紙の本
図書館をめぐる冒険
2006/08/16 21:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヒロクマ - この投稿者のレビュー一覧を見る
オックスフォードの図書館を舞台にしたファンタジー小説。12歳の少年ブレークは、母親の研究旅行で一緒に訪れたオックスフォードの図書館で不思議な本に出会う。その本はどこからどこまでも真っ白で、何の本なのかさっぱり分からない。やがて図書館で不思議な事件が起こり、少年はその事件に巻き込まれていく。どうやら事件を解く鍵は、少年が見つけた不思議な本にあるらしい。その本は少年にしか見えないメッセージを写し出し、少年をオックスフォードの歴史の闇に導いていく。
現代の話と平行して、15世紀のドイツでの物語が語られる。それはグーテンベルクの活版印刷発明にまつわる奇妙な話だった。印刷術の発明の裏側で何が起きたのか?そしてブレーク少年を冒険に導く「エンデュミオン・スプリング」とは何者なのか?
現代と15世紀が交互に錯綜しながら、オックスフォードに秘められた謎が明かされていく。
本に対する愛情が時には恐ろしいことを招くが、それでも最後に困難を乗り越えるのは本を信じる力。
本の魔力と魅力があふれる物語だ。
紙の本
最後の書(Lastbook)をめぐって謎解き&大冒険
2007/03/28 17:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
なにやら、本に関するファンタジーということで、本好きには、避けては通れない!?一冊。
ブレーク少年は、妹のダックとともに研究者の母親とともにオックスフォード大学に訪れています。
母親が調べ物をしている間、ブレークとダックは、時間を潰すため、託児所がわりに、図書館にあずけられています。
そこで、ブレークが出会った本とは、なんと何にも書かれていない本。
が、、、、ページの中央にブレークにしか見えない、詩が浮かび上がってくるのですが、、、、。
このブレーク少年のお話しが、メイン・パートで、
後各章の頭に、活版印刷のグーテンベルクとその徒弟のエンデュミオン青年の話が、
載っています。勿論、この二つのお話しは、どんどん絡み合ってきます。
(こっちのパート(エンデュミオン青年の)もページの分量の割には、意外と面白い)
本に関するファンタジーということでミヒャエル・エンデの『はてしない物語』
なんかに近い感じですかね?ただし、
既存のファンタジーはここから不思議な世界へ行って、ファンタジックで波乱万丈の展開になるのですが、
本書のブレーク少年は、この本をめぐって冷徹なニュートン力学が支配するこの現実の世界で頑張ります。
つまり、ご都合主義の魔法(この最後の書に関するファンタジックな設定は、多々ありますが)
なんかで窮地から脱出とかは、ないわけで、
そんなにスーパーナチュラルな要素が無いのが、リアルととられるか、
話の広がりに足枷となったかは、読み手次第です。
でも、基本的には、ファンタジーでよくある平凡な主人公が、実は、選ばれた特殊な人間と
いう設定は、踏襲されていて、この辺が微妙。
妹のダックの名前の由来がかわいいですね。
(私、妹萌えでは、ないのですが)
お父さんとお母さんが、泣く位の大喧嘩をしてから、
二人を仲直りさせるため、この妹は、ずーっと黄色いレインコートを着ています。
で、あひるみたいなので、ダック。
で、両親の不和を取り出して大きく描写してあるわけではないのですが、
別居中だということは、それとなく読者にわかるように書かれています。
そうこの両親の不和という不安感なんかも、主人公たち本の世界に没頭させる
要因として用意されています。果たして、ブレークたちは、良好な家族関係を取り戻せるのでしょうか??
