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この世の中にある物語がすべて詰まっていると感じるのと、神話的と感じるのは同じかもしれない。
どこまでが現実的でどこまでが非現実的なのか境がなく、物語が連綿と続いていく。
100年間にわたるブエンディア家の盛衰も、物語が終わってみれば蜃気楼のかなた…。
長くていったいどんな展開になるんだろうと思っていたが、読み終えると不思議な寂しさが心に残る。
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ようやく読み終わりました。歴史の本のように、移り変わる時代と登場人物。名前は変わらないけど・・・。蟻と蠍がはびこる乾いた南米の村が、目の前にあるような気になった。でも自分がそこにいるという感覚ではなく、あくまでもそこの家族の歴史をすごいスピードで追っていく。
きっと、何度読んでも新鮮な気分をもてるような気がする。
しかし、何の違和感もなく疾走感を持たせてくれた訳者に感謝。
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「長い歳月が流れて銃殺隊の前に立つはめになったとき、恐らくアウレリャノ・ブエンディア大佐は、父親のお供をして初めて氷というものを見た、あの遠い日の午後を思いだしたにちがいない。」
愛と孤独をテーマに、マコンドという村と共に、興り、栄え、そして衰退、滅亡していったブエンディア一族の軌跡を描いた一大叙事詩。
「この一家の歴史は止めようのない歯車であること、また、軸が容赦なく徐々に磨滅していくことがなければ、永遠に回転しつづける輪である・・・・。」という一文がこの物語の軸を語っているのではないだろうか、と思った。もっとも、一読するも、理解できず。リリーディングすべき本だろう。
ただ、個性的な登場人物のユーモラスかつ縦横無尽な活躍や、ミステリアスな舞台を生かした物語の進行が、読者をひきつけ、難解で長い物語をぐいぐい読ませるので、敷居が高いと読むのを躊躇している人もぜひ読んでみていただきたい。
文庫出してほしいけど、文庫でなくとも売れるからでないんだろうな、当分・・・
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「長い月日が流れて銃殺隊の前に立つはめになったとき、恐らくアウレリャノ・ブエンディア大佐は、父親のお供をして初めて氷というものを見た、あの遠い日の午後を思いだしたにちがいない」
この最初の一文から、一気にこの物語世界の奔流に飲み込まれる。圧倒的だ。
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読みにくい。後世に渡っても名前が同じで混乱。。。名作と呼ばれるこの作品、手にとってはみたものの、まだ私にはその価値が読み下せない…。
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図書館にて。
ことばがない。
ただ圧倒されるばかり。
これを読まないのは、本読みとしてはその人生を損していると思う。
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図書館・途中までがんばったんだけど…。
そこまでは普通にフィクション小説といった感じ、でもたぶんこれは通して読まないと意味がないんだと思う。いつか再挑戦。
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500ページ足らずがとても長く感じられる程、凝縮された物語だった。
終盤に謎を解き明かされたときの驚きがあり、それはひとつの魅力ともなっているが、やはりこの小説の魅力は文章ひとつひとつに宿っていると思う。結末を追うことにとらわれず、文章の流れに身を任せることでその面白さがじわじわと滲み出してくる、そんな小説。
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非常に読み難いのは、登場人物の数多さの故名前や性格などどんどん忘れてしまうのと、不思議な世界観に惑わされたからか。一つの村とともに繁栄し、やがて消滅する一家の運命はあまりに孤独で切ない。
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本当に大作と呼ぶにふさわしい重量級の小説でありました。僕はこれを読み終えるまで都合3ヶ月というとてつもない時間を費やしました。本作はマコンドを舞台にブエンティア家の栄枯盛衰の百年を綴ったものです。
本書の存在は以前から気になってはおりました。で、機会があって読み始め、読み終わるまでに3ヶ月の月日を費やしました。それぐらい重量級の文学作品です。
