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3人のいとこ達が死んだあの館に再び。日記帳も、黒衣の少女も健在です。心理学、哲学、前世の記憶、そして何より恋の話。今の同年代の子はきっと言わないような涼子の純粋な語り口が時々恥ずかしくなるところもありました。崖の館ほどではなかったけど、まあ面白かった。
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ちょっと古めかしい文体がおもしろい。
設定もどこか洋風。
全体的に単調に物語が進むが、館という特別な空間を表現するにはあってる。
単調だけど、文章に癖がないから引き込まれていく。
心理学などを細かく入れてあり、それも興味深い。
キャラクターも現実離れしてるのに、どこか親しみやすい。
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「水に描かれた館」佐々木丸美:創元推理文庫
佐々木丸美さんの「館3部作」の2作目。
前回同様崖の上に立つ館が舞台。
3人のいとこが亡くなった館に再び集まるいとこ達。
そして4人の客のはずがなぜか5人やってくる。
海を渡り謎の少女も流れ着き事件を予言する。
幻想的に描かれる館で起こる事件の真相は?
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「館」三部作の二作目。
二作目を読み、実は壮大なラブストーリーらしいことに気付く。
一作目に流れる物悲しさはここから来ていたのか。
閉ざされた館で起こる殺人事件、しかしミステリにあらず。
この濃厚さはくせになる。
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千波も、吹原さんも、涼子も悲しくて切ないよー。三人は幸せになれるんでしょうか。次巻に期待です。心理学等々の講釈が面白かった。あと石垣さんに好感。
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“「館」おばさん。
「海」千波ちゃん。
「煙草」吹原さん。あ、研さん。お父さん。
「崖」棹ちゃん。
「海」真一さん。
「医学」哲文君。”
スラスラと読めた。やっぱり涼子が好き。
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輪廻転生というテーマに加えてミステリー・恋愛・超常現象など盛りだくさん。吹原さんの活躍がシリーズを通して一番描かれていると思います。解説が津原泰水さんでこれもまた豪華。
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百人浜を見下ろす崖の上の館は、いとこ三人の死の秘密をいだいていた。
春の海は荒れた。
雪まじりの豪雨が館を打つ。
稲妻が走り雷鳴が轟き、炸裂音とともに停電となった。
百人浜は唸り、伝説の悲鳴は館にからみつき、崖は妖しく揺れている。
館は、客を迎えるために忙しかった。
財産目録を作成するために招聘した美術鑑定士四人を迎えるために再び涼子たちは集まったのだった。
しかし客は一人多く5人。
招かれざる客が混じる中、涼子はその中の一人に惹かれる。
奇妙な緊張感を孕んだまま館は、夜を迎える。
そして、百人浜に聖書を抱えた少女が打ち上げられていた。
涼子たちは、少女を保護して館で嵐を過ぎるのを待つように言う。
館は、嵐により電話線が切れて、外に出れる状態ではなく孤立した状態になっていた。
次の日、少女が失踪した。
神の代弁者として凶事を予言し、引き裂かれた聖書を残して・・・。
謎めいた5人の訪問者。
その後、「自分の死は、他殺である」と遺書を書き一人が密室で死んでしまう。
死者を弔う点鐘のもとに不思議な現象は続く。
催眠・無意識・輪廻転生・心理実験・予知夢・・・。
海と幻のあわいに聳える館を舞台に展開する密室劇です。
涼子の恋心と密室殺人そして館で起きる不思議な現象。
ミステリー要素は、あるけど純文学のようなそんな小説のような気がします。(純文学て、定義はなんだ?)
幻想的な文章の神秘的な世界が繰り広げられます。
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館シリーズとしては崖の館のが好きだけど…文体が相変わらず素敵すぎて一気読みしたいのに勿体ない気もしてぐるぐる。わかる人は涙しろ、わからぬ者は去れ!
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佐々木丸美さんの小説といえば「雪の断章」(孤児4部作第1巻)が一番有名なのかも知れない
けれども自分は、館3部作第2巻にあたるこの物語が一番好きだったりする。
初めて読んだのは高校の図書館で。
実は第1作である「崖の館」を知らずに読んだのだけれども、
それでも物語の中にどんどんと引き込まれていったのを覚えている
誰かを想う事は難しい。
理屈で考えてはいけないのだけれども
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学生の時に夢中になって読んだ なつかしい本
崖シリーズの二部目 ミステリーにはらはらし 恋の行方にドキドキし 読み応えのある作品
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「崖の館」の後日談。館の財産目録をつくるために鑑定人が館にやってくるが、それは一人多かった。
誰かわからない一人が多い、というのはミステリーでよくある手だ。
が、これはそれを上手くいかせてないんじゃない気がした。ま、私のその手の傑作は萩尾望都の「11人いる!」なので、あれと比べるのは、確かに筋違いかもしれない。
この、筋違いというのが、キーワードなのか?
ミステリーであるようだが、そうとも言い切れない。恋愛小説、とは言い切れない。観念論とも、やはり言い切れない。
かといって、中途半端なわけでもない。
そう、どう語ろうとも「筋違い」なのだ。
とはいえ、前作よりさらに人の死が軽くなったようで、その辺は不愉快だったな。
これはファンタジーなんだって、言い聞かせて読んだ。
次の「夢館」で、館シリーズは完結するらしい。
なので、とりあえず、完結を待つよ(苦笑)
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前作『崖の館』の人間関係がさらに変わることになるなんて。私としては一途な恋であってほしかった。ミステリーとしては催眠術を使うのはいかがなものかと思ってしまった。私が浅い人間なのかな?
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全編が詩のよう。人間の生死も殺人の動機も、もっと大きなものの前には些末なこと(千波ちゃん流に言うなら「児戯」)。ちょっと昔の少女漫画の雰囲気が好きな人なら違和感なく楽しめると思う。京極夏彦や森博嗣が好きな人とかも、たぶん。
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水面に写る光は現実かそれとも虚構か。そしてその光を見る者の心も真実か。推理小説はかなり納得できない犯行方法。最終巻である次巻に期待します。