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「現場力」というキーワードでよく取り上げられるホテル
その答えは、先代社長の人間力と、ホテルで働く人々の「誠意」「真実」「初々しさ(?)」。
老舗なのに「初々しさ」というのは興味深いキーワードなのですが、
社員の「誠意」をもって対応する姿がそう見せるのでしょうか。
一度は実際に訪れてみたいと思いました。
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ここで結婚式をあげたのですが、本当にこころあたたまるサービスがあり感動しました。サービスとはホテルマンとは、と小さいけど、良質なホテルの精神は引き継がれているなと思いました。
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[ 内容 ]
多くの作家に愛され、数々の名作を生み出す影の力となった、すてきなホテルのすてきな物語。
創業者をはじめ支配人たちが語る作家たちの素顔を通して、50年にわたる文壇の一面を浮き彫りにするとともに、特別なホテルを目ざすスタッフたちの情熱を描く。
[ 目次 ]
清楚な雰囲気
小さなホテル
本館三十五室、新館四十室
モーツァルトの小曲
心に沁みるサービス
マニュアルは大嫌い
怒る人
この社長となら
自前の社員
寡黙の人〔ほか〕
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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結婚したばかりの頃、父が亡くなった事もあって形だけとは言いつつ、予定されてた結婚式だけは執り行うという感じでまずは終えた。で、新婚旅行は・・・?ということになったけど、資金もそうないので記念に東京に行こうと言う事に急きょなり、私が手配をすることに。
当時、旅行会社に予約するという発想はなく、自分で直接予約をした。で、その時、ふと浮かんだホテルが「山の上ホテル」。本が好きでいろんな尊敬する作家の方が常宿とするホテルということで、単純な憧れで直接予約の電話をしたことがあった。もちろん、断られたのだけど。
今回、この本に出会って「山の上ホテル」がただ単なるホテルではない事を痛感。実感。何も知らない田舎者が訳も分からず予約しようなんて・・・。
身の程知らずというか、順番が違うというか。
改めて読んでみて、吉田社長の信念が今のこの時代にそのままあてはまる事に驚いています。日本人は日本はどこに向かっていこうとしているのかと思います。「質素」と「贅沢」。自分のこれからの生活の中にこの言葉を刻みこんでいきたい。
残念ながら、結婚生活はThe Endになってしまったけど、この本を読んで
そんな当時を思い出したりしたけど、それはこれから生きていくヒントをもらったような気がする。
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山の上ホテルで結婚式の二次会があったので、読んでみました。けっこう面白かったです。ホテル。けっこう好きだけれど、長期滞在とかはしたことがなくて、でも、居心地のいいホテルと悪いホテルがあるわけで。従業員がホテルにかける情熱みたいなものが伝わってくるよい本でした。読み物としても面白いし、文人がホテルでどうすごしたかもわかる。
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一度泊まってみたいホテル。現在・過去の従業員などホテルに関わった方々が語っています。
語り手の方々=ホテルを形作っている方々も個性豊か。ただ、全体としては、ホテルの物語というよりは、彼らをとおしての吉田氏についての物語。
ホテルについては、良質なんだろうけど、昭和40〜50年代なイメージが強く、このイメージであってるんだろうか?とかえって疑問がわいてしまった。
実際に泊まってみて自分で確かめるしかないですね。
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面白いです。
そうかそうか、このような伝説の社長と伝説の従業員によって山の上ホテルは作られたのだなあと。
先日ここで結婚式を挙げて、建物も調度品もアンティークであたたかみがあり、そして何よりスタッフさんのホスピタリティの高さに感動したので、社長(創業者)の吉田俊男さんの「もし、人が他人に与へられる最高のものが誠意と真実であるなら、ホテルがお客様に差し上げられるものもそれ以外にはないはずだと思います」という言葉を読んで、それらのすべてに納得がいった。
あとがきで、江村清正さんという方が2007年時点でフロントの顔として働いておられると書かれていますが、あ!いつもフロントにおられるあの男性かな?と思いました。
2007年時点で50歳なので、現在58歳ということになります。
結婚式の打ち合わせのとき、わたしたちが調度品のお皿など眺めていると、すっと近づいてこられ、押しつけがましくない様子で、エミールガレのお皿だと説明してくださいました。
このホテルの歴史を作っていく人たちと触れ合えたのだわー。うれしく思います。
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文芸作品を読んでいるとちょくちょく登場する老舗ホテル。一度泊まってみたくて泊まってみた。なんとなくだけど、この本に書いてあるホテルの哲学のようなものが接客から伝わってきた。
創業者の吉田社長と古参の従業員たちが、一からホテルをつくる情熱のようなものが綴られている。吉田社長はホテル経営のド素人。しかし人間的な魅力に溢れた人で慕われた。良くも悪くもこのホテルは創業者の想いが根底にあり、それに応えた従業員が形をつくる徒弟制度のような経営を積み重ねてきた。それについていけずに去って行った従業員もたくさんいる。トイレ掃除は便器の奥まで手をつっこんでやるという記述があるが、そんなこと、嫌な人が大半だろう(自分は嫌だ) それでもやめなかった人は、やっぱり根性があるというか、一流になりたいという夢があったのか、熱いものを感じる。
社長は従業員を海外の一流ホテルにどんどん視察に行かせる。修行もさせる。ド素人ということを恥じずに、良いところは貪欲に学ぶ姿勢もホテルが発展した要因だ。そんな創業者に共感できた人だけが残った。だからどこか家族経営のような温かみがある。文豪たちはそこが気に入ったようだ。
この吉田社長という人のホテル経営方針は、「お客様第一」ということなんだと思う。いかにお客様にとって都合の良いホテルに徹することができるか。ありふれている経営哲学だけど、徹底して実践できるところは、そんなにない。たぶんこの哲学を実践するには、これくらいの規模が適当なんだろう。
池波正太郎が愛したという和朝食、とても旨かった。これを食べるために泊まるのも「あり!」だ。
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ホテルの昔ばなしだけど、こう言うのは良い。
35年位前に泊まるチャンスがあったときに、泊まっておけば良かった。