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無限カノンの第二部。
主人公カオルの大恋愛史、といったところか。三部作の中では一番面白いです。男視点の恋愛小説ってあまり読んだことないけど、やはりどことなく力強くて真っ直ぐで、でも妄想癖な所もあるんだな〜と感じました。
男の人の方がロマンチストって言うもんね。
三島由紀夫の「春の雪」のパロディだって作者も自覚してるけど、三島に負けず劣らずいい文章を書く作家さんだと思いました。
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「無限カノン」シリーズの第二作。主人公「カオル」の恋敵が明らかに皇太子ということで、かなりの物議を醸した作品だが、そこまでヤバい内容ではない。物語は更に飛翔する。
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いわゆる3部作の第2部読了。
浅田彰や福田和也がこの3部作における文章レベルの低さを批判したらしいが、よーく考えてみると僕も彼ら二人に同調できなくも無い。
決して下手だとも思わないし、ひどいとも思わないが、かといって上手いとも思えない。『君が壊れてしまう前に』の文章の方がはるかにリズミカルで美しかった気がしないでもない。
まぁでもまだ3部残ってるし、全部終ってから検証すればいいか。
さて、物語は大きく動き始めます。
確かに、第1部のあとがきにあったように、島田雅彦は「自分にしか書けない恋を発見」し、それを小説にした。
天皇の妃候補への恋。
その困難は尋常じゃない。
第1部から語られる悲哀の遺伝。
人を愛することってこんなにも困難で苦しくて、でも人は恋をする。
美しい魂は死なない。
熱い恋って良いよね。
そして物語は終焉の第3部へ向かう。
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島田雅彦氏の作品です。
3つの小説ですが、無限カノン三部作として副題が与えられています。
『蝶々(ちょうちょう)夫人』をご存知でしょうか。
蝶々夫人はマダムバタフライの邦訳タイトルです。『マダムバタフライ』という小説は弁護士
ジョン・ルーサー・ロングが1898年にアメリカで発表した作品。
とゆらはこの作品に触れるまで、『蝶々夫人』の名前を聞いたことがあるという程度でした。
この小説『蝶々夫人』は後に、プッチーニによって2幕もののオペラとして発表されますから
こちらでご存知の方の方が圧倒的に多いことでしょう。
この『蝶々夫人』のストーリーは長崎が舞台です。
没落藩士令嬢の蝶々さんとアメリカ海軍士官ピンカートンとの恋愛の悲劇なのですが、島田氏
の『無限カノン三部作』はまさにこの続編とも言える作品です。
蝶々の遺児、ベンジャミン・ピンカートン・ジュニア(ニックネーム\"ジュニア・バタフライ\"
略称J.B)の母との死別・米国へ引き取られるところからストーリーが始まります。
JB、そしてその子供である野田蔵人、更にその子供の野田カヲル、そしてその子供である椿文
緒へと物語りは伝えられます。JBから数えて4代の一族の物語。そしてこの物語は、4代目の
椿文緒がストーリーを追う形として進められていきます。
2冊目の『美しい魂』では物語が大きく変容し、3冊目の『エトロフの恋』では静かにうねる
ようにラストに向かっていきます。
物語が壮大すぎて一冊ずつを切り出すのも、まとめてご紹介するのも難しい作品ではあります
が、先を読まずにはいられないという衝動に駆られた久々の作品でした。
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カオルが素敵過ぎる。
情熱的な愛。持って生まれた美しい声と不二子への愛が比較されてエスカレートしていく。
そしてやっぱり悲しい結末。繰り返される歴史。
どこまでも続きやがれ。
なんか、、もう、、酔いしれて胸いっぱい。
私にもこんな恋を、じゃなくて、カオルに恋堕ちる。
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東海岸に渡った不二子を追い、ついに想いの丈を伝えたカヲルは、この恋にふさわしい男になるため、天性の美声をさらに鍛えることを決意する。しかし、このときはまだ、静かな森の奥で、美しく成長した不二子を見つめる、比類無き恋敵の存在には気づいていなかった…。血族四代が悲恋の歴史を刻む「無限カノン」の物語は、甘美なる破滅の予兆をたたえ、禁断の佳境へ深く踏み込んでいく。
