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続きが気になって一気に読み進めてしまいました。
獣と人間の繋がりをすごく考えさせられました。
そして、なんといっても主人公の描写が細かい!
最後は「え、ここで終わっちゃうの?!」と生殺しのようなの終わり方でしたが、その後はあえて読者の想像に委ねる・・・てことなのかも。
何にせよこれを読んでますます上橋さんが好きになりました!!
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エリンは、王獣の医術師をめざす。ここでも良き師エサルに恵まれる。傷ついた幼いリランに心を通わせ、音無し笛を吹かずに育てていく。学園の仲間も彼女を支持していくが、この幸せは長くは続かなかった……。
この聡明な少女は王獣の奏者として否応なく政争に巻き込まれていく。その中で彼女が何を見、どう考え、行動するか、最後まで目が離せなかった。
とてもよかった、大満足。
作成日時 2007年10月20日 16:01
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闘蛇編を読んでから間が開いてしまったけど、王獣編読み終わりました。
最後、そこで終わるのかっ!
でもこれは国の政治とか本当に関係なくて、あくまでもエリンの話だった、ということでしょうね。
エリンはこれから迷わずに王獣に向かって、一生生きていくのだろうな。
イアンは傍にいてくれたらいいなとちょっと期待。
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後編です。
前編で、少女エリンの行く末が気になったならば、
読んだ方がいいと思います。
最後の終わり方が、結構よかった…。
でも、全般的にもの悲しいお話でありました。
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闘蛇編、王獣編の上下巻からなるお話で、とても面白かったです。
闘蛇の世話をしていた母親に死なれ、一人ぼっちになった10歳の少女エリン。彼女は闘蛇衆の父と霧の民アーリョの母の間に生まれた「魔がさした子」だった。母との壮絶な別れの後、蜂飼いの男ジョウンに助けられ、亡き母と同じ獣ノ医術師を目指す。
生き物はどうしてそうあるのか、ミツバチの統制のとれた生態から生物の不思議を考え、学舎で一生懸命学びながら、決して人には馴れないという王獣の世話をし、やがて心を通わせていく。
その過程も興味深かったですが、このお話は王族と庶民の身分の差について、また戦いで一生癒えない傷を負った戦士たちについて等、世の中のシビアな部分にスポットを当てていたのが凄かったです。
動物とのやりとりでも、油断して指を食いちぎられたり、王獣が交合して子をなしたり、児童文学でここまで書いていいのか、と心配になったほどでした。
でも私はこういう部分がきちんと書かれているお話が好きです。
そういえば手塚治虫のマンガも、シビアなところが印象に残ってるなぁ。
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いっき読み…!!!!!(そして寝不足…以下略)
本当に面白かった…。上橋菜穂子さんは凄い。終盤のシーンは、どれも本当に情景が目の前に広がるようで。この後世界はどうなっていくんだろう…。イアルとエリンが仲良くなるといいな。リランはどう扱われていくんだろう。エリンが幸せになりますように。イアルも幸せになれますように。
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一気に読めてしまう、良質なファンタジーでした。
ラストがあっけないので、続きが気になって仕方ないのですが、それは読者が創っていけばいいのかな、なんて思います。
子どもの頃に時間を忘れて没頭したような“童心に帰る”感じの読み方が出来る本ですね。
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はっきりきっちりして結末を迎えるのが好きなわたしとしては、後半、盛り上がって盛り上がって、そこで終わりときたかっていう一種の生殺しみたいな仕打ちが応えた。
でもこのお話は逆にこういうぼんやりフェードアウトみたいなこの終わり方で良かったのだと思う。
足りない部分はしっかり想像という名の妄想で補おうと思います。
(08.07.25)
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傷ついた王獣を癒す過程で、心を通わせることができるようになったカリン。
その一方で、己の信じてきた道が多くの犠牲や過ちを得る事も知ってしまう。
少女から、大人へ。人間の業を背負って成長していく中で、それでも彼女は純粋だ。
上橋作品の登場人物達のように、強くあるのは簡単なことではないけれど。とても、あこがれる。
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Ⅰ闘蛇編
獣医術師の母と暮らす少女、エリン。ある日、戦闘用の獣である闘蛇が何頭も一度に死に、その責任を負われた母は処刑されてしまうことに。エリンは母を助けるため、短刀を持って闘蛇がいる池の中へ泳いでいく。娘を助けるために、母は指笛を吹いた。―――しかし、そのことは霧の民(アーリョ)にとって大罪だった。
母をなくし、一人だった自分を助けてくれたジョウンと共に、エリンは少しずつ成長してゆく。そんな中、ジョウンの息子アサンが訪ねてきて・・・。今までの生活はできないと悟ったエリンは、カザルム王獣保護場の学舎で王獣の医術師になることを目指し始める。そこでエリンは傷ついた王獣の子、リランに出会って・・・。
Ⅱ王獣編
リランを救いたい一心で、王獣を操る技を身につけてしまったエリン。秘密にしておきたかったことが、船上にいた真王(ヨジェ)を闘蛇の大軍が襲ったときに皆にわかってしまう。無事に助かったと思われた真王は、脳出血でじきに亡くなってしまい・・・。残された真王の孫娘、セィミヤは途方に暮れる。真王の甥、ダミヤと結婚することを選ぶが、そこへエリンが現れる。エリンの話を聞き、驚愕したセィミヤはある決心をする。
そして―――決戦の日。大公率いる闘蛇軍と、エリンの乗る王獣、リラン。2つがぶつかろうとしたそのとき、セィミヤは大公の長男、シュナンと結婚することを選ぶしるし、青い旗を挙げる。王国の命運はいかに?