物語は蜃気楼の村マコンドを舞台とし、 ついには廃墟と化すまでの七世代百年というときの流れを通じ、「魔術的リアリズム」という手法を用い、その草創、隆盛、衰退、絶望と野望、苦悶と悦楽、現実と幻想、死と生という人間の持つ営みすべてを詰め込んだ物語であるといえます。はっきりいって、要約をするというのはほぼ不可能なことです。
チョコレートを飲んで空中浮遊する神父、四年以上も降り続く雨、異常に繁殖する家畜などの非現実的なエピソードから、銃殺体の前に引き出されて処刑される今際、さらにはアウレリャノ・ブエンティア大佐が反乱の後に生涯にわたって人とのほとんど接することなく魚の金細工に夢中になり、そして最期も孤独のうちに終えた話や、ホセ・アルカディオ・ブエンディアが栗の木につながれた話。「小町娘のレメディオス」が昇天したというようなエピソードを1枚ずつ積み重ねていった果てに「愛によって生まれた」というブエンティア一族の幕引きを担うとされる「豚のしっぽ」をもって生まれた子供アウレリャノまで、延々と続くものです。
その一つ一つの出来事や、ブエンティア家のもの全員が背負っているとされる「孤独」という運命に、僕はただただひれ伏すのみでした。個人的に最大のハイライトは以前読んでここでも紹介した『バナナの歴史』という本の中にバナナ会社が一国を思うがままに操るほどにまで力が及んでいたころの話をつづったエピソードの中にこの『百年の孤独』が出てきて、バナナ会社のプランテーションで働いている労働者三千人を機関銃で一気に虐殺し、その屍体を貨車に詰めて海に運んで投げ捨てたというなんともいいがたいエピソードがあるのですが、これが物語の後半部に出てきて、そのあまりに淡々とした描かれ方に逆にむしろ背中が寒くなってしまいました。
僕は寡聞にしてこの作品が世界文学の中でどういった地位を占めているのかはわかりませんが、とにもかくにもその圧倒的な世界観にはただただ、打ちのめされるばかりでございました。人生の中で文学が必要ないとおっしゃる方はそれまでのことなのですが、もし、自分の人生の中でこれを最後まで読みきることのできる時間と体力のある方は、ぜひとも一度はチャレンジしていただければな、と。そういったことを願ってやみません。
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途中で半年くらい放置してしまったため、ただでさえややこしい人名を忘れ(アルカディオの息子はアルカディオ、その息子もやっぱりアルカディオ)一気に読むべきだったと軽く後悔。死生観や、超能力的な力に対する姿勢が少し独特で、面白い。欧米=キリスト教圏、って思い込みがちだけど、それ以外の土着文化がある、というのを忘れていた。南米文学を読んだことがなかったので、新鮮な衝撃。
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挫折しそうになったけど、最後まで読んでよかった。
運命のからくりを知り、解くのはおそろしいことだ。
知らない方が、滑稽だろうが何だろうかきっと幸せだ。
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傑作。必読。何故、読んでいなかったのか? やっと読めた!年末年始の休み中に。
マコンドを舞台に、ブエンディア一族興隆のヒストリー。
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「この一族の最初の者は樹につながれ、最後の者は蟻のむさぼるところとなる」
孤独を宿命づけられた百年におよぶブエンディア家の年代記。
執拗なまでに繰り返し命名される同じ名前。読んでいると誰が誰だか混乱してしまい、巻頭の家系図に戻ることしばしば。しかし、中盤くらいでそれは関係ないのだとわかる。エピソードをそのまま楽しめば良い。登場人物ですら家系図を知らないのだから。
ありえない話が自然に語られ違和感なく受け入れられる不思議。これは絶対に読んで損はない。
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序章から結末までの種まき・栄華と繁栄・衰退を流れる如く収束する長編小説。
この物語では南米の架空の開拓村に暮らす一族の繁栄と衰退を描いている。
評判が高いこの本を読み始めた時に、似たような名前の登場人物や皆風変わりな性格の者が多く覚えるまで時間がかかった。
序章からあまり展開の少ない物語に、本当に前評判の高さを一時疑いながら読み進めていた。
しかし中盤から一族に子供が生まれ、また孫も生まれ…と登場人物が多くなると流れるように物語が悲しく色づく。
全体の文章はタイトル通り一族の「孤独」と「不完全な愛」が徹底して描かれている。
そして最後にこれらが消え実を結ぶ時には、やっとかなり味わい深い結末を迎えることになります。
しかし幸せな結末とはほど遠い。
一族の100年の人生に触れた時に自分自身の家系図を見たくなります。
彼らの人生のように栄華や衰退はどの人の家系にもあるものだから。
長編小説特有の読了後の満足感を感じます。
一族の歴史…読み応えがあります。