紙の本
名作には名書き出しあり
2007/03/27 17:05
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
海外ミステリのなかから名作といわれる作品の書き出しを集め
35名の評論家、研究者、翻訳家が論評を寄せています。
まさに「名作に名書き出しあり」。
淡々と日常を綴りながらも、
そのなかに込められた著者の企み。
重要な伏線を張っているが
もちろんラストまでそれが明らかにならない。
たった一言に込められた主人公の状況。
そんな名書き出しが原文とともに味わえます。
これら100作をすべて読みたくなる名評論も楽しめました。
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かーなーりおもしろかった。このミスとか見てる場合じゃないって。この100選の中で、読んだ本は10冊に満たないだろーな…でもこれから読もうと思う。とにかくかなりおもしろいから。これ。訳文と原文の比較もできるしさ。
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印象的な書き出しが100本紹介されている。
簡潔ながら衝撃的なもの、その後が気になって仕方ないもの、詩的なものなどなど、さまざまな種類の書き出しが挙げられていて、読みたくなってくる。
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海外のミステリの有名どころ、名作のさわりと、選者のエッセー風コメントが非常に面白かった。
その昔、読んでみたいな~と思っていてすっかり忘れていた本が紹介されていて、つい未読だったことを思い出したり。(「あるスパイの墓碑銘」とか「深夜プラス1」とか)
また読みたい本が増えてしまったじゃないか…。
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名書き出しで、おそらく一番インパクトがあるものは
川端康成の
「国境のトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」
と、個人的に思う。
この本に書かれているものの中で、これほどインパクトのあるもの
はない。
見出しだけを読んだだけでは、なんでこれが名書き出しなの?
というものが多い。
しかし、解説を読んでみると、大したことのないように思える
書出しが、実は伏線になっていたり、本の最後の文章と
対応して、うまく収まっているとのこと。
そりゃそうだ。この本は、文学の名書き出しではなく、ミステリーの
名書き出しだった。
川端康成みたいに、言葉の響きそのものが名文なのではなく
内容が名文なのである。
しかし、紹介されている本を読んだことがないので、本当に
後になって、感動するかはわからない。
いくつか気になったものがあったので、暇な時にでも
紹介されていた本を探して読んでみようと思う。
書出しは難しいと思うので、こういう企画の本は
非常にいいなと思った。
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海外ミステリを書き出しとともに紹介。
名書き出しが並ぶことを期待していたが、わりと平凡な書き出しが多くて拍子抜け。
ウィリアム・アイリッシュ『幻の女』がずば抜けて秀逸すぎる。あとは、ルルー『オペラ座の怪人』、アシモフ『われはロボット』あたりは印象的。
書き出しとは関係なく、クレイグ・ライスとスー・グラフトンは気になる。