エリンの、誰よりも一途に王獣とつながりたいという想いに感動。私自身も動物は大好きだけど、ここまで愛情を注げるのはすごいと思う。エリンを母親のように慕うリランもかわいいー。いまいち、霧の民が好きになれません。戒律に縛られるなんて嫌な気持ちになりそうですが・・・。全体を通して思うのは、情景が綺麗だということ。どろどろとした政治的な関係の周りにも、綺麗な情景があって気持ちがすっきりとする。最後のシーンで、エリンとリランの心のつながりが見られて良かったです。守り人シリーズでも同じくですが、物語の根底に描かれる人間の醜さや悲しさ以上に、あたたかさとか優しさに救われる思いです。上橋先生の最大の特徴である主人公の成長も感動的でした。現代の人間に、何か大事なものを思い出させてくれる1冊になるはず。
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物語としては壮大なテーマだったんですが、今回収束部分を急ぎすぎたのでは?という印象です。
いかにも映像化して映えそうな、王獣の美しさや華々しさの描写はみごと。
エリンという人物に関しては、頑固で人の話を聞かない女の子、という印象。
エリンは「野生に近い状態で獣を飼ってあげたい」と願うのですが、それはしょせん叶わぬ夢、獣は獣であり、エリンも左手の指を食いちぎられることで初めてそれに気付くのです。
何度も警告を受けながら、自分の願いを優先させた挙句とんでもないところまできてしまった。
やっぱり面白かったのは言うまでもないですが、冒頭でも述べたとおり結末部分に割くページが少なすぎて、読者がちょっと置いてきぼりです。
でもファンタジー好きな人なら読んで損はありません。
上橋菜穂子もっと読みたいなあ。
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守り人シリーズで有名な上橋さんの新シリーズの第2巻!
人間に飼われる王獣は、なぜ空を飛ばないのか?
なぜ子供を産まないのか?
主人公エリンは幼少期の経験と観察から、答えを探します。
人と人、人と獣。「わからないことへの、恐ろしさ」を生き物は抱えて生きている。
読むたびに、感想が変わっていく。
沢山のテーマが重なってて、すごく重くて
やりきれなさが残るけど、たまに無性に読みたくなる。
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菜穂子先生巨編ファンタジー後編です。
エリンと王獣リランの感動のラストに泣いてしまった・・!
私的にはセイミヤ王女推してます(ぐいぐい
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形や法、禁忌などの目に見えない形に縛られた人々の姿が書かれてるんですよね。
確かに、そういったものを破る事は、秩序も何もあったものではありません。
ですけど、時にそういったしがらみを振り払う事も必要なんだと書かれてる感じがします。
後は、主人公エリンとリランの交流と言うか、最後の最後でのシーンは「あぁー・・・・・・」と思いますよ。
獣と人間が見る世界も、考え方も、思いも全て違う。だけど、心通わせることも出来る。
思いは届くんだって思えましたね。
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王獣と心を通わせられたと思っていたけど、
やはり人と獣との間にある壁に気づかされるエリン。
そして、政治的な思惑に翻弄されていくさまが
丁寧に描かれている。
守人シリーズより少し大人向けな気もします。
後半部にもう少しスケール感と重厚さがほしかった!