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後半すらすら読めたのは、面白いけど中身があまりないからだとは私も思います。でも読み物として面白いことに変わりはないです。小説なんて、読み物として面白くてなんぼなので(もちろん、そうじゃないのもあるけども。ヘッセとかね。)やっぱ島田さんいいなあって思います。どうしても私の中の想像上のカオルは島田さんの容姿になってしまいます。
「いってみれば、女を慰めるのが男の仕事で、男を慰めるのが女の仕事だ。それ以外の仕事は全てメランコリーと退屈をやり過ごすためにやっている。」P157
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無限カノンの第二部。
カヲルと不二子の一部始終が語られる。二人の仲は全く進展しないが周りの状況が変化し続け、あれよあれよと言う間に身動きが取れないことに。
若さゆえなのかわからないが、不二子の対応に全く共感も理解もできない。カヲルが好意を見せているのに何故、自分の気持ちに正直にならないのか、不思議で仕方ない。
そして不二子の魅力が全くわからない。才色兼備ということはわかるが、カヲルがそこまで惹かれる訳、文中に「不二子の美しい魂にこそ惹かれた」とあるが、その美しい魂が薄っぺらいものに見えて仕方ない。そして、今まで本当にそこに惹かれていたような描写も見当たらない気がする。
もしかしたら自分が不二子に嫉妬しているからかもしれないが。
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いろんな恋や偶然が絡み合う不思議。謎が明らかに、なったり、ならなかったり。人の気持ちとは、こんなに単純で複雑なものかとか、思ったりして。
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野田カヲルとその一族の恋を描いた「無限カノン」の第二部。
一族の恋について語られた第一部から、第二部はカヲルの生涯の恋に絞られる。その相手は幼なじみの不二子。良家に生まれた聡明で完璧な女性、それゆえに、なんと皇太子妃候補となり、カヲルの恋はのっぴきならない状況に追い込まれる。
不二子の設定が、誰もがあの人がモデルでは、と考えてしまうものであり、実際の皇室、皇族を描いたにも等しい内容であるため、出版までには紆余曲折があったらしい。これも第一部同様、読む人によってまったく感想が違ってくると思われる。ちなみに私は…。不二子の思考回路が謎であった…。
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瓦礫の下に埋もれてしまった3部作の2つ目。
第二部は、恋愛の様々なシーンが散りばめられている。
およそ、エンターテイメントとして一番読みやすい部分ではないだろうか。
ただそのすべてがひとつの魂に向けられているのは、
一途さゆえでなく、それが世界の根っこそのものであるから。
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無限カノン第二部。文緒、カヲル、ニューヨーク大学、ミスター・マッカラム、マリア・ポピンスカ、ハーバード大学、不二子、金魚の指輪。祖母の死、アミコの不倫、よしの、最初のコンサート、皇太子。アンジュが鬱陶しくてしょうがない。雲取山、伊能。気に入らない展開。
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面白くないわけではないが読むのに異常に時間がかかった。 今回はカオルと不二子の物語。何でこんなにもどかしいんや!好きなら好きで早くくっつけや!とイライラしたが、結局不二子は皇太子妃になってしまうのです。最後に二人で会った時に初めてのことを色々してみる二人は美しく切なかった。
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三部作の第二部。
読了後、思わずため息をつきたくなる作品。
皇室の恋を描くとは、思い切った事をするなぁ。
実際、刊行する時期を遅らせられたとか。
色々と書き直さないといけない事情があったのでしょうね。
カヲルと不二子の恋は何とももどかしく、イライラする場面もあったけれど、終わり方は凄く美しい。
次の巻も楽しみ。
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島田雅彦の恋愛小説。普通の恋愛じゃないし、儚い夢みたいなものなんだけど、そのシーンが楽しそうで、印象に残った。
ライバルは皇太子、とかモデルもなにもないんだけど、堂々とすごいものを書くなぁと思う。カヲルがすれ違っていて、運命というより彼自身の臆病さと自信のなさからこうなってしまった感じがする。