それは、読んでのお楽しみ。(宮部みゆきさんの作品にも、同様の設定がありましたね。)
欧米の図書館って、本当に古ーい感じで
本当にいい雰囲気をもっています。
とりわけ見たことも無いけれど、オックスフォード大などは、凄いでしょうね。
ファンタジーとしては、ちょっと物足りないかもしれないけど、
大学の図書館の雰囲気は、十二分に感じられます。
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面白かった!!訳者解説に引き合いに出されている「はてしない物語」には及ばないものの、充分胸を躍らせ、ページをめくるのがもどかしいと思わせる小説。
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オックスフォードの図書館で偶然伝説の「最後の本」鍵になる本を見つけてしまった少年のわくわくどきどきな冒険のお話。一気に読めてしまいます。とはいっても極悪で強大な敵が出たりするわけではないのですけれどもね。等身大の子供が謎に立ち向かいます。
同時に印刷の発明される過去の時代の「最後の本」誕生にまつわるエピソードと平行して話が進んで行きます。
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やっべぇぇ超おもしろい!!!好き嫌いがある本だとは思うけど、あたしは好きだっvvワクワクする。図書館好きにはたまりませんよ☆笑
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過去、現在、未来のすべての知識が詰まった『最後の書(ラスト・ブック)』をを手にした者は知識と権力を手に入れることができる。しかし、その本のページは空白で、選ばれし者しか読むことができない。全知の本を巡る謎とは・・・
ワーナー・ブラザースで映画化決定!
またしても空白の本に、ドラゴンとは、まるでドラキュラこそ出てこないが「ヒストリアン」と同じよう。
話の内容はさすがに違うが、似たような設定すぎるのと、どうしても比べてしまう。そういう意味では「ヒストリアン」ほどの話の広がりがない分、部が悪い気がする。
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ちょっと不和な両親に、出来過ぎな妹へのコンプレックスの塊みたいな坊やブレーク・・
自分でも”何故、僕なの?”そして出来過ぎの妹は”何故、このトウヘンボクな兄で、この出来過ぎの私じゃないの?”
ちょっと見、仲悪そうだけど、実はお互いに認め合ってて、そんなにも仲が悪くもない。
選ばれてない者が開いても、ただの白いページなのです・・・
この”選ばれし者”にしか見えない本の材質は、亡くなったドラゴンの皮膚なのです。
時に薄灰緑色・・ある時には真っ白で羽のように薄くて柔らかい・・
重さも変われば、形も変わってしまう不思議な本・・
選ばれし者ブレークの前に、時にリーフドラゴンになったり、時に精巧な折り紙のドラゴンになって現れては行くべき方向を指し示す。
私の白木蓮にも隠れてないかなぁ・・ドラゴン・・・
こういう時、あれですよね・・私ってきっと見える方のタイプだってお気楽に思っちゃったりするんですよね(笑)
本読みにはたまらない”選ばれし者”のみに読むことを許される本・・
でも、ある意味、いつもそうなのかもしれないとふと、思ったりして・・
本って読むべき時に、自分の前に読むべき本が現れる気がしませんか?
時期がずれていると、心に届かない時ってあるし・・・
だから、積読も、日の目を見る時期が違うわけで・・・
選ばれし者にしか読めない白いページの本って・・
個々に与えられた人生なんじゃないかなぁ・・・
この本を閉じる時、私はきっと笑っていると思う・・・そうあれるような人生を送ろう〜!
