣足穂。ねこになりたくてねこの格好をしていたというコレット。ミステリアスなクロねこを愛した竹下夢二。愛猫の欲するがままに河豚のひものをあげた谷崎潤一郎。ねこに踊りを踊らせたり、気まぐれに愛していたのは開高健……。
作家たちのミューズとして時には霊感を与え、時には愛玩の対象として彼らの魂を癒してきたねこという動物は、不思議な存在だと改めて実感。読み終えたあとは、ステキな童話を読んだような後味が残る一冊です。
紙の本
名作の原動力
2020/02/15 20:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家たちが愛したかわいい猫ちゃんが紹介されてる。
教科書に載ってたあの作家、かったい作品を書いたあの作家、どの作家も猫を溺愛してたみたい。
可愛いは正義です。
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まず、この表紙の猫に惹かれた。中島らもさんのとらちゃんという猫だそう。
中を開けばそうそうたる作家と画家の顔ぶれに少し驚く。夏目漱石、谷崎潤一郎、室生犀星、ノラやノラで有名な内田百?、幸田文、三島由紀夫、開高健、ヘミングウェイ。
そして作家の猫に対する愛情の写真とともに、それぞれの妻、娘、孫等家族が猫と作家や画家の思い出話を綴っているのも情景が浮かんできて心暖かくなる本。
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表紙買ですが、なんとも味のある
猫との生活の写真です。
ニュートラルな雰囲気がなんともいえません。
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猫好きの作家ってけっこうたくさんいるんだよね。家の中で仕事をするせいかな?
写真がまた良くて、猫を見ている作家たちの表情がとても優しくて穏やかで・・・
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夏目漱石から中島らもまで、猫好きの作家たちの猫との付き合い方を図版豊富に取り上げている。
感想としては…「もっと読みたい!」この倍の分量が欲しかった。不満としては、それだけ。
「猫好き」というただそれだけの事で、昔の文豪達も身近に思えてくる。三島由紀夫も「猫狂い」だったとは。
昔の猫は、今と違ってずっと短命だった。オス猫なんて、発情したらどっかにいなくなってそれっきり、なんて事も多かっただろうし。
そんな短い間でも、猫好きの人は惜しみない愛情を猫たちに注いでいた。内田百?の「ノラ」を必死に探す張り紙も収録されており、見ていると切なくなってくる。
巻末には猫を取り上げている文学作品を取り上げており、解説の文章がうまく、これもまた楽しい。
第二弾が出たら、また買ってしまうかも。次は芥川龍之介もぜひ入れてもらいたい。
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作家が愛した猫たちのお話と写真がふんだんに載ったいわゆるムック。猫好き、本好きにはたまらない一冊でしょうが、個人的には、裏表紙の“火鉢にあたる室生犀星の愛猫ジイノ”が決定打。いつだったか持っていた新聞の切り抜きの写真はこれだー、というわけで…。
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猫好きな文豪や画家とその飼い猫たちの関わり。夏目漱石、内田百閒、大佛次郎、池波正太郎、仁木悦子ほか。
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ずらっと横一列に並んで餌をたべる大佛次郎の7匹の猫(家には常に10匹以上の猫がいた)。火鉢に両前足をかけて暖を取る室生犀星のジイノ。猫の余りのかわいらしさに呆然。相好の崩しぶりに、高名な作家も「ただの猫好き」なんだと変な感慨を得た。出色のエピソードは、自分の猫の斑の型紙を作った寺田寅彦の「動物の斑模様はどうしてできるのか」の研究だろう。採用には至らなかったが、Nature誌に猫の縞模様についての論文を寄稿までした。
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夏目漱石が猫が好きだったかどうかわからないという文章があるが、
この本を買った人は、間違いなく猫好きだと思う。
実際の作家が、猫好きだったかどうかは別にして、
この本の文章を書いた人も、ほとんどが猫好きだと思う。
そして、猫の写真、イラスト、置物など、猫にまつわるものがたくさん出てきて、
なおかつ、猫が登場する文学も紹介がある。
猫が嫌いな人は、決して手にする必要はないが、
家族が猫を飼いたいと行っている、猫好きではない人は、
猫を飼うってどういうことかを知るために眺めてみるのは価値があるかもしれない。
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猫と作家の暮らし。
しかしどの猫も、一匹とて同じような嗜好はもっていない。
この固有性に私は弱い。
へんな猫も可愛いです。
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作家さんと猫さんたちのエピソードや、一緒に写った写真などが紹介されています。
私が一番気に入った写真は、室生犀星とジイノちゃん。
ジイノちゃんが、火鉢に両手をかけてるんです。
分類的には、作家研究の本ですが、猫さんたちの写真をながめるだけでもとても楽しい♪
巻末には、猫に関する本の紹介のページもありました。
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漱石、熊楠から谷崎潤一郎、藤田嗣治、大佛次郎、稲垣足穂、幸田文、池波正太郎、田村隆一、三島、開高、中島らもまで、猫を愛した作家と作家に愛された猫の永久保存版アルバム。
[登場する作家と猫]
夏目漱石と「吾輩」/南方熊楠とチョボ六/コレットとキキ
寺田寅彦と三毛、玉/熊谷守一と盲目の三毛猫/朝倉文夫と松、竹、梅
武久夢二/谷崎潤一郎とタイ/藤田嗣治/内田百閒とノラ、クルツ
室生犀星とジイノ、カメチョロ/木村荘八と玉、チャン、メック、ブキ、天弦……
佐藤春夫と知美(チビ)/大佛次郎とコトン、シロ、アバレ
アーネスト・ヘミングウェイとボイシー/稲垣足穂とカカ、ピピ、カァ
猪熊弦一郎とチルチル、ミチル……/幸田文とふたつボン
梅崎春生とカロ/武田泰淳・武田百合子と玉/椋鳩十とモモ
池波正太郎とサム、ネネ/山城隆一とミー、タラ、オシボリ……
田村隆一とネコ/仁木悦子とクースケ、チースケ/三島由紀夫
開高健とキン/中島らもととらちゃん、ミケ
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文豪たちと猫。こんなにも猫好きな作家さんがいた事に驚き。
裏表紙にもなってる、室生犀星と飼い猫ジイノの写真がとても素敵。
本文に載ってる、猫が登場する本も読みたいものばかり。
不思議な事に、この本を読んでたからか迷い猫が仕事先にやってきた。しかもまだ幼い猫で凄く人懐こい。
これは可愛がれという事か・・・
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作家のねこ様に対する目線て、さまざまなようでいて割と近しいなあと感じた。ねこ様を持ち上げるか、同じベクトルにいる他者か、という感じ。猫が好きじゃなければこのような目線にはならんよね。
内田百閒の「ノラや」はわたし読めないだろうなあ。会いたい気持ちがどーっと流れてきて、チラシの文面読むだけでもかなりつらかった。
読みたい猫本たくさん。