紙の本
この国は果たして「瀕死のライオン」なのか
2006/11/13 13:06
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:海軍中尉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりに麻生幾の作品を読んだ。
久しぶりに血が熱く沸き立った。
最初に麻生の作品を読んだのは『宣戦布告』だったと記憶している。
国家の危機に対し、現在の日本では何も対処できない現実を強烈に突きつけられ、愕然としたことを記憶している。
本書は、超法規的な特殊作戦活動を展開する「ポリティカル・ウォー」を目的とする戦いのエリート達が北朝鮮に潜入し隠密に核輸送計画を破壊していく。
戦う男達の心理と共に、政治の動き、日朝双方の特殊部隊の動きとテンポ良く物語が展開していく。
そして、最後に男達は任務を遂行する。
ハリウッド映画のようなエンターテイメントと割り切ってしまえが、楽しめる一冊だ。
個人的には久々のヒット作です。
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上巻は自衛隊や内閣調査室の話をたっぷり盛り込んだいわば「軍事スパイ編」。それが下巻で決死の作戦へと展開していく。
武器や軍の戦力に関する詳細な記述が話に現実感を与えているが、実際に自衛隊の特殊部隊というのはあるのだろうか。登場人物たちのような“愛国の士”が本当にいるのなら頼もしくはあるのだが。
下巻のクライマックスともいえる北朝鮮での戦闘シーンは凄まじく、死にゆく特殊部隊のメンバーを実に生き生きと描かれている。ただ、全体を通してストーリーがどうも消化不良のような気がした。
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麻生幾。
内閣調査室、自衛隊特殊部隊を中心とした、北朝鮮有事をイメージした物語。
内調と警察官僚、特殊部隊と防衛幕僚の角質などを描きつつ、日本の緊急事態に対する脆弱性を示唆。
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特殊精鋭工作部隊。国家の安全保障に関わる最高機密の工作活動を手がける、超高度の専門技術と、強固な精神力を兼ね備えた真のエリート達の物語。
そして、国際外交を視野に入れない彼らの任務は、その特異性ゆえに、完遂しようとも公に勲功を授かることを許されず、失敗しようとも追悼されることなく歴史の闇にただ埋もれるのみ。
常軌を逸する体力と技量を持った隊員でさえ切れば血の出る人間であり、ひとたび銃撃戦になれば火力の総量によって戦況は絶望的となる。
いかなる状況に陥ろうとも、任務を遂行しようとする彼らを突き動かすものは何なのか。国家、仲間、家族のためか。
なぜかただの読者である自分が彼らに敬礼してしまう。
熱すぎる!
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挫折しつつあります…並読本が「犯人に告ぐ」なので、どうしてもこっちが後回しに…んむむ…自衛隊好きとか赤国に興味アリの人には面白いのかも。下までたどり着くのはいつか…
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圧倒的な調査を行ったとおもられる背骨のしっかりした小説。
インテリジェンス(諜報活動)だけではなく、自衛隊出動(通常の治安維持等ではない)も
視野に入れて描かれてる。
宣戦布告のときのような、自衛隊のジレンマや、官邸の優柔不断さを排除したストーリーは
逆に悪寒を感じるほどリアリティーがあり非常に面白い。
しかも、内容的には脚色が多いと思うが、実在する特殊戦部隊をストーリーのキーとしているのは
その秘密めいた存在がゆえにリアリティーを損なわないでストーリーを展開できる点にあると思う。
しかもそこに登場する隊員たちの壮絶と言って良いほどの信念と覚悟。
正直、私にはそこまでの信念と覚悟は持てないなぁ。
この手の本を読むと考えさせられるのが、”かっこいい”で済まされない自衛官という職業を
選択する人達の心意気とか信念とか覚悟とか。
私には真似できません。
ちなみに瀕死のライオンとは、フランス革命の際、ルイ16世を警護して殉死した
スイスの傭兵を称えるために建てられた像だそうです。
実物を見てみたいですね。
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自衛隊特殊部隊が北朝鮮の陰謀を阻止する話。人間業を超えた能力を有するメンバーが活躍する。カッコいい。
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謀略モノ、ってやつですか?
人間味のある話もちりばめてくれるとありがたいのですが。
下巻に期待!ということで。
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日本で初めて特殊作戦部隊を実現するために陸上自衛隊内に組織された“特殊作戦群”の指揮官である剣先巌は、少数精鋭でいかなる環境でもあらゆる任務を遂行する優れた戦士を一人でも多く作り上げることを目指し、常に苛烈な秘密訓練を行っていた。
“特殊作戦群”正式隊員になるための教育・訓練課程にいる清田武も、当然のように肉体と精神がボロボロになる日々を送っていた。
“特殊作戦群”同様に活動の一切が非公開である“内閣情報調査室”で29年間にわたり諜報活動に従事してきた真中紘太は、定年を数カ月後に控えたある日、韓国情報機関の幹部キムから北朝鮮の陰謀の端緒を掴む。
彼は、その計画が日本人を“隷属化”するためのものであり、また総理周辺にそれに加担するスパイがいると告げた。
真中は若くして内調の朝鮮半島班担当参事官(キャップ)に任命された廣瀬由実子とともに調査を開始するが…。
(アマゾンより引用)
やだ、もう
全然意味が分からん