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イギリスのオックスフォードにある図書館で、12歳の少年ブレークが出会った本。どのページも真っ白だけど、一ページにだけ文字が現れた。それはブレークにだけしか読めない文字・・・本に選ばれた少年と『最後の本(ラストブック)』を狙う者。そして、14世紀のドイツの写字生・エンデュミオンスプリングの本を守るための冒険。
二人の少年の本を守るための戦いが始まる。
空白の本。イギリスの図書館。どちらもすごく魅力的だし、最初の方はとってもドキドキする内容なのですが、後半になるにつれ、話が早く進みすぎて細かい描写がもっと欲しいなと思いました。
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舞台が現在と過去で主人公2人という「なんか無茶だなぁ;」と思える進み方の本。
ファンタジーだと思って読みきったんですが、
後で気付いたこれ実際あったこと舞台やん。(させこ語)
過去はルネサンス直前というか、ルネサンスの原点といわれる銅版印刷が発明されるとこです。(させこ語)
現代では聡明な妹に霞んで冴えない少年が主人公。
主人公のひねくれ方がまともで良いと思います。
あんまりにもファンタジー。現代もあんまりリアルさがないので異世界だと思ったほうが楽しめる。
作者すげぇ!と思った代物?まぁ結末はびっみょでしたが
日本で発売したときには映画化決定してたっぽいです。まだしてないみたいですが。
「ナルニア国物語」「指輪物語」を超えた!とか書いてます。
17カ国で翻訳してるそう。
とにかくフツーに面白いからフツーに読みなさい。
2008.9に改題『エンデュミオンと叡智の書』で発売。
本マニア紙マニアにはたまらないそう。好き嫌いが別れるっぽい。
マニア向けか。まぁ私もドラゴン趣味に走っただけだしなぁ。楽しかったけどなぁ。
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現代のオックスフォードと15世紀のドイツを舞台にした、“空白の本〜最後の書”を巡るミステリーちっくなファンタジー。
・・・という上記の設定、というか着眼点は非常に興味をそそるのですが(だから手に取ったわけですが)、話の内容がわかりづらくて、底が浅いという印象・・・。う〜ん“惜しい!”ですねぇ。
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実在した過去、グーテンベルクの印刷などと、ファンタジー、リーフドラゴンから生まれた不滅の本、これらの過去編と、現在のオックスフォードを舞台にブレーク少年の困惑と空白の本。アイデアは確かにナルニア物語的だが、現在の人物に魅力がなかったのが惜しい。
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ブレークがオックスフォードの図書館で見つけたエンデュミオンスプリング.選ばれたものだけしか読めない空白の書.この偉大な力を秘めた本を巡る現代の冒険と、1452年印刷技術を開発したグーテンベルグのもとで働くエンデュミオンスプリングのドラゴンの皮で作られた本を巡る冒険が交互に描かれる.最後は手に汗を握る.
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うーん、よくわかりませんでした。結局謎はなぞのままってことですね。ターキッシュ・デライトと一見親切そうな女性・・・どこかで見たような組み合わせ。
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現代のイギリスと1450年代のドイツとを舞台に描かれる歴史ファンタジー。
交互に描かれる世界をつなぐ一冊の革表紙の本。
主人公はいずれも普通の少年。
ワクワクするような設定だ。定番のファンタジーと言えるけれど,マニアックな読書オタクの心をくすぐる仕掛けが沢山散りばめられている。人間同士の感情や言葉のやりとりにもう少し色があっても良いように感じたけれども,このままでも充分にそれぞれのキャラクターの魅力は伝わってくる。
訳の問題か,少々回りくどかったり,わかりにくい表現も少なくない。移入に時間のかかる人もいると思う。
私は特に1950年代ドイツの章が好きだ。魔法と歴史と切なさがつまっている。史実に基づいたファンタジー程夢を与えてくれるものは無い。それが真実では......?と思わせてくれる。
朝の八時まで読み耽ってしまった一冊。
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ブクログで知り、図書館で借りた
12歳の少年、ブレーク・ウィンターズが、大学講師の母の付き添いで来た、オックスフォードの聖ジェローム学寮の図書館で見つけた、何も文章のない空白の本にまつわるおはなし
現代のイギリスと中世のドイツが舞台になっている、ファンタジー・ミステリー
期待していたほどおもしろくはなかった
そもそも私が外国の児童文学の雰囲気があまり好きではないから、今回も途中まではおもしろいけれど、大風呂敷を広げてまとまらないうちに終わってしまった、と思ってしまう
題材自体は興味深く、グーテンベルクだけでなくフストなど実在の人物が登場するのも、良いと思った
いちばん盛り上がる、オックスフォードの図書館の場面の描写も、私にはわかりづらかった