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紙の本
現代サスペンスを描いてきた、服部真澄さんが仏教を描く。
2007/03/26 17:40
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
服部真澄さんて「竜の契り」や「鷲の驕り」とか、現代国際サスペンスを書いていたのに、最近は、時代物を書いているみたいで、ちょっとびっくり!?してます。
でも、骨董品とかにも興味をお持ちみたいで古い歴史ものもお好きみたい。
その辺のつながりでしょうか?
本書は、予備知識なしで、読んだのですが、
最初、佐伯真魚って人が、出てくるのですが、
これ、空海、弘法大師さんのお話しじゃないですか。
唐へわたったのち、偉くなってから魅力たっぷりに
描かれていますが、面白いのは、若い真魚って行っていた時ですね。
当時の最先端への憧れが、唐への渡海と同義に扱われています。
又、人を救う道として、儒教、道教、仏教とあり、
その三教から、おれは、仏教を選ぶんだというのも、凄いですね。
そんな風に、この三つの教え(教)をとらえたこともありませんでした。
キャラクターとしては、若い頃の、空海(真魚)に色々教え、影響を与える、赤万呂という人物が、魅力的です。
赤万呂はある意味、友人であり、兄であり、真魚のもう一人の分身
として描かれています。
(特に後半の登場の仕方など、正に、空海にとってのもう一人の自分です)
当時のエリートだった、最澄とのことも、みっちり書かれているのかなぁ、と思っていると、この辺は、意外と、さらーっとという感じでした。
(入唐前の、真魚からすると、実際これぐらいの認識だったかもしれませんね)
しかし、当たり前ですが、仏教も奥が深いです。
本書内にも、六十心というのが出てくるのですが、これは、本当に凄い、簡単に書いてしまうと、悩みや、揺れ動き惑う心を、おさめ、泰然としていよう、ということなのですが、(ある意味、悟りや、超越の心)このころから、ある意味、哲学として人の心の奥底を窺うようで
仏教の凄さに恐れ入った次第です。
テーマから言って完全に理解したとは、いえない一冊ですが、
こういう世界に触れられただけでも、いいかなぁと思っております。
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