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紙の本
7世紀の東アジアを描く
2008/06/23 01:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、産経新聞に連載されていたそうです。
遣隋使に選ばれた、高向玄理と南淵請安は、小野妹子から思わぬ任務を言い渡されます。
なんと蘇我氏派の通事によって奪われた隋から賜った国書を探して欲しいと。
二人は、隋で東奔西走することになるのですが、、、。
というのが、最初の書き出しというか、メイン・テーマだったのですが、
描いているうちに、著者の書きたいことが少しズレてきたのか、
途中からは、隋から唐への革命、大和では、小野妹子一派と蘇我氏との権力争い
が、メインになっていきます。
勝手に、失われた国書をめぐるサスペンスだと勘違いしたのがよくなかったのかもしれませんが、、。
しかし、この変わってしまったメインテーマもかなり面白く、
よく現代の国際政治、国際情勢ををリアルに描いたサスペンスがありますが
(F・フォーサイスみたいな感じです)
それをそっくりそのまま7世紀の東アジアに置き換えたみたいな感じで
めちゃめちゃ面白かったです。
隋の高句麗侵略や、隋から唐への革命、激動の7世紀の東アジア世界が
ヴィヴィッドに描かれています。
隋から唐への革命も隋唐演義でちょこちょこっと知っていたのですが、
(安能務さんの「隋等演義」も読んでいて途中で止まっています)
本書では、李世民サイドでなく、遣隋使の二人が最初に通じる李密サイドで描いてあり新鮮でした。
大陸のお話しはこれで一件落着なのですが、
大和のほうでは、国家政策としては親百済、国政を弄する蘇我氏が親新羅と
この対決がメインです。
ラストは、、、。ネタばれで書けませんが、
気になる方は、歴史の教科書を見てください。
ラストに又、奪われた隋の国書に話が、一応戻るのですが、
中盤の7世紀東アジア情勢のほうが、著者の八木さんは
描きたかったのでないでしょうかね、、。
読んでいて、こっちのほうが、面白かったですよ